「最近ATMの手数料が高くなった気がする…」そう感じているあなたは正しい。2023年以降、メガバンク4行が順次ATM・振込手数料を値上げしており、特にコンビニATMでの現金引き出しは1回330円に達するケースも出ている。

この記事では、三菱UFJ・みずほ・三井住友・りそな・ゆうちょ銀行の最新ATM利用手数料を一覧で比較し、値上がりの理由と節約術をまとめて解説する。

結論
ATM手数料は「コンビニATM×時間外」で最大330円まで上昇

2023年〜2025年にかけてメガバンク4行が順次値上げを実施。コンビニATM(セブン銀行・ローソン銀行・イーネット)を時間外に使うと1回あたり最大330円かかる。最も手数料を抑えるには、自行ATMの無料時間帯を使うか、ATM手数料無料のネット銀行に切り替えることが有効。

コンビニATM 時間外手数料
330円
三菱UFJ・三井住友(2026年現在)
年10回利用の場合
3,300円
時間外コンビニATMのみ使用時
値上げが相次ぐ期間
3年間
2023年〜2025年メガバンク4行

ATM手数料の値上げが止まらない現状

そもそも「ATM手数料」には複数の種類がある。本記事では「ATM利用手数料」(現金を引き出す・預け入れる際にかかる手数料)にフォーカスして解説する。振込のたびにかかる「振込手数料」とは異なる費用だ。

2023年10月の三菱UFJ銀行を皮切りに、メガバンク各行は相次いでATM関連の手数料を改定。改定の方向性は一致しており、「自行ATM・ネットバンキングは据え置き(または無料)」「コンビニATM・提携ATMは値上げ」という構図になっている。

振込手数料とATM利用手数料の違い

振込手数料 = お金を別の口座に送るときにかかる費用。ATM利用手数料 = 自分の口座から現金を引き出す・預け入れるときにかかる費用。本記事はATM利用手数料(現金の引き出し・預け入れ)を扱う。

メガバンク別ATM手数料値上げ一覧

メガバンク4行のATM利用手数料(現金の引き出し・預け入れ)を銀行ごとにまとめた。いずれも2026年5月時点の公式情報に基づく。

三菱UFJ銀行のATM手数料

三菱UFJ銀行の自行ATMは8:45〜21:00なら無料。それ以外の時間帯は110円かかる。コンビニATM(セブン銀行・ローソン銀行)は平日8:45〜18:00に220円、それ以外は330円と高め。

ATM種別 平日 8:45〜18:00 平日 18:00〜21:00 時間外・土日祝
三菱UFJ自行ATM(店舗内) 無料 無料(〜21:00)
セブン銀行ATM
ローソン銀行ATM
イーネットATM
ゆうちょ銀行ATM

毎月25日・月末日は無料!:三菱UFJ銀行は毎月25日と月末日(銀行休業日の場合は前営業日)にコンビニATMも平日時間内なら無料になる。給与日の前後に活用しよう。

みずほ銀行のATM手数料

みずほ銀行の自行ATMは平日8:45〜18:00が無料。8:00〜8:45と18:00〜23:00は110円、深夜帯は220円かかる。土日祝は8:00〜23:00が110円となり、自行ATMでも終日無料にはならない点に注意。

時間帯 平日 土曜 日曜・祝日
8:45〜18:00 無料
8:00〜8:45 / 18:00〜23:00
0:00〜8:00 / 23:00〜24:00

みずほ銀行は2025年1月にコンビニATM(セブン銀行)での提携ATM手数料を改定。また「みずほマイレージクラブ」の条件を満たすと時間外手数料が無料になる優遇が適用される。

三井住友銀行のATM手数料

三井住友銀行は自行の「店舗外ATM」(コンビニ以外)なら8:45〜21:00が終日無料で使いやすい。コンビニATMは平日8:45〜18:00が220円、それ以外は330円。毎月25日と26日は無料時間が広がる。

ATM種別 平日 8:45〜18:00 時間外・土日祝 毎月25・26日
三井住友銀行ATM(店舗外) 無料(〜21:00) 終日無料
コンビニATM(通常) 無料(時間内)
ゆうちょ銀行ATM

三井住友銀行は2024年4月にゆうちょATM利用手数料を110円増額している。

OliveアカウントとSMBCポイントパックで大幅に節約できる

三井住友銀行には手数料優遇の仕組みがある。Oliveアカウントを契約すると自行ATM・コンビニATMの手数料が平日・土日祝問わず無料(時間外も含む)になる。SMBCポイントパックの条件を満たした場合も自行ATM・コンビニATMが平日時間内無料となり、コンビニATMの時間外も月最大3回まで無料になる。コンビニATM手数料を節約したいなら、まずOliveへの切り替えを検討しよう。

りそな銀行のATM手数料

りそなグループ(りそな銀行・埼玉りそな銀行)は2025年4月から振込手数料を最大330円値上げした。ATM現金振込(他行宛)は880円と大幅増。現金引き出し自体のATM利用手数料は以下の通り。

ATM種別 平日 8:45〜18:00 土日・祝日 時間外
りそな銀行ATM(本支店) 無料
提携銀行ATM
(埼玉りそな・関西みらい・みなと銀行)
無料
提携外の金融機関ATM

注意:りそな銀行は口座の種類・契約内容によって手数料が異なる場合がある。最新の手数料はりそな銀行公式サイトで確認すること。

ゆうちょ銀行のATM手数料

ゆうちょ銀行はATM手数料の観点では比較的優遇されている。郵便局やゆうちょ銀行の窓口・店舗内ATMは終日・全曜日無料で使える(硬貨を伴う取引は除く)。

ATM種別 平日 8:45〜18:00
(土 9:00〜14:00)
上記以外の時間帯 日曜・祝日
ゆうちょATM(郵便局・銀行窓口内) 無料 無料 無料
ゆうちょATM(駅・ショッピングセンター・ファミマ等) 無料
セブン銀行ATM
イーネットATM
ローソン銀行ATM
その他提携金融機関ATM

ゆうちょ銀行ATMは全国の郵便局(約2万4千局以上)に設置されているため、利用できる場所が多い。近くに郵便局があるなら、ゆうちょ銀行口座を使えば窓口内ATMで終日・無料で引き出しができる。

コンビニATM(提携ATM)手数料の値上げ状況

現在、国内のコンビニATMネットワークは主に3社が運営している。それぞれのATMを使う場合、手数料は利用者が持つ口座の銀行側が設定する。

セブン銀行ATM

セブン-イレブン店舗を中心に約2.8万台設置。セブン銀行自身の口座を持っていると手数料が安いが、他行のキャッシュカードで使う場合は各銀行が設定した手数料(多くは220円〜330円)がかかる。

ローソン銀行ATM

ローソン・ミニストップ等に設置。手数料体系はセブン銀行ATMとほぼ同様で、他行カード利用時は220円〜330円が一般的。

イーネットATM

ファミリーマート・ミニストップ等に設置。三菱UFJカード利用時は他のコンビニATMより若干安く設定(198円〜308円)されている。

コンビニATMの手数料は「使う人の銀行」が決める

同じセブン銀行ATMでも、みずほ銀行のカードで使う場合とゆうちょ銀行のカードで使う場合では手数料が異なる。自分が使う口座の銀行の公式サイトで確認するのが確実。

ATM手数料が値上がりし続ける理由

なぜ銀行はATM手数料を次々と引き上げているのか。主な理由は以下の通りだ。

① ATM維持コストの上昇

1台のATMを維持するには、機器のリース料・メンテナンス費用・電気代・設置場所のテナント料など、年間数百万円のコストがかかる。電気代の高騰に加えATM自体の老朽化が進んでおり、維持・更新コストは年々増大している。全国のATM台数は約20万台(銀行系・コンビニ系の合計)にのぼり、銀行全体の経費を大きく圧迫している。

② キャッシュレス化促進の戦略

各銀行がATM手数料を上げ、ネットバンキングの手数料を据え置くもしくは下げる「価格差」をつけることで、利用者をデジタルチャネルへ誘導しようとしている。ネットバンキング移行が進めばATMの利用頻度が下がり、最終的にはATM台数を削減してコストを圧縮できるというビジネスロジックだ。

③ 低金利時代の収益悪化

長年続いたマイナス金利政策の影響で、銀行の貸出収益は低下し続けた。日銀がマイナス金利を解除した後も、構造的なコスト削減圧力は続いており、手数料収入を増やすことで経営基盤を強化しようとしている。特に地方銀行では経営環境が厳しく、ATM利用手数料の新設・値上げが相次いでいる。

ATM手数料を無料・安くする方法

値上がりが続くATM手数料を節約するには、いくつかの方法がある。

  1. 1
    ネット銀行に切り替える

    住信SBIネット銀行・auじぶん銀行・イオン銀行などは、条件を満たすとATM利用手数料が月複数回〜無制限で無料になる。メインの生活費口座をネット銀行にするだけで、ATM手数料がほぼゼロになる人も多い。

  2. 2
    自行ATMの無料時間帯を使う

    みずほ・三井住友は平日8:45〜18:00、三菱UFJは平日8:45〜21:00が自行ATM無料。コンビニATMを使う前に自行のATMを使うよう習慣づけるだけで手数料ゼロにできる。

  3. 3
    毎月の無料デーを活用する

    三菱UFJは毎月25日・月末日、三井住友は毎月25日・26日にコンビニATMも時間内無料になる。給与振込に合わせてまとめて引き出すと手数料を節約できる。

  4. 4
    ゆうちょ銀行ATMを活用する

    郵便局やゆうちょ銀行店舗内に設置されているATMは終日・全曜日無料(ゆうちょ銀行の口座)。全国2万4千局以上に設置されているため、近くに郵便局がある人は積極的に活用しよう。

  5. 5
    キャッシュレス決済を増やしてATM利用を減らす

    そもそもATMで現金を引き出す回数自体を減らすのが最も根本的な解決策。クレジットカード・電子マネー・QRコード決済を日常的に使い、現金が必要な場面を減らしていこう。

今後の見通し・まとめ

ATM手数料の値上げトレンドは当面続くと見られる。銀行はATM台数の削減を進める一方で、デジタルチャネルへの移行を促進する戦略を取っており、現金利用者への手数料負担は今後も増加傾向にある。

2026年時点での主な手数料改定の流れを時系列でまとめた。ATM現金引き出し・預け入れにかかる利用手数料と、ATM経由の現金振込手数料の改定を含む。

時期 銀行 改定内容 種別
2023年10月 三菱UFJ銀行 ATM現金振込手数料を大幅値上げ(他行宛最大990円) 振込
2024年4月 三井住友銀行 ゆうちょ銀行ATM利用手数料を110円増額 引き出し
2024年10月 三井住友銀行 コンビニATM利用手数料改定(土曜を110円→330円に変更等) 引き出し
2025年1月 みずほ銀行 コンビニATM提携手数料の改定(一部時間帯の手数料見直し) 引き出し
2025年4月 りそなグループ ATM現金振込手数料を最大330円値上げ(他行宛880円) 振込

※「引き出し」=ATM現金引き出し・預け入れ手数料、「振込」=ATM現金振込手数料

今後も地方銀行・信用金庫での手数料改定が見込まれる。手数料を払い続けるか、ネット銀行に乗り換えるかを判断する良いタイミングに来ている。

ATM手数料の値上げ対策まとめ

  • コンビニATMを時間外に使うと最大330円かかる。平日8:45〜18:00以内に使うだけで110円節約できる
  • 三菱UFJ・三井住友は毎月「無料デー」(25日・月末日 or 26日)にコンビニATMも無料になる
  • ゆうちょ銀行の口座なら、郵便局・ゆうちょ銀行内ATMは終日・全曜日無料
  • ATM手数料を根本的になくすにはネット銀行への切り替えが最も効果的
  • 値上げは今後も続く見込み。キャッシュレス化を進めてATM利用頻度を減らすことも有効

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よくある質問

ATM手数料が一番かからない銀行はどこですか?

郵便局・ゆうちょ銀行窓口内のATMを利用できるゆうちょ銀行は、終日・全曜日無料で利用できる。また、ネット銀行(住信SBIネット銀行・auじぶん銀行など)は条件次第でATM手数料が月複数回〜無制限無料になるケースが多く、手数料コスト最小化を優先するならネット銀行への切り替えが最も効果的。

コンビニATMの手数料はなぜ高いのですか?

コンビニATMの設置・運営にかかるコスト(テナント料・機器費用・保守費用など)が高く、またキャッシュレス化を促進する銀行戦略上、コンビニATMはあえて高めに設定されている。銀行各社はネットバンキングへの移行を促すため「コンビニATMは高く・自行ATMやネットバンキングは安く」という料金設計を取っている。

ATM手数料の値上げは今後も続きますか?

続く可能性が高い。銀行はATM台数の削減を進めており、現金利用者への手数料負担を引き上げることでデジタル移行を促す方針は変わっていない。地方銀行・信用金庫での手数料新設・改定も今後増えると見られる。早めにネット銀行やキャッシュレス決済に切り替えておくことが賢明。

ATM手数料は確定申告で経費になりますか?

個人事業主・フリーランスが事業用の入出金でATMを利用した場合、そのATM手数料は「支払手数料」として経費計上できる。ただし、プライベートな引き出しに伴う手数料は経費にならない。事業用と個人用の口座を分けて管理することで、経費計上がスムーズになる。

ATM手数料と振込手数料の違いは何ですか?

ATM利用手数料は「自分の口座から現金を引き出す・預け入れる」際にかかる費用。振込手数料は「他の口座にお金を送る」際にかかる費用で、金額も仕組みも別物。本記事が扱うのはATM利用手数料(現金の引き出し・預け入れ)。振込手数料については別記事で詳しく解説している。

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