神奈川中央交通(神奈中バス)は2026年4月4日(土)に運賃改定を実施しました。横浜市内均一区間では1997年以来、約28年ぶりの値上げとなり、通勤で毎日乗っている方にとっては気になるところですよね。この記事では、いつからいくら上がったのか、定期券への影響と対処法、そして少しでも出費を抑えるための節約術をまとめてご紹介します。

結論
神奈中バスの値上げ:2026年4月4日実施済み
横浜市内均一 220円 → 240円(+20円)
初乗り(武相) 210円 → 230円(+20円)
通勤定期(月1) 均一区間 9,820円 → 10,720円(+900円)

神奈中バスはいつから値上げ?実施日・経緯と背景

神奈川中央交通(神奈中バス)の運賃改定は、2026年4月4日(土)から実施されました。対象は横浜市内を走る路線が含まれる「京浜ブロック(均一制運賃)」と、相模原市・厚木市・町田市などの「武相ブロック(対キロ区間制)」の2エリアです。

値上げに至るまでの流れをまとめると、以下の通りです。

1
2025年11月26日 — 運賃変更認可申請・届出

神奈川中央交通が国土交通省関東運輸局長宛てに、横浜市内均一制の上限運賃変更認可申請と、武相ブロックの実施運賃変更届出を提出。申請の平均改定率は16.2%。

2
2026年3月3日 — 国交省から認可

関東運輸局より認可を取得。横浜市内均一区間は上限を270円として認可され、実施運賃を240円に設定することが確定しました。

3
2026年4月4日(土) — 運賃改定実施

新運賃に切り替わり。同日より定期券も新運賃での購入が必要となりました。

なお、武相ブロックは2023年7月にも値上げを行っており(初乗り178円→210円)、今回は2回目の改定となります。一方の京浜ブロック(横浜市内均一区間)は1997年から約28年間、220円のまま据え置かれていました。今回ついに動いた形です。

いくら上がる?新旧運賃・定期券料金を徹底比較

値上げの実感がわきにくいという方のために、エリア別・用途別に新旧の料金を比較してみましょう。

横浜市内均一区間(京浜ブロック)の運賃

横浜市内を走る均一制路線(新横浜・保土ケ谷・羽沢横浜国大方面など)は以下の通りです。

種別改定前改定後(実施)差額
1乗車(片道)220円240円+20円
通勤定期(1ヶ月)9,820円10,720円+900円
通勤定期(3ヶ月)27,990円30,550円+2,560円
通勤定期(6ヶ月)53,030円57,890円+4,860円

通勤定期6ヶ月だと年間で約9,720円の出費増になります(6ヶ月×2回)。じわじわと大きな負担ですね。

対キロ区間制(武相ブロック)の初乗り・主要区間

相模原・厚木・平塚・町田など神奈川県央部・西部を走る対キロ区間制の路線です。距離に応じて運賃が変わります。

系統・区間改定前改定後差額
初乗り運賃210円230円+20円
戸50 戸塚BT〜ドリームハイツ(原宿)290円320円+30円
船32 藤沢駅北口〜大船駅西口(渡内)310円340円+30円
辻26 辻堂駅北口〜湘南台駅西口450円490円+40円
平53 平塚駅北口〜本厚木駅南口610円670円+60円
橋01 橋本駅北口〜三ヶ木520円570円+50円
💡 上記の運賃はすべて公式プレスリリースに基づく数値です

出典:神奈川中央交通 2025年11月26日付ニュースリリース(PDF)

定期券(通勤)の値上げ幅まとめ

武相ブロックの通勤定期も合わせて確認しておきましょう。

ブロック種別改定前改定後差額
武相ブロック1ヶ月9,380円10,270円+890円
3ヶ月26,730円29,270円+2,540円
6ヶ月50,650円55,460円+4,810円
京浜ブロック(均一)1ヶ月9,820円10,720円+900円
3ヶ月27,990円30,550円+2,560円
6ヶ月53,030円57,890円+4,860円

なぜ値上げ?3つの理由をわかりやすく解説

「なんで急に?」と感じた方もいるかもしれませんが、神奈川中央交通が公式の申請書類に明記した理由は大きく3つあります。

理由①コロナ後の需要減少と収益悪化

新型コロナを経て在宅勤務が定着し、バスの利用者が大幅に減少しました。同社の2026年度平年度推計では、改定なしの場合の収支が約8億3,500万円の赤字になることが見込まれており、「収入面において極めて厳しい事業運営」(同社)と説明されています。

理由②運転士不足と人件費の上昇

バス業界全体で深刻な運転士不足が続いています。2024年4月からは「改正労働基準法」が適用され、運転士の残業規制が強化。路線維持のためには運転士をさらに確保する必要があり、「更なる待遇改善により採用強化ならびに退職抑制を図ることが急務」(同社)として、コスト増加を運賃に転嫁せざるを得ない状況になりました。

理由③燃料費・設備投資コストの高騰

燃料費をはじめとする物価高騰に加え、安全対策機器の導入や車両の更新など設備投資も重なり、事業コストが増大。これら複合的な要因が重なって、約28年ぶりの均一区間値上げを決断した形です。

なお、値上げ後の2026年度推計では収支が約978万円の赤字まで縮小する見込みで、改定後も完全黒字化とはいかない厳しい状況が続きます。バス事業の維持という観点で、ご理解いただければと思います。

定期券への影響と正しい対処法

「すでに定期を持っているけどどうなる?」「新しく購入したい場合はどうすればいい?」という疑問にお答えします。

✅ 2026年4月3日以前に購入した定期は有効期間内はそのまま使えます

公式お知らせによると、2026年4月3日(金)以前に購入した全ての定期券(金額式IC定期券・区間式共通定期券)は、運賃改定後も有効期間内は差額精算なしで引き続き利用できます。

一方で、注意が必要な場面もあります。

⚠️ 4月4日以降の定期継続購入には注意が必要です

4月4日以降に金額式IC定期券を継続購入する際は、改定後の新運賃での購入が必要です。旧運賃のまま継続購入してしまうと、乗車のたびに差額精算が発生しますのでご注意ください。

なお、旧運賃の定期券を有効期間満了前に継続購入する場合は、残期間分を日割りで無手数料にて払い戻し、新しい定期券を発行する対応となります。

定期券発売額の詳細は神奈川中央交通の公式お知らせページで確認できます。手続き方法に迷った際はバス案内センター(TEL: 0463-22-8833)へ問い合わせてみてください。

値上げに備える節約術

値上げは避けられませんが、使い方を工夫することで出費を抑えられる方法がいくつかあります。ご自身の利用パターンに合うものを選んでみてください。

神奈中オフピークチケット(平日昼間・土休日向け)

在宅勤務や主婦・パートの方など、平日9〜17時や土休日にバスを利用する機会が多い方におすすめなのが「神奈中オフピークチケット」です。

神奈中オフピークチケット
  • 料金5,980円(税込)/月
  • 利用時間:平日9〜17時、土休日は終日
  • 対象路線:神奈中路線バス全線(高速バス・空港リムジン等を除く)
  • 購入方法:EMotアプリ(iOS/Android)またはEMotオンラインチケット

たとえば平日昼間に1日1往復(240円×2=480円)を月20日利用すると、通常は9,600円かかるところが5,980円に抑えられます。1ヶ月あたり約3,600円の節約になる計算です。通勤定期とは使い分けることを意識してみてください。

📱 EMotアプリでの購入が必要です

神奈中オフピークチケットはEMot(小田急電鉄が提供するMaaSアプリ)で購入します。スマートフォンのみ対応で、利用開始日の7日前から購入できます。バス乗車時は画面を乗務員に提示してください。

かなちゃんパス(高齢者向けフリーパス)

69歳以上の方を対象に、ICカード(PASMO・Suica)を活用したフリーパス型の乗車券です。2025年3月から開始されました。

かなちゃんパス
  • 対象:69歳以上(詳細は公式サイトで確認)
  • 料金:3ヶ月券15,000円 / 6ヶ月券28,500円 / 1年券54,000円(目安)
  • 対象路線:当社一般路線バス全線(高速・空港リムジン等除く)

対象年齢や正確な料金は変更になる可能性がありますので、公式サイトまたはバス案内センターにてご確認ください。

ICカードをフル活用しよう

現在、神奈中バスの現金運賃とIC運賃は同額となっています。ただし、オフピークチケットの利用にはスマートフォンが必要で、ICカードは引き続き普通乗車券として利用できます。また、小児IC運賃は値上げ後も50円のまま据え置きとなっています。

まとめ

神奈中バス値上げのポイント

  • 値上げは2026年4月4日(土)実施済み。横浜市内均一区間は220円→240円、武相ブロック初乗りは210円→230円
  • 均一区間は1997年以来約28年ぶりの改定。コロナ後の需要減・運転士不足・物価高騰が主因
  • 4月3日以前購入の定期券は有効期間内は差額精算なしで継続利用可
  • 節約術は神奈中オフピークチケット(5,980円/月)が最も実用的。平日9〜17時・土休日終日が対象

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よくある質問

小児運賃も値上がりしますか?

ICカードを使った小児運賃は、値上げ後も50円のまま据え置きです。これは2023年4月に設けられた全日一律50円(IC限定)の制度で、今回の改定でも維持されています。

武相ブロックは今回が2回目の値上げですか?

はい、そうです。武相ブロック(対キロ区間制)は2023年7月1日に初乗りを178円(IC)/180円(現金)から210円に値上げしており、今回(2026年4月)が2回目の改定となります。一方の京浜ブロック(横浜市内均一区間)は1997年以来約28年ぶりの値上げです。

横浜市営バスや東急バスと比べていくらになりますか?

2026年5月現在の比較は以下の通りです。

神奈中バス(均一区間):240円
東急バス:240円(IC)/ 250円(現金)※2025年10月改定
相鉄バス:240円(2025年3月改定)
横浜市営バス:220円(2026年5月現在は値上げなし)

横浜市営バスを除く民営各社はほぼ240円に揃った形です。横浜市営バスとの並走区間では依然として20円の差があります。

次の値上げはいつ頃になりますか?

現時点では、神奈川中央交通から次回の運賃改定に関する公式な発表はありません。今回の改定で認可された上限運賃(均一区間270円、武相ブロック初乗り230円)の範囲内では、届出のみで実施運賃を変更できる仕組みになっています。今後の動向は公式ニュースをご確認ください。

会社への通勤費(交通費)の変更申請は必要ですか?

はい、バス運賃の値上げにより通勤費が変わった場合は、会社や雇用主に交通費の変更申請が必要です。申請タイミングや書類は会社の規定によって異なりますが、一般的には以下の流れで手続きします。

①新運賃の定期券(または購入明細)を用意する → ②会社の所定の通勤費変更申請書を記入する → ③人事・総務部門へ提出する。パートやアルバイトの場合も、支給されている通勤手当がバス運賃に連動している場合は同様に申請を検討してみてください。申請を忘れると値上げ分を自己負担し続けることになるため、早めに確認・手続きをおすすめします。