クレジットカードを選ぶとき、「VisaとMastercard、結局どっちがいいの?」と迷ったことはありませんか。名前は知っていても、何が違うのかは意外と説明しづらいですよね。プライシー編集部が、シェア率やコストコでの対応状況といった具体的なデータをもとに両ブランドを比較しました。2026年7月時点の情報で、あなたに合ったブランドの選び方までまとめて解説します。
Visa・Mastercardとは?クレジットカードの「国際ブランド」の一つ
VisaもMastercardも、クレジットカードの決済ネットワークを提供する「国際ブランド」と呼ばれる存在です。国際ブランドは全部で5つあり、Visa・Mastercardのほかに、JCB・American Express・Diners Clubが並びます。このうちVisaとMastercardは、世界的な普及度で双璧をなす2大ブランドといえます。
ここで少しややこしいのが、私たちが手にするクレジットカードは「三井住友カード」や「楽天カード」のように発行会社(イシュア)が発行していて、Visa・Mastercardはその決済網を貸し出す立場にあるという点です。つまり同じ「三井住友カード(NL)」でも、国際ブランドをVisaにするかMastercardにするかを選べる、という関係になっています。
国際ブランドは5つ。中でもVisaとMastercardは自社発行の「プロパーカード」を持たず、提携する発行会社を通じてカードが発行される点が共通しています(JCB・American Expressにはプロパーカードがあります)。
VisaとMastercardの違いを比較【シェア率データで見る】
「結局どっちが強いの?」を確かめるために、公表されているシェア率データを見ていきましょう。調査によって数値には幅がありますが、複数のソースを並べることで傾向がつかめます。
世界の決済取扱高シェア
決済業界の調査会社Nilson Reportのデータを引用した決済代行会社の解説記事によると、世界の決済取扱高シェアは以下の通りです。
| ブランド | 世界シェア |
|---|---|
| Visa | 38.81% |
| 銀聯(UnionPay) | 34.09% |
| Mastercard | 24.11% |
| American Express | 4.37% |
| JCB | 2.40% |
| Diners Club | 1.68% |
出典:株式会社DGフィナンシャルテクノロジー(Nilson Report引用)/2026年7月16日確認
日本国内のシェア率
国内に目を向けると、調査によって数値の出方は異なるものの、Visaが最大手という結果はどの調査でも共通しています。
| 調査 | Visa | Mastercard | JCB |
|---|---|---|---|
| 2020年 実カード利用データ(約31万枚集計) | 50.8% | 17.8% | 28.0% |
| 2024年3月 保有者アンケート(500名) | 約60% | 約15% | 約20% |
出典:イプソス「2020年キャッシュレス決済大規模調査」、株式会社S&T「クレジットカードの国際ブランドシェア率に関する調査」(2024年3月実施)/いずれも2026年7月16日確認
編集部が数値を突き合わせて気づいたのですが、国内シェアではMastercardよりもJCBの方が高いという結果が両調査で共通しています。「2番手はMastercard」と紹介する記事も多いのですが、実際にはJCBの存在感も無視できません。
加盟店数については、メディアによって「世界3,000万店以上」から「2億店超」まで大きく数値が割れており、集計基準(実店舗ベースか決済端末ベースかなど)が発表元ごとに異なるとみられます。プライシー編集部の調査時点では信頼できる一次情報同士の突合ができなかったため、本記事では断定的な加盟店数は掲載していません。「どちらも日常使いで困ることはほぼない」という前提でお読みいただくのがおすすめです。
タッチ決済(乗車サービス)の対応状況の違い
電車やバスにカードをタッチするだけで乗車できる「タッチ決済乗車サービス」は、実はVisaが約4年先行してスタートさせたサービスです。Visaは2020年7月に茨城交通での実証実験からスタートしたのに対し、Mastercardが対応を発表したのは2024年10月(福岡市地下鉄が先行導入)でした。
その後Mastercardも急ピッチで対応エリアを拡大しており、2025年12月時点では全国155以上の鉄道・バス・フェリーなどの交通機関で利用できるようになっています。とはいえ、対応駅・路線によってはまだVisaのタッチ決済のみという場所も残っているので、普段使う路線が対応しているかは事前にチェックしておくと安心です。
コストコで使えるのはMastercardだけ?
Visa・Mastercardの違いを語るうえで欠かせないのが、コストコの支払い対応です。日本のコストコでクレジットカード払いをする場合、利用できる国際ブランドはMastercardのみと決まっています。VisaやJCB、American Expressのロゴが入ったカードでは支払いができないので注意しましょう。
実はコストコ日本は、2018年1月まではAmerican Expressのみに対応していました。2018年2月にMastercardへと切り替わり、現在の「コストコ=Mastercard」という体制になっています。長年コストコを利用している方の中には、以前のAmerican Express時代を覚えている方もいるかもしれませんね。
Visaのメリット・デメリット
Visaのメリット
- 国内シェアが最も高く、実店舗・ネット通販ともに使える場面が多い
- 発行会社の選択肢が豊富で、還元率や特典で比較しやすい
- アメリカ大陸で特に強いとされ、渡航先によっては安心感がある
Visaのデメリット
- Visa自体が発行する「プロパーカード」は存在しない(発行会社を通じて発行される)
- コストコなど、一部Mastercard限定のシーンでは利用できない
Mastercardのメリット・デメリット
Mastercardのメリット
- コストコ日本で利用できる唯一の国際ブランド
- ヨーロッパ圏で強いとされ、現地での決済に安心感がある
- 「プライスレス」など、Mastercard独自の優待プログラムが用意されている
Mastercardのデメリット
- Mastercard自体が発行する「プロパーカード」は存在しない
- 国内シェアはVisa・JCBに次ぐ位置づけで、Visaほどの実績データは見当たらない
VisaとMastercard、どっちを選ぶべき?
ここまでの比較を踏まえて、どちらが向いているかをタイプ別に整理しました。
- クレジットカードを初めて持つ・とりあえず1枚選びたい
- 国内での利用がメインで、実績のあるブランドを選びたい
- アメリカ旅行の予定がある
- コストコを頻繁に利用する
- ヨーロッパへの旅行・出張が多い
- Mastercard独自の優待プログラムを活用したい
どちらも大差がないと感じたら、国内シェア実績で分があるVisaを軸にしつつ、コストコ用にMastercardをサブで持つという組み合わせも現実的な選択肢です。
迷ったら2枚持ち(デュアル発行)という選択肢も
「Visaのメリットも、Mastercardのメリットも捨てがたい」という方には、同じ発行会社で国際ブランドだけを変えて2枚目を作る「デュアル発行」がおすすめです。同じカード会社の2枚持ちなら、年会費や特典の管理もシンプルになります。
デュアル発行を使えば、普段はVisaで支払いつつ、コストコに行くときだけMastercardに切り替える、といった使い分けができます。旅行先や利用シーンに応じてブランドを選べるのは、2枚持ちならではの安心感ですね。
VisaとMastercardに関するよくある質問
コストコ日本ではMastercardのみが利用できます。2018年2月にAmerican Express専用からMastercard専用へ切り替わりました。VisaやJCBのロゴが入ったカードは使えないので注意しましょう。
地域によって強みが分かれるとされています。Visaはアメリカ大陸、Mastercardはヨーロッパで特に強いといわれます。渡航先に合わせて選ぶか、2枚持ちしておくとより安心です。
複数の調査でVisaが国内シェア1位という結果が出ています。2020年の実カード利用データではVisa50.8%、Mastercard17.8%でした。同じ調査でJCBが28.0%となっており、Mastercardを上回っている点も覚えておくとよいでしょう。
できます。同じ発行会社で国際ブランドだけを変えて申し込む「デュアル発行」を使えば、審査への影響を抑えながら2枚持ちが可能です。
どちらもプロパーカードはありません。VisaとMastercardは決済ネットワークを提供する国際ブランドで、カードの発行自体は提携する発行会社が行っています。JCBやAmerican Expressのような自社発行カードとは仕組みが異なります。
国内メインで使うなら実績十分なVisa、コストコ利用やヨーロッパ旅行が多い方はMastercardが向いています。迷ったら2枚持ちで弱点を補い合うのもおすすめです。
まとめ
この記事のポイント
- ✓Visa・Mastercardはどちらも「国際ブランド」で、カード自体は発行会社が発行している
- ✓国内シェアは複数の調査でVisaが1位。ただしMastercardよりJCBの方が高いというデータもある
- ✓コストコ日本の支払いはMastercard限定(2018年2月〜)
- ✓アメリカ圏はVisa、ヨーロッパ圏はMastercardが強いとされる
- ✓迷ったらデュアル発行で2枚持ちし、シーンに応じて使い分けるのもおすすめ
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