札幌市内の路線バスは2024年12月、27年ぶりの実質値上げを実施しました。さらに2026年4月には空港連絡バスが値上げされ、2027年4月にも再度値上げの要望が出ています。「どのバスが、いつ、いくら上がったのか」をまとめて解説します。

結論
札幌バスの値上げ、現状はこうなっています
実施済み 路線バス5社・市電:2024年12月1日から1区30円値上げ(210円→240円)
実施済み 空港連絡バス:2026年4月1日から200円値上げ(1,300円→1,500円)
協議中 路線バス再値上げ:2027年4月に30円追加値上げを要望・協議中(未確定)

札幌バス値上げ一覧表(2024〜2027年)

まず、これまでの値上げの流れを一覧で確認しておきましょう。複数の「値上げ」が短期間に重なっているため、混乱しやすい状況です。

実施時期 対象 主な変更内容 事業者
2024年12月1日 路線バス(路線均一区間) 1区 210円 → 240円(+30円) 中央バス・JR北海道バス・じょうてつ等5社
2024年12月1日 路面電車(市電) 200円 → 230円(+30円) 札幌市交通事業振興公社
2026年4月1日 空港連絡バス 1,300円 → 1,500円(+200円) 北海道中央バス(一部路線)
2027年4月(予定) 路線バス(均一区間) 240円 → 270円(+30円)見込み(協議中) 路線バス5社(要望段階)

※2027年4月の値上げは2026年5月時点で協議中・未確定です。

短い期間に複数の値上げが重なっていますよね。2024年の値上げは27年ぶりという大きな節目でしたが、わずか2年余りで再値上げの議論が始まっているのが現状です。各値上げの詳細を以下で確認していきましょう。

2024年12月1日の値上げ――27年ぶりの実質値上げ

2024年12月1日、札幌市内を走る路線バス5社と市電が一斉に値上げを実施しました。消費税転嫁分を除くと、実質的に27年ぶりとなる値上げです。

北海道中央バスの新運賃

北海道中央バスは、2024年3月27日付けで北海道運輸局へ届け出を行い、2024年12月1日から札幌市内特殊区間の運賃を改定しました。

券種改定前改定後差額
特殊区間1区(大人)210円240円+30円
特殊区間1区(小人)110円120円+10円
特殊区間2区(大人)240円270円+30円
特殊区間2区(小人)120円140円+20円
通勤定期1か月(1区)9,070円10,370円+1,300円
通学定期1か月(1区)6,300円7,200円+900円
通勤定期1か月(2区)10,370円11,660円+1,290円
通学定期1か月(2区)7,200円8,100円+900円

特殊区間制とは、乗車距離にかかわらず一定の料金が適用される均一運賃の仕組みです。札幌市内の路線バスの多くはこの方式を採用しています。

JR北海道バスの新運賃

JR北海道バスも同日2024年12月1日から、札幌市内特殊区間制の路線について運賃を改定しました。普通運賃の改定幅は北海道中央バスと同様ですが、65歳以上向けの「おでかけパス」の値上げ幅が大きい点に注意が必要です。

券種改定前改定後差額
特殊区間1区(大人)210円240円+30円
特殊区間2区(大人)240円270円+30円
通勤定期1か月(1区)9,070円10,370円+1,300円
通学定期1か月(1区)6,300円7,200円+900円
おでかけパス 1か月(65歳以上)4,500円6,000円+1,500円
おでかけパス 2か月(65歳以上)9,000円12,000円+3,000円
おでかけパス 3か月(65歳以上)13,500円18,000円+4,500円

特に65歳以上の方向けの「おでかけパス」は、3か月で4,500円という大幅な値上げとなりました。高齢者の移動コストへの影響は少なくありません。

じょうてつバスの新運賃

じょうてつバスも2024年12月1日から運賃を改定しました。改定幅は他社と同様で、1区が30円アップの240円となっています。

券種改定前改定後差額
特殊区間1区(大人)210円240円+30円
特殊区間2区(大人)240円270円+30円

札幌市電(路面電車)も同日に値上げ

路線バスだけでなく、札幌市電(路面電車)も2024年12月1日から7年ぶりに値上げされました。大人運賃が200円から230円に引き上げられています。

券種改定前改定後差額
大人(均一)200円230円+30円
小人100円120円+20円
通勤定期1か月8,190円8,690円+500円
1日乗車券(どサンこパス)400円460円+60円

2026年4月1日の値上げ――空港連絡バスが片道200円アップ

北海道中央バスは、2026年2月5日付けで一部路線の運賃改定を届け出し、2026年4月1日から空港連絡バスと三井アウトレットパーク線の運賃を引き上げました。これは路線バスとは別の値上げです。

空港連絡バス(新千歳空港発着)の新運賃

札幌都心と新千歳空港を結ぶ空港連絡バスは、片道200円の値上げとなりました。往復の場合は400円の負担増です。旅行や出張でよく利用する方には、ぜひ事前に確認しておいていただきたい改定です。

路線・券種改定前改定後差額
1,300円区間(普通・片道)1,300円1,500円+200円
1,300円区間(往復)2,500円2,900円+400円
1,300円区間(回数券スマホ版)4,700円5,100円+400円
1,300円区間(回数券紙版)4,900円5,600円+700円
1,200円区間(普通・片道)1,200円1,400円+200円
1,200円区間(往復)2,300円2,700円+400円
恵庭〜新千歳670円770円+100円
輪厚〜新千歳1,060円1,220円+160円

対象路線:札幌都心発着・大谷地駅発着・北24条駅/麻生駅発着・宮の沢発着・サッポロビール園/東区役所前駅/環状通東駅発着

改定前に購入した回数券は、値上げ後もそのまま(差額支払なし)使い続けられます。改定前に購入済みの回数券がある方は安心してください。

三井アウトレットパーク線も値上げ

空港連絡バスとあわせて、「100 三井アウトレットパーク線(札幌駅前〜三井アウトレットパーク札幌北広島)」も値上げされました。普通運賃が380円から500円に引き上げられています。

2027年4月の追加値上げ――現在、協議中

2024年12月の値上げからわずか2年余りで、路線バス5社が2027年4月からの運賃値上げを札幌市に要望しています(2026年2月時点)。値上げ幅として検討されているのは、1区につき30円ほどとされています。

バス5社の要望内容

項目内容
要望事業者北海道中央バス・JR北海道バスなど5社
要望値上げ幅30円程度(240円→270円見込み)
要望提出時期2026年2月
協議会開始2026年3月〜(有識者による協議会)
決定見通し2026年夏ごろ(目安)
実施予定2027年4月(未確定)

2026年5月現在、2027年4月の値上げは確定していません。札幌市が有識者による協議会で議論を進めており、最終的な決定は2026年夏ごろになる見通しです。

「対キロ制」への移行も将来的に検討

さらに長期的な視点では、50年続く均一運賃制から「対キロ制」(乗車距離に応じた運賃)への移行も検討されています。対キロ制に移行すると、短距離の乗車は安くなる一方、長距離の乗車は割高になる可能性があります。こちらも将来の動向として注目しておきましょう。

なぜ短期間で繰り返し値上がりするのか

2024年に27年ぶりの値上げを行ったにもかかわらず、2027年にも再値上げを要望している――そこには、バス事業者を取り巻く構造的な問題があります。

主な値上げ理由具体的な内容
運転手不足2024年の働き方改革(時間外労働の上限規制)により、バス運転手の確保がさらに難しくなっている
待遇改善の必要性運転手を確保・維持するには賃金や労働環境の改善が不可欠。その財源として運賃値上げを求めている
燃料費・物価高騰燃料費や車両のメンテナンスコストが継続的に上昇している
路線廃止・減便北海道中央バスは2026年4月に6路線を廃止・平日173本を減便。収益性の改善も課題

運転手不足は「2024年問題」として全国的に注目されましたが、札幌でも深刻です。2026年4月には北海道中央バスが6路線を廃止・173本を減便するという大きなダイヤ改正が実施されました。値上げと減便という二重の負担が、利用者にとって悩ましい状況が続いています。

定期券への影響と節約対策

通勤定期・通学定期の負担増

毎日バスで通勤・通学している方にとって、定期代の値上がりは家計に直結しますよね。2024年12月の値上げで通勤定期(1区・1か月)は1,300円の値上がりとなりました。年間に換算すると約15,000円以上の出費増です。

定期の種類改定前(1か月)改定後(1か月)差額
通勤定期・1区9,070円10,370円+1,300円
通勤定期・2区10,370円11,660円+1,290円
通学定期・1区6,300円7,200円+900円
通学定期・2区7,200円8,100円+900円

※上記はJR北海道バス・北海道中央バスの数値(両社共通)

SAPICAでポイントを貯めて節約する

運賃値上げの負担を少しでも軽くするには、ICカード「SAPICA(サピカ)」の活用がおすすめです。

SAPICAのメリット

バス・地下鉄・市電の利用金額の3%分がSAPICAポイントとして還元されます。貯まったポイントは運賃の支払いに自動充当されるため、知らないうちにお得になります。乗り継ぎ割引も利用できます。

SAPICAは北海道中央バス・JR北海道バス・じょうてつバスのほか、札幌市の地下鉄・市電でも使えます。まだ現金でバスに乗っている方は、ぜひ切り替えを検討してみてください。

よくある質問

2027年4月の値上げは確定していますか?

2026年5月現在、確定していません。路線バス5社が2026年2月に30円程度の値上げを要望しており、札幌市が有識者による協議会で議論を進めています。結論は2026年夏ごろになる見通しですが、値上げ幅や実施の有無は今後変わる可能性があります。

札幌から新千歳空港への空港連絡バスはいくらになりましたか?

2026年4月1日から、札幌都心発着など主要路線の片道運賃が1,300円から1,500円(+200円)に値上がりしました。往復は2,500円から2,900円(+400円)となっています。なお、改定前に購入済みの回数券は差額なしでそのまま利用可能です。

2024年の値上げはなぜ「27年ぶり」と言われているのですか?

消費税の転嫁による調整を除くと、実質的な運賃値上げは1997年以来だったためです。1997年に1区200円となり、2014年に消費税増税分で210円になりましたが、それ以外の要因による値上げは2024年まで行われていませんでした。

まとめ

札幌バス値上げのポイント

  • 2024年12月1日:路線バス5社・市電が27年ぶりに値上げ。1区は210円→240円(+30円)
  • 2026年4月1日:北海道中央バスの空港連絡バスが値上げ。札幌〜新千歳は1,300円→1,500円
  • 2027年4月(協議中):路線バス5社が再度30円値上げを要望。2026年夏ごろ結論見通し
  • 値上げの主な理由は運転手不足・待遇改善・燃料費高騰。減便・路線廃止も同時進行
  • 節約にはSAPICA(利用額の3%ポイント還元)の活用がおすすめ

値上がりが続く中で、少しでも交通費を抑えたい方は、SAPICAでのポイント活用や定期券の見直しを検討してみてください。プライシーでは交通費を含む生活コスト全般の節約情報をお届けしています。

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