「ベンツを買おうと思ったら、数年前と比べてかなり値段が上がっている……」そう感じている方は多いのではないでしょうか。メルセデス・ベンツの新車価格は、ここ数年で大幅に上昇しています。この記事では、ベンツの値上げはいつから始まったのか・車種別にいくら上がったのか・値上げの理由・今後の見通し・今が買い時かどうかを2026年5月時点の最新情報でまとめました。
メルセデス・ベンツ日本は2018年頃から毎年価格改定を繰り返しており、2022年以降は円安・原材料高を背景に値上げが加速しています。モデルによってはフルモデルチェンジのタイミングで100〜200万円以上値上がりしたケースも。今後もコスト上昇・円安・関税の影響で値上がりが続く可能性が高い状況です。
ベンツの値上げはいつから?年別の価格改定まとめ
メルセデス・ベンツ日本による価格改定の歴史を振り返ると、2018年頃から毎年のように値上げが繰り返されてきたことがわかります。当初は1〜2%程度の小幅な改定でしたが、2022年以降は規模が大きく変わりました。
2018〜2021年:新技術コストを理由に毎年1〜2%の値上げ
メルセデス・ベンツは2018年10月に平均約2%の価格改定を実施しました。理由は「新技術の開発と採用による製品コストの上昇」。その後も毎年のように改定が続きます。
2020年4月1日には平均約1%の値上げが実施され、例えばA180は334万円から337万円(+3万円)、C180は484万円から489万円(+5万円)になりました。続く2021年1月1日にも平均1.1%の値上げが行われ、GLC220d 4MATICは700万円→708万円(+8万円)、G350dは1,237万円→1,251万円(+14万円)となっています。
ポイント:2018〜2021年の値上げは1〜2%程度と小幅でした。ただし毎年繰り返されることで累積効果は無視できません。
2022年:ウクライナ・円安ショックで値上げが加速
2022年は輸入車全体にとって大きな転換点でした。ロシアによるウクライナ侵攻を受けた資源価格の高騰と、急速な円安の進行が重なり、メルセデス・ベンツをはじめとする輸入車各社は相次いで値上げを実施しました。
2022年2月にはVクラスが仕様変更とともに約50万円前後値上げ、2022年7月には多くのモデルで価格改定が実施されました。円ドル・円ユーロ相場の急激な悪化が直接的なコスト増となり、メーカーが価格に転嫁せざるを得ない状況となりました。
2023〜2024年:フルモデルチェンジで大幅価格上昇
2023年以降は、モデルチェンジのタイミングで大幅な価格上昇が続きました。2023年にはGLCがフルモデルチェンジ(第2世代)、2024年1月には新型Eクラス(W214)が日本発売。E200アバンギャルドは894万円とこれまでより大幅に高い価格設定になりました。
また年次改良のたびに価格が引き上げられるケースも増え、わずか数万円〜十数万円の改定が繰り返されるパターンも目立っています。
2025〜2026年:関税・円安・EV化でさらなる上昇局面
2025年はトランプ政権による自動車関税(25%)の発動が業界を揺るがしました。日米間では7月に15%での合意がなされましたが、コスト増の影響は残ります。さらに2026年4月にはユーロ/円相場が187円台という過去最高値圏に達しており、円安由来のコスト高がさらに進んでいます。
車種別・いくら値上がった?モデル別価格比較表
「どの車種がどのくらい値上がったのか」は購入を検討する上で最も気になるポイントではないでしょうか。主要モデル別に見ていきましょう。
Cクラス(W206):先代比+150万円超
先代Cクラス(W205)はC180が484万円から販売開始され、グレード帯は489万円〜753万円(2022年頃の市場価格)でした。これに対し、2021年7月に発売された現行W206型のC200アバンギャルドは654万円スタート。現在の価格帯は718万円〜1,020万円と先代比でおよそ150万円以上値上がりしています。
排気量の変化(C180→C200)や電動化(ISG搭載)、装備充実もあるため単純比較は難しい面もありますが、「以前Cクラスを買えた予算では今のCクラスは買えない」という状況になっています。
Eクラス(W214):全モデル電動化で大幅値上がり
2024年1月に日本発売された新型Eクラス(W214)は、全モデルでパワートレインを電動化したことで価格が大きく上昇しました。E200アバンギャルドの新車価格は894万円で、新車を購入するには最低でも総額900万円以上が必要な水準になっています。
先代W213の前期型(2016年頃)は中古車で200万円台前半から狙えることもあり、新旧の価格差は極めて大きい状況です。
GLC・GLB:フルモデルチェンジのたびに価格上昇
GLCは2021年1月時点でGLC220d 4MATICが708万円でした。その後2023年にフルモデルチェンジで第2世代へ切り替わり、装備強化とともに価格も大幅に上昇しています。GLBも毎年の年次改良に伴い数十万円規模の価格改定が繰り返されてきました。
| 車種 | 以前の価格帯 | 現在の価格帯(目安) | 変化 |
|---|---|---|---|
| Cクラス | 489万円〜753万円(W205末期) | 718万円〜1,020万円(W206) | +150万円超 |
| Eクラス | 700万円台〜(W213) | 894万円〜(W214) | 大幅上昇 |
| GLC | 708万円〜(旧型) | 第2世代で大幅上昇 | 大幅上昇 |
| Gクラス(G400d) | 1,289万円(2021年5月) | 乗り出し1,800万円程度(2024年) | +500万円以上 |
※表の価格は参考値です。グレード・仕様・オプション等によって異なります。最新の正確な価格はメルセデス・ベンツ公式サイトまたはディーラーでご確認ください。
Gクラス(ゲレンデ):5年で+200万円以上の値上がり
Gクラスの値上がりは特に顕著です。G400dは2021年5月時点で1,289万円でしたが、その後価格改定を重ね、2024年には乗り出し価格で1,800万円程度に達しています。5年間で平均200万円以上という大幅な上昇が続いています。
Gクラスは高いリセールバリューで知られるモデルですが、新車価格の上昇によって購入ハードルが年々高くなっていることも事実です。
ベンツが値上がりし続ける3つの理由
なぜここまでベンツの価格が上がり続けるのでしょうか。主な理由を整理してみましょう。
理由① 円安・為替の影響
メルセデス・ベンツはドイツのブランドであり、販売価格の基準はユーロです。円安が進むほど、日本での販売価格は高くなります。ユーロ/円の為替レートを振り返ると、2019年頃には1ユーロ=120〜124円程度でしたが、2022年以降は急速に円安が進み、2024年7月には175円台という過去最高値をつけました。2026年4月にはさらに187円台に達しています。
この円安の進行だけでも、輸入コストは5〜6年前と比べて50%以上増加しているわけです。車両価格への影響は非常に大きいといえます。
理由② 半導体・原材料コストの高騰
2020〜2022年にかけての世界的な半導体不足と、ウクライナ侵攻に伴う資源価格の高騰が、自動車製造コストを大きく押し上げました。メルセデス・ベンツ自身も「石油をはじめとした原材料費の高騰への対応」を価格改定の理由として公式に挙げています。
現代の高級車は膨大な数の半導体を搭載しており、電子制御・運転支援システム・コネクテッド機能など、部品一つひとつのコストが製品価格に反映されます。
理由③ EV化・安全装備強化によるコスト増
メルセデス・ベンツは電動化を積極的に推進しており、マイルドハイブリッド(ISG)やプラグインハイブリッド(PHV)、さらには純電気自動車(EV)の展開を拡大しています。これらの電動化技術は製造コストが従来のエンジン車より高く、価格上昇の要因になっています。
また、MBUX(Mercedes-Benz User Experience)と呼ばれる先進的なインフォテインメントシステム、自動緊急ブレーキをはじめとする先進運転支援システム(ADAS)の標準装備化も、車両価格を底上げする要因となっています。
補足:高級化戦略もベンツ値上げの背景にメルセデス・ベンツはブランドとして「より高級なセグメントへのシフト」を明確に戦略として掲げています。小型モデル(Aクラス・Bクラス)の生産終了方針も発表されており、「今後も継続して値上げを行う」とコメントしています。これは単なるコスト転嫁ではなく、ブランドの価値を高める戦略的な価格設定でもあります。
2026年以降もベンツは値上がりする?今後の見通し
「今後もベンツは値上がりするのか」は、購入を検討する方が最も気になるポイントのひとつではないでしょうか。現時点での見通しをお伝えします。
トランプ関税の影響でさらなる値上げも
2025年4月にトランプ大統領が自動車に対して25%の追加関税を発動しました。その後、日米関税交渉の結果として7月に15%で合意していますが、この関税コストはメーカーの収益を直撃します。
メルセデス・ベンツを含む欧米の主要自動車メーカーの多くが「関税を理由に業績見通しを撤回した」と報じられており、関税コストの一部を新車価格に転嫁する動きが今後も続く可能性があります。
注意:関税の状況は今後も変化する可能性があります。実際の価格への影響については、メルセデス・ベンツ日本の公式発表や各ディーラーの最新情報をご確認ください。
メーカーが「継続的値上げ」を宣言している
メルセデス・ベンツは公式に「今後も継続して値上げを行う」との方針を示しています。背景には、増え続ける製品コストだけでなく、好調な受注状況を維持したままでも価格を引き上げられるという強気な市場戦略があります。
さらに円安が高水準で推移している限り、同じ欧州価格のままでも日本での販売価格は自動的に上昇します。円安トレンドが続く間は、構造的な値上がり圧力が続くと考えておいた方が良さそうです。
今が買い時?値上げ前に購入するメリット・デメリット
「今すぐ買うべきか、待つべきか」を判断するための材料を整理しました。状況によって最適な答えは異なりますので、ご自身の状況に照らし合わせてみてください。
今すぐ購入するメリット
今後も値上がりが続く可能性が高い現状では、早めに購入することで「値上がり前の価格」で手に入れられる可能性があります。特に、現在のモデルを気に入っているなら、次のモデルチェンジで装備や価格がさらに変わる前に購入するのは合理的な選択です。
- 値上がりリスクを回避できる
- 乗り始めることで車の恩恵をすぐ受けられる
- 気に入ったモデルが在庫切れになるリスクを避けられる
待つという選択肢(中古車・認定中古車・リース)
新車価格が高騰する一方で、先代モデルの中古車・認定中古車は相対的に手ごろになっています。W213 Eクラスの前期型なら中古車で200万円台前半から購入できるケースもあり、新車との価格差は数百万円にのぼります。
また、サブスクリプション型のカーリースを選べば初期費用を抑えた上で乗ることもできます。長期的な車両価格のトレンドを見極めながら、自分の使い方に合わせた選択肢を検討してみましょう。
値段に左右されず乗り換えタイミングを逃さない方法
価格変動が激しい時代には、「価格が安くなったタイミングを見計らう」よりも、「自分のライフスタイルや財務状況で必要なタイミングに購入する」という考え方も重要です。値段を気にしすぎて乗り換えのタイミングを逃し続けるよりも、今乗りたい車に乗ることが人生の充実につながるという視点もあります。
- 現在の車が古くなっており乗り換え時期を迎えている
- 気に入ったモデルが現行品として存在する
- 円安・関税が今後さらに進む可能性を懸念している
- 値上がり前の価格を確定させたい
- 現在の車がまだ問題なく使える状態
- 円高に転じる可能性も見ながら動きたい
- 先代モデルの認定中古車を検討している
- 次世代モデルの情報を待ちたい
よくある質問
メルセデス・ベンツ日本は2018年頃から毎年1〜2%程度の価格改定を実施しています。2022年以降は円安・原材料費高騰を背景に値上げペースが加速し、モデルチェンジのタイミングでは100万円以上の大幅な値上がりも見られます。
主な理由は①円安(ユーロ/円の上昇)、②半導体・原材料コストの高騰、③EV化・先進安全装備の強化によるコスト増、の3つです。さらにメルセデス・ベンツが「より高級なセグメントへのシフト」を戦略として掲げていることも背景にあります。
メーカー自身が「今後も継続して値上げを行う」と明言しています。円安の継続、関税コスト(日米関税15%での合意後も)、EV化の進展などを考えると、当面は値上がりが続く可能性が高い状況です。ただし為替や経済環境の変化によって状況が変わることもあります。
「損か得か」は一概には言えません。今後さらに値上がりが続く可能性を考えると、今の価格での購入は損ではないという見方もできます。一方、先代モデルの中古車や認定中古車を選べば同等の品質・走行性能をより安く手に入れられる場合もあります。ご自身の予算・使用期間・こだわりに応じて判断することをおすすめします。
先代モデルの認定中古車(メルセデス・ベンツ正規ディーラーが整備した認定中古車)を選ぶと、新車より大幅に安く購入できます。また、カーリース(サブスクリプション)を活用することで初期費用を抑えることも可能です。新車にこだわる場合は、特別仕様車やキャンペーンの時期を狙うのも一つの方法です。
まとめ:ベンツ値上げの全体像と判断基準
この記事のポイント
- ✓ メルセデス・ベンツは2018年頃から毎年価格改定を繰り返しており、2022年以降は円安・原材料高で値上げが加速している
- ✓ Cクラスは先代比+150万円超、Gクラスは5年で+200万円以上という大幅な値上がりが確認されている
- ✓ 値上がりの主な理由は①円安、②原材料・半導体コスト高騰、③EV化・安全装備のコスト増の3つ
- ✓ メーカーは「継続的値上げ」を宣言しており、関税・円安が続く限り今後も値上がりする可能性が高い
- ✓ 先代モデルの認定中古車や中古車を活用すると、値上がりの影響を受けずに購入できる場合がある
ベンツの値上がりは単発の出来事ではなく、円安・コスト高・ブランド戦略が重なった構造的な変化です。今後の購入を検討する際は、ご自身のライフスタイルや財務状況を踏まえた上で、新車・認定中古車・リースなどの選択肢を幅広く比較してみることをおすすめします。
価格変動を自動で追いかけるなら「プライシー」
プライシーは、気になる商品の価格推移をチェックしたり、Amazon・楽天・Yahoo!など複数ショップの価格を横断比較できる無料アプリ(iOS・Android対応)です。値下がり・クーポン情報をプッシュ通知でお知らせします。
プライシーを無料でダウンロード