「Chromebookって安いけど、本当に自分の用途に合うの?」と気になっていませんか。軽くて起動が速く価格も手ごろなChromebookは魅力的ですが、使い方によっては買った後に後悔するケースもあります。この記事では、Chromebookが向いていない人の特徴をケース別に詳しく解説し、購入前に自分の用途と照らし合わせて判断できるようにまとめました。
- Microsoft Office(VBA・マクロ)やWindowsアプリが必要な人
- e-Tax・マイナポータルをPCで使いたい人
- Adobe Photoshop・Illustrator・Premiere Proなどプロ向けクリエイティブソフトを使う人
- PCゲーム(Steamタイトル)を楽しみたい人(Steam for Chromebookは2026年1月1日に終了)
- ネットがない環境でOffice作業をする機会が多い人
- 古いプリンターや特定スキャナーを接続したい人
- AUE(自動更新期限)切れの中古Chromebookを検討している人
・e-Taxやマイナポータルの手続き
・Adobe Photoshop/Illustrator/Premiere Pro
・Steamゲーム(PCゲーム)
・弥生会計などWindowsネイティブアプリ
・スキャナー(専用ドライバー必要な機種)
・Googleドキュメント・スプレッドシート
・メール・ビデオ会議(Zoom・Meet)
・軽いWord/Excel(Web版で可)
・YouTubeや音楽ストリーミング
・学習・調べもの用サブPC
各項目の詳細は以下で解説します
Chromebookが向いていない人:購入前チェックポイント
以下のチェックポイントに1つでも当てはまる場合、Chromebookでは日々の作業に不便を感じる可能性があります。購入前にご自身の使い方と照らし合わせてみてください。
それでは、各ポイントを詳しく見ていきましょう。
① Microsoft OfficeやWindowsアプリが必要な人
Chromebookで「Office」と聞くと「使えない」「互換性が心配」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実際のところ、ChromebookでWordやExcelを「まったく開けない」わけではありませんが、ビジネスや業務用途で使うには注意が必要です。
現在Chromebookで使えるOfficeは「Web版(ブラウザ版)」のみです。2024年9月18日にAndroid版Officeアプリがサポート終了したため、ブラウザからMicrosoft 365にアクセスする形が主な利用方法となっています。
| 機能 | Windows版(デスクトップ) | Chromebook(Web版) |
|---|---|---|
| VBA・マクロ | ○ 使用可 | ✗ 使用不可 |
| Power Query / Power Pivot | ○ 使用可 | ✗ 使用不可 |
| 一部の複雑な条件付き書式 | ○ 対応 | △ 一部非対応 |
| オフライン編集 | ○ 問題なし | △ 制限あり |
| フォント・レイアウト再現 | ○ 完全対応 | △ 崩れる場合あり |
| 基本的な文書作成・閲覧 | ○ 使用可 | ○ 使用可 |
「上司に送るExcelファイルにマクロが組まれている」「経理で弥生会計(スタンドアロン版)を使っている」「会社の業務システムがWindowsのIEベース」という方は、Chromebookでは業務が完結しない可能性が高いです。
一方で、Google WorkspaceやMicrosoft 365をメインに使っていて、マクロや複雑な関数をほとんど使わないライトな用途であれば、Web版Officeでも十分こなせます。自分の「Officeの使い深さ」を基準に判断するのがおすすめです。
VBAマクロ・帳票印刷・フォント崩れが困る人
Excelのマクロを日常的に使っている方にとって、これはかなり大きなネックです。VBA(Visual Basic for Applications)はChromebookのWeb版ExcelではサポートされておらずI、マクロを含むファイルを受け取っても実行できません。
また、特定のフォント(例:MS明朝・MSゴシック)に依存した帳票ファイルは、Web版ではフォントの代替処理が走りレイアウトが崩れるケースがあります。取引先や会社から受け取ったファイルをそのまま印刷・提出する業務には向きません。
e-Tax・ふるさと納税・マイナポータルを利用している人
毎年の確定申告にPCを使っている方は注意してください。ChromeOSのChromeブラウザからe-Taxの確定申告書等作成コーナーにアクセスすると、マイナンバーカードのQRコード認証を選択した際に次のようなエラーが表示されます。
「ご利用のパソコン環境(OS/ブラウザ)は、QRコードを利用したマイナンバーカード方式によるe-Taxの推奨バージョン(国税庁において動作を確認した環境)ではありません。」
ChromeOSはe-Taxの推奨動作環境(Windows / macOS)に含まれていないため、QRコードによるマイナンバーカード方式での電子申告が正常に行えません。一方で「ID・パスワード方式」であれば使える可能性がありますが、事前にe-Taxの窓口でID発行が必要です。
マイナポータルからふるさと納税の申請やe-Shienを利用したい場合も同様に、マイナカードの読み取り操作でエラーが発生するケースが報告されています。
スマートフォンのマイナポータルアプリやe-Taxのスマホ申告機能を使うことで、Chromebookを使わずに手続きできます。ただし画面が小さく入力が大変なため、確定申告の多い方はWindowsかMacのメインPCを確保しておくことをおすすめします。
② クリエイティブ作業や特定の業務ソフトが必要な人
グラフィックデザインや動画編集を仕事にしている方や、会社支給の業務システムを使う必要がある方にとっても、Chromebookは不向きな場合があります。
Adobe Photoshop・Illustrator・Premiere Proを使う人
Adobe Creative Cloudのデスクトップアプリ(Photoshop、Illustrator、Premiere Pro、After Effects など)はChromebookに対応していません。ChromeOSはAndroid / Linuxアプリも動作しますが、これらの主力デスクトップアプリはWindowsとmacOSのみの対応です。
ただし、近年はブラウザから使える「Web版」が登場しています。2023年10月からはAdobe Photoshop Web版がChromebook Plusデバイスに対応し、有料プランのサブスクリプション契約者であれば利用できるようになりました。
| 製品 | デスクトップ版 | Web版・代替手段 |
|---|---|---|
| Photoshop | ✗ 非対応 | △ Web版あり(機能制限・有料) |
| Illustrator | ✗ 非対応 | △ Web版あり(閲覧・基本編集のみ) |
| Premiere Pro | ✗ 非対応 | ✗ 代替なし |
| Lightroom | ✗ 非対応 | △ Web版あり(機能制限あり) |
| Adobe Express | ✗ 非対応 | ○ Web版で利用可 |
Photoshop Web版は「ブラウザで試作確認する」「軽い画像切り抜きをする」程度なら使えますが、本格的なレイヤー管理や複雑なフィルター処理には向きません。プロのクリエイター業務でAdobe製品を使い続けたい場合は、Chromebookでは力不足です。
会計ソフト・VPN・業務システムが必要な社会人
会社から「弥生会計をインストールして使ってください」「社内VPNに接続してください」と言われている場合、Chromebookでは対応できないケースがあります。
- 弥生会計(スタンドアロン版):Windowsアプリのため、ChromeOS上では動作しません
- freee / マネーフォワード:クラウドベースのWebアプリのため、ブラウザがあればChromebookでも利用可能です
- 企業の基幹システム・ERPなど:Windows専用のクライアントアプリが必要な場合は非対応です
- 企業VPN:機種によっては設定できますが、対応の確認が必要です
テレワークでChromebookを業務に使いたい場合は、会社のIT部門に事前確認することをおすすめします。
③ PCゲームを楽しみたい人
「ゲームにも使いたい」という方には、残念ながらChromebookはおすすめできません。以前はGoogleが「Steam for Chromebook(ベータ版)」を提供しており、一部のSteamゲームをChromebookでプレイできる環境が用意されていましたが、このサービスは2026年1月1日に終了しました。
現在、SteamのゲームをChromebookでプレイする公式な手段は存在しません。AndroidアプリのゲームはGoogle Playから入手できますが、マウス・キーボード操作を想定したPCゲームタイトルには非対応のものがほとんどです。
Steam for Chromebook Betaの終了(2026年1月1日)により、ゲーム用途でのChromebookの実用性は大きく低下しました。「Minecraftがやりたい」という場合はLinux環境経由でJava Editionをインストールする方法がありますが、設定のハードルが高く動作も不安定です。
PCゲームを本格的に楽しみたい場合は、Windows搭載のゲーミングノートPCを検討するほうが確実です。
④ オフラインで作業する機会が多い人
Chromebookは「クラウド前提のPC」です。ほとんどのアプリがブラウザ経由で動くため、インターネットにつながっていることが大前提となっています。新幹線の中・地下・電波の届かないカフェなど、オフライン環境での作業が多い方には向きません。
ただし、完全にオフラインで使えないわけではありません。Googleドキュメント・スプレッドシートは事前に「オフラインモード」を有効にしておけばインターネットなしでも編集でき、次回接続時に自動同期されます。Google Chromeのキャッシュ機能でよく使うページを保存しておくことも可能です。
Googleドキュメント・スプレッドシート・スライド、Gmailのオフライン閲覧、Google Keepなどは、事前設定でオフライン利用できます。ただしMicrosoft Office Web版はオフラインでは基本的に使えません。
また、Chromebookの多くのモデルはストレージが32GB〜64GBと少ないため、大量のローカルファイルを保存することにも向きません。動画・写真・音楽など容量の大きいファイルを多く扱う方は注意が必要です。
⑤ 特定の周辺機器(プリンター・スキャナー)を使う人
ChromeOSはIPP(インターネットプリンタープロトコル)という標準規格に対応しており、多くの現行のWi-Fiプリンターであれば比較的簡単に接続できます。ただし、専用ドライバーのインストールが必要な古いプリンターや、一部の複合機のスキャナー機能には対応していないケースがあります。
なお、Googleが提供していた「Google Cloud Print」は2021年1月1日に終了しています。以前この機能でプリンターを使っていた方は、接続方法の見直しが必要です。
- 比較的繋ぎやすい:Wi-Fi対応の現行プリンター(エプソン・キヤノン・ブラザーなどの近年モデル)
- 接続が難しい可能性あり:USB接続専用の古いプリンター、専用ドライバーが必要な機種、業務用複合機のスキャナー機能
「今持っているプリンターをそのまま使いたい」という場合は、メーカーサイトで対象機種のChromebook(ChromeOS)対応状況を確認してから購入を検討するのが安全です。
⑥ 中古Chromebookを検討している人が注意すべき「AUE」
「安さ重視で中古のChromebookを探している」という方には、必ず知っておいてほしいポイントがあります。それがAUE(Auto Update Expiration:自動更新有効期限)です。
ChromebookはGoogleが一定期間、ChromeOSのセキュリティアップデートを提供します。このサポート期限が「AUE」であり、期限を過ぎるとセキュリティパッチが届かなくなり、ウイルスや不正アクセスのリスクが高まります。ブラウザを使い続けるPCの性質上、セキュリティは特に重要です。
Googleは2023年9月に自動更新ポリシーを変更し、2021年以降に発売されたモデルから購入日を基準に最大10年間のサポートが保証されるようになりました。ただし、2020年以前に発売された旧機種は以前の期限(発売から最大8年)が適用されます。
AUEの確認方法
購入前に、気になるChromebookモデルのAUEを確認することができます。Googleの公式サポートページ(support.google.com/chrome/a/answer/6220366)では、モデルごとのサポート期限一覧が掲載されています。中古購入時は必ずこちらで確認しましょう。
① AUEが残り2年以上あるか ② リセット(Powerwashパス)が可能か ③ キーボード・バッテリーの状態 この3点を確認してから購入することをおすすめします。AUE切れのChromebookはたとえ安くても、使い続けるにはリスクがあります。
⑦ 逆に、Chromebookが向いている人とは?
ここまで「向いていない人」の特徴を見てきましたが、Chromebookが本当に活躍する用途もあります。自分の使い方を対比表で改めて確認しておきましょう。
- VBAマクロや特定のWindowsアプリが必要
- e-Tax・マイナポータルをPCで使う
- Adobe系プロツールを使うクリエイター
- PCゲーム(Steamタイトル)をしたい
- オフライン作業が中心の仕事
- 古いプリンター・スキャナーをそのまま使いたい
- 弥生会計などWindowsネイティブ会計ソフトを使う
- ネット閲覧・YouTube・SNSが中心
- Googleドキュメント・スプレッドシートを日常使い
- Zoom・Google Meetなどビデオ会議に使う
- 軽量・長時間バッテリーを重視したい
- 子どもの学習用PCを探している
- メインPC(Windows/Mac)のサブ機が欲しい
- セキュリティを重視する(ウイルス対策ソフト不要)
「向いている人」に当てはまる方は、Chromebookの低価格・軽量・起動の速さというメリットを十分に活かせます。また、Chromebook購入者はGoogle One・YouTube Premium・Google AI Proなどの特典を受け取れる場合があります(特典内容は機種・時期によって異なります)。実際にChromebookが向いていると判断できた方向けに、現在Amazonで購入できる代表的なモデルをご紹介します。
まとめ:Chromebookを買う前に確認したいこと
Chromebookが向いていない人まとめ
- VBAマクロ・Windowsアプリ必須の人:Web版Officeでは代替できない機能が多い
- e-Tax・マイナポータル利用者:推奨環境外でエラーが発生する
- Adobe系クリエイター:デスクトップアプリはChromebook非対応
- PCゲーマー:Steam for Chromebookは2026年1月1日に終了済み
- オフライン作業多い人:クラウド前提の設計で制約が多い
- 中古購入検討者:AUEを必ず確認。期限切れはセキュリティリスクあり
Chromebookは安くて使いやすいPCですが、「何でもできる汎用PC」ではありません。用途が合えば非常に優れた選択肢になりますが、上記の用途に当てはまる場合はWindowsのノートパソコンを検討するほうが後悔しにくいです。
よくある質問(FAQ)
ブラウザからMicrosoft 365にアクセスするWeb版Officeであれば、基本的な文書作成・閲覧は可能です。ただしVBA・マクロ、Power Query/Power Pivotは使用できません。またAndroid版OfficeはChromebookでのサポートが2024年9月18日に終了しています。マクロや複雑な機能を使う場合はWindowsのデスクトップアプリが必要です。
ChromeOSはe-Taxの推奨動作環境に含まれていません。マイナンバーカードのQRコード認証を選択すると「推奨バージョンではありません」というエラーが表示されて手続きができない場合があります。ID・パスワード方式であれば利用できる可能性がありますが、事前登録が必要です。確定申告にはスマートフォンのe-Taxアプリを使うか、WindowsまたはMacのPCを使うことをおすすめします。
GoogleのSteam for Chromebook Betaが2026年1月1日に終了したため、現在はSteamのPCゲームを正式にChromebookで楽しむ手段はありません。Google PlayのAndroidゲームは引き続き利用できますが、マウス・キーボード操作前提のPCゲームには不向きです。PCゲームを楽しみたい方はWindows搭載のゲーミングノートPCを選ぶのがおすすめです。
Googleドキュメント・スプレッドシートなど一部のアプリは、事前にオフラインモードを設定しておけばインターネットなしで使用できます。ただしMicrosoft Office Web版はオフライン作業が基本的にできません。Chromebookはクラウドとの連携を前提とした設計のため、電波環境が悪い場所での作業が多い場合は不向きです。
用途によります。ネット閲覧・動画視聴・メール・Googleドキュメントが中心なら代わりになります。しかしWindows専用アプリ・VBAマクロ・e-Tax・PCゲーム・Adobe系ソフトなどが必要な場合は代わりになりません。Chromebookはサブ機として使うか、Windowsアプリを必要としない用途に限定することがおすすめです。
