クレジットカードを作ろうとすると必ず出てくる「国際ブランド」の選択。Visa・Mastercard・JCB・American Expressなど種類が多く、どれを選べばいいか迷う方は多いのではないでしょうか。この記事では各国際ブランドの特徴・違いを比較し、特に海外旅行での使い分けを中心に、プライシー編集部がわかりやすく解説します。
迷ったら「Visa・Mastercardのどちらか1枚」を軸にして、用途に応じて2枚目を検討するのが基本です。国際ブランドは1枚のカードにつき1つしか選べないため、目的別に使い分けるのが賢い選び方になります。
クレジットカードの国際ブランドとは?主要5ブランドの特徴
クレジットカードの「国際ブランド」とは、世界中の加盟店・ATMで決済ができるように取り決めをしている決済ネットワークのことです。カード会社(イシュアー)が発行するクレジットカードには、必ずこのうちどれか1つの国際ブランドが付いています。まずは主要5ブランドの立ち位置をざっくり押さえておきましょう。
Visa|世界で最も使われている万能ブランド
Visaはカード発行枚数が39億枚以上、加盟店数は1億以上、対応する国と地域は200以上と、いずれも世界最大級の規模を誇ります。迷ったらまずVisaを選んでおけば大きく失敗することはない、という位置づけのブランドです。
Mastercard|Visaに次ぐ万能ブランド、コストコでは必須
MastercardはVisaに次ぐ世界2位の規模で、加盟店数は約8,000万店、対応国数は210以上とされています。日本国内では特に、コストコで利用できる唯一のクレジットカードブランドがMastercardという点を覚えておきましょう。コストコの会員の方は必須のブランドといえます。
JCB|日本発唯一の国際ブランド
JCBは日本発唯一の国際ブランドで、会員数は1億7,000万人以上、加盟店数は約7,100万店にのぼります。日本人向けのサービスに強く、海外主要都市に設置された「JCBプラザ」では日本語でのサポートを受けられるのが大きな魅力です。
American Express(Amex)|ステータス性と特典の高さが魅力
American Expressは「ハイステータスなブランド」として人気があり、空港ラウンジの利用や旅行保険などの付帯サービスが手厚いのが特徴です。一方で加盟店手数料がVisa・Mastercardより高めに設定されているといわれており、個人経営の小規模店舗などでは対応していないケースもあります。「特典は魅力的だけど、使えない店もある」という点は事前に理解しておきましょう。
Diners Club|グルメ・エンタメに強い上級者向けブランド
Diners Clubは自社(プロパー)発行が中心の国際ブランドで、空港ラウンジは1,300ヵ所以上で利用できるとされています。グルメ・エンタメ関連の優待に強みがあり、じっくりクレジットカードを使いこなしたい方向けのブランドです。
「国際ブランド」と「カード発行会社(イシュアー)」は別物です。楽天カードやPayPayカード、三井住友カード(NL)といった名前は「発行会社」の名称で、その中でVisa・Mastercard・JCBなど好きな国際ブランドを選んで申し込む仕組みになっています。「楽天カードというブランド」ではなく「楽天カードが発行するVisaブランドのカード」というイメージです。混同しやすいポイントなので、カード選びの際は「発行会社」と「国際ブランド」を分けて考えるようにしましょう。
Visa・Mastercard・JCB・Amexの違いを徹底比較
ここまでの内容を一覧表にまとめました。まずはこの表で全体像をつかんでください。
| 国際ブランド | 加盟店数の目安 | 対応国・地域 | 得意な地域・強み |
|---|---|---|---|
| Visa | 1億以上 | 200以上 | 世界中どこでも使える万能型 |
| Mastercard | 約8,000万店 | 210以上 | ヨーロッパに強い。コストコはMastercard限定 |
| JCB | 約7,100万店 | 非公表 | アジア・ハワイの優待、日本語サポートが充実 |
| American Express | 非公表 | 非公表 | ラウンジ等の付帯特典が充実。使える店はやや限定的 |
| Diners Club | 非公表 | 非公表 | 空港ラウンジ1,300ヵ所以上。グルメ・エンタメ優待 |
※加盟店数・対応国数はJCB公式サイト掲載データ(2026年7月時点)。各社の公表方法が異なるため、非公表の項目は空欄にしています。
国際ブランドは1枚につき1つだけ。「Visaブランドのカード」「JCBブランドのカード」というように、カード自体にひとつの国際ブランドが紐づいています。1人で複数の国際ブランドを持ちたい場合は、それぞれのブランドのカードを複数枚発行する必要があります。
【海外旅行】どの国際ブランドがおすすめ?渡航先別の使いやすさ
「クレジットカード ブランド おすすめ」で検索する方の多くが気になっているのが、海外旅行での使い勝手ではないでしょうか。国際ブランドごとの世界シェアが公式に細かく数値化されているわけではありませんが、渡航先によって「使いやすいブランド」に傾向があるのは事実です。ここでは地域別の目安を紹介します。
JCBは日本発のブランドで、アジア圏では優待店舗が多く、ソウル・香港・バンコクなど主要都市にJCBプラザが設置されているのも安心材料です。念のためVisaかMastercardのカードも1枚持っておくと、より広い場面をカバーできます。
ハワイ・グアムは日本人観光客が多く、JCB優待店舗が充実していることで知られるエリアです。ホノルルにもJCBプラザが設置されているため、困ったときの相談先としても心強いでしょう。買い物の幅を広げるなら、Visaとの2枚持ちがおすすめです。
ヨーロッパはVisa・Mastercardの加盟店が中心で、JCBやAmexが使える店は都市部を中心にやや限られる傾向があるといわれています。ヨーロッパ旅行が中心の方は、Visa・Mastercardのどちらかを必ず1枚持っていくと安心です。
アメリカ・カナダでもVisa・Mastercardが主流ですが、都市部の大型店舗ではAmerican Expressも広く使われています。特典を活かしたい方はAmexを2枚目として持つのも選択肢です。
オセアニアもVisa・Mastercardが主流のエリアです。タッチ決済(コンタクトレス決済)への対応が進んでいるため、タッチ決済対応カードを選んでおくとスムーズに支払いができます。
渡航先別の使いやすさはあくまで一般的な傾向です。同じ国でも都市部と地方、店舗の規模によって対応状況は変わります。心配な方は「Visa/Mastercardのどちらか」+「JCB」の2枚持ちにしておくと、多くの場面をカバーできます。海外での手数料の仕組みが気になる方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
1枚に迷ったら2枚持ちがおすすめ|組み合わせの考え方
ここまで読んでいただくと分かる通り、1枚の国際ブランドで全ての場面を完璧にカバーするのは簡単ではありません。多くの上位比較記事でも共通して勧められているのが、用途の異なるブランドを2枚持ちする方法です。年会費や特典のバランスを見ながら、自分に合う組み合わせを考えてみましょう。
組み合わせの考え方の例
- 年会費を抑えたいなら: 年会費無料のVisa(またはMastercard)カードと、年会費無料のJCBカードを1枚ずつ持つ組み合わせ
- 特典も重視したいなら: メインをVisa/Mastercardの年会費無料カードにして、サブでAmerican Expressのカードを追加する組み合わせ
- マイルを貯めたいなら: 航空系の提携カード(Visa/Mastercard)と、優待の厚いJCBカードの組み合わせ
【ブランド別】おすすめクレジットカード
ここでは、それぞれの国際ブランドで検討したいクレジットカードの選び方を簡単に紹介します。より詳しいランキングや個別カードの比較は、各ブランドの専門記事もあわせてご覧ください。
Visaのおすすめカードの選び方
Visaブランドは対応カードの選択肢が非常に多いのが特徴です。年会費無料カードから、ポイント還元率の高いカード、ゴールドカードまで幅広く揃っているので、まずは自分がよく使うお店の還元率をチェックして選ぶのがおすすめです。
Mastercardのおすすめカードの選び方
Mastercardはコストコを頻繁に利用する方には必須のブランドです。それ以外の方でも、ヨーロッパ旅行の予定がある方や、Visaと似た使い勝手を求める方に向いています。
JCBのおすすめカードの選び方
JCBは日本国内での使い勝手とポイント優待の手厚さが強みです。ポイント還元率を重視するなら、ポイントの使い道や交換先も事前にチェックしておくと安心です。
「結局1枚だけ選ぶならどれがいい?」と用途別・年会費別にさらに深く比較したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
クレジットカードの国際ブランドに関するよくある質問
多くのカード会社では、同じカード会社が発行するカードであれば、申し込み直しによって国際ブランドを変更できる場合があります。ただし手続きには数週間かかることが多く、ポイントの引き継ぎができないケースもあるため、事前にカード会社へ確認するのが確実です。
1枚だけでも生活には困りませんが、国際ブランドの異なる2枚持ちにしておくと、片方が使えない店舗や万が一の紛失時にも対応しやすくなります。年会費無料のカードを組み合わせれば、コストをかけずに2枚持ちが可能です。
渡航先によって傾向が異なります。ヨーロッパ・北米ではVisa・Mastercardが主流で、アジア・ハワイではJCBの優待も充実しています。心配な方はVisa(またはMastercard)とJCBの2枚持ちがおすすめです。
ヨーロッパ・北米の一部エリアではVisa・Mastercardに比べて対応店舗が少ない傾向があるといわれています。ただしアジアやハワイなど日本人観光客が多いエリアでは優待店舗も多く、一概に「使えない」とはいえません。渡航先に応じて判断しましょう。
どちらも世界的に加盟店数が多く、日常使いではほとんど差を感じにくいブランドです。コストコをよく利用する方はMastercard、それ以外の方はどちらを選んでも大きな失敗はしにくいでしょう。
年会費に見合うだけの空港ラウンジ利用や旅行保険などの特典が用意されているカードが多く、特典をしっかり使いこなせる方にはお得になりやすいブランドです。一方で加盟店がVisa・Mastercardより限られる場合があるため、メインカードというよりサブカードとしての活用が向いています。
楽天カードやPayPayカードは「カード発行会社」の名称であり、それ自体は国際ブランドではありません。申し込み時にVisa・Mastercard・JCBなどの国際ブランドを選択する仕組みになっているため、同じ「楽天カード」でも人によって国際ブランドが異なる場合があります。手元のカード券面を確認すれば、どの国際ブランドかひと目で分かります。
まとめ
クレジットカードの国際ブランド選びのポイント
- 迷ったら、加盟店数の多いVisaかMastercardを軸に選ぶのが失敗しにくい
- コストコを利用するならMastercardは必須ブランド
- アジア・ハワイへの旅行が多いならJCBの優待も魅力的
- 特典・ステータス性を重視するならAmerican Expressもサブカードとして検討
- 1枚に絞りきれない場合は、国際ブランドの異なる2枚持ちにすると多くの場面をカバーできる
国際ブランドの違いを理解しておくと、クレジットカード選びの精度がぐっと上がります。海外旅行の予定がある方は渡航先の傾向を、日常使いを重視する方は加盟店数の多さを基準に、自分に合った1枚(または2枚)を選んでみてください。
