毎月の携帯・固定電話の請求書に記載されている「ユニバーサルサービス料」。2025年7月から月額3.3円(税込)に値上がりしたことで、気になっている方も多いのではないでしょうか。このページでは、いつから・いくら変わったのか、なぜ変動するのかをわかりやすく解説します。
ユニバーサルサービス料とは?
毎月の携帯電話・固定電話の請求書に「ユニバーサルサービス料」という項目を見かけたことがある方も多いでしょう。数円程度のわずかな金額ですが、一体何のために払っているのか、わかりにくいですよね。
ユニバーサルサービス料とは、NTT東日本・西日本が日本全国で提供する加入電話・公衆電話・緊急通報などのサービスを維持するための費用を、すべての電話事業者が分担して負担する制度です。
全国の電話インフラを全事業者で支える仕組み
かつて日本の電話インフラは国が運営する電電公社(現NTT)が担っていました。携帯電話の普及により多くの通信事業者が参入した現在、NTT東西だけでは全国一律の電話サービスを維持することが難しくなってきました。
そこで電気通信事業法で「ユニバーサルサービス制度」が定められ、固定電話・携帯電話・IP電話を含むすべての電話事業者が、利用する電話番号数に応じて費用を応分に負担するようになりました。この負担分が「ユニバーサルサービス料」として私たち利用者にも請求されています。
ユニバーサルサービスとは?
NTT東西が提供する①加入電話(基本料)②公衆電話(全国に設置義務あり)③緊急通報(110番・118番・119番)の3種類が対象です。離島・山間地など高コスト地域でも安定して使えるよう、全国で維持されています。
対象サービス(誰が払う?)
ユニバーサルサービス料は、携帯電話(5G・4G)・固定電話・IP電話・光電話など、ほぼすべての電話番号が付いたサービスに適用されます。ドコモを例にとると、5Gサービス・Xiサービス・FOMAサービス・ドコモ光電話・homeでんわ・050plusなどが対象です(020番号は除く)。
格安SIM(MVNO)も対象ですので、どの通信会社を使っていても、電話番号を持っていれば毎月請求されます。
値上げ・改定スケジュールまとめ(2025〜2026年)
2022年1月から2025年6月まで、約3年半にわたって月額2円(税抜)が続いていましたが、2025年7月に値上がりが発生しました。最新の状況を時系列でまとめます。
2025年7月から3.3円に値上げ
NTTドコモをはじめ通信各社が2025年4月25日に発表し、2025年7月1日(2025年8月請求分)から1電話番号あたり月額3.3円(税込)に改定されました。
| 対象期間 | 税抜番号単価 | 税込金額 | 変動 |
|---|---|---|---|
| 〜2025年6月 | 2円/月 | 2.2円/月 | 据え置き |
| 2025年7月〜2025年12月 | 3円/月 | 3.3円/月 | 値上がり |
| 2026年1月〜 | 2円/月 | 2.2円/月 | 値下がり |
2026年1月から2.2円に戻る
2025年11月14日、各通信事業者が一斉に発表し、2026年1月利用分(2026年2月ご請求分)から月額2.2円(税込)に戻ります。これは2025年6月以前と同じ水準です。値上がりは約6ヶ月間で終了しました。
ポイント: ユニバーサルサービス料は半年ごとに見直しが行われます。2025年7月〜12月の6ヶ月間は月額3.3円でしたが、2026年1月以降は2.2円に戻りました。複数回線を持っている方は回線数分かかります。
なぜユニバーサルサービス料は変動するのか
「毎月同じ金額ではなく、なぜ変わるの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。その理由は制度の仕組みにあります。
番号単価とは?半年ごとの見直し仕組み
ユニバーサルサービス料の元になるのは「番号単価」です。これは、ユニバーサルサービス(加入電話・公衆電話・緊急通報)の維持に必要な費用から、1電話番号あたりいくら負担するかを算出したものです。
番号単価はユニバーサルサービス支援機関である電気通信事業者協会(TCA)が、年2回(半年ごと)に見直しを行います。TCAが算出した番号単価をもとに、各通信事業者が利用者に請求するユニバーサルサービス料を決定するため、半年ごとに変わることがあります。
なぜNTT東西だけでは維持できないの?
携帯電話・格安SIMの普及で、NTT東西の加入電話(固定電話)の契約数は年々減少しています。しかし離島・山間地への電話インフラ整備や公衆電話の維持には一定のコストがかかります。契約数が減ってもコストが下がらない構造のため、全事業者での応分負担が必要になっています。
2025年に値上がりした背景
2025年7月の値上がりは、ユニバーサルサービスの維持に必要な費用が増加したと判断され、番号単価が月額2円から3円に引き上げられたことが理由です。
一方、2026年1月の値下がりは費用の見直しにより番号単価が再び2円に戻ったためです。2025年7〜12月の6ヶ月だけ割増になった形で、費用の変動に合わせて半年ごとに調整されている様子が読み取れます。
ユニバーサルサービス料の推移一覧(2007年〜現在)
制度が始まった2007年から現在までの番号単価(税抜)の変遷です。Y!mobile公式の公開データをもとにまとめました。
| 期間 | 税抜番号単価 | 税込目安 |
|---|---|---|
| 2007年1月〜2007年12月 | 7円/月 | 7.7円 |
| 2008年1月〜2009年1月 | 6円/月 | 6.6円 |
| 2009年2月〜2011年1月 | 8円/月 | 8.8円 |
| 2011年2月〜2011年12月 | 7円/月 | 7.7円 |
| 2012年1月〜2012年6月 | 5円/月 | 5.5円 |
| 2012年7月〜2014年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2015年1月〜2016年6月 | 2円/月 | 2.2円 |
| 2016年7月〜2016年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2017年1月〜2017年6月 | 2円/月 | 2.2円 |
| 2017年7月〜2017年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2018年1月〜2019年6月 | 2円/月 | 2.2円 |
| 2019年7月〜2019年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2020年1月〜2020年12月 | 2円/月 | 2.2円 |
| 2021年1月〜2021年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2022年1月〜2025年6月 | 2円/月 | 2.2円 |
| 2025年7月〜2025年12月 | 3円/月 | 3.3円 |
| 2026年1月〜 | 2円/月 | 2.2円 |
表を見ると、制度開始当初の2007〜2011年は7〜8円と高め、その後はおおむね2〜3円を半年ごとに行き来する推移が続いています。2022年1月〜2025年6月の約3年半は珍しく長期間据え置かれていました。
ブロードバンドユニバーサルサービス料とは(2026年3月〜)
2026年から「ブロードバンドユニバーサルサービス料(BBユニバーサルサービス料)」という新たな費用が追加されます。これは電話ユニバーサルサービス料とは別の制度です。
電話ユニバーサルサービス料との違い
| 電話ユニバーサルサービス料 | BBユニバーサルサービス料 | |
|---|---|---|
| 目的 | NTT東西の加入電話・公衆電話・緊急通報の維持 | 離島・山間地の光ファイバ基盤の維持 |
| 対象 | 電話番号が付いたサービス全般 | 下り1Mbps以上のインターネット接続サービス |
| 請求単位 | 1電話番号あたり月額 | 1回線あたり年1回 |
| 2026年の金額 | 2.2円/月(税込) | 2.2円/年(税込) |
| 開始時期 | 2007年1月〜 | 2026年1月〜(NTT東西は3月利用分〜) |
対象サービスと請求金額
ブロードバンドユニバーサルサービス制度は、令和4年改正電気通信事業法により創設された新しい制度です。人口減少が進む離島・山間地で光ファイバ基盤を維持し続けるために、モバイルブロードバンド・固定ブロードバンドを提供する事業者全体で費用を分担する仕組みです。
対象は下り1Mbps以上のインターネット接続サービスで、スマートフォン(5G・4Gサービス)や光回線などが含まれます。2026年の徴収金額は年間2.2円(税込)で、年1回の請求となっています(2026年3月利用分〜)。
注意: BBユニバーサルサービス料は年1回の請求(年間2.2円)なので、月々の負担感はほぼありません。ただし、電話ユニバーサルサービス料(月額2.2円)とは別に請求されますのでご確認ください。
よくある質問
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ユニバーサルサービス料は支払わなくて良い?
支払いを拒否することはできません。ユニバーサルサービス制度は電気通信事業法に基づく法定の制度であり、電話番号を持つすべての通信サービスに適用されます。通信事業者が代わりに支援機関へ納める費用として、利用者に請求される形になっています。
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格安SIM(MVNO)でもユニバーサルサービス料はかかる?
はい、格安SIM(MVNO)でも同様に請求されます。ユニバーサルサービス制度の対象は大手キャリアだけでなく、MVNOを含むすべての電気通信事業者です。電話番号が付いているサービスであれば、どの会社でも1電話番号あたり月額2.2円(税込)が請求されます。
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今後また値上がりする可能性は?
番号単価は半年ごとに見直しが行われるため、今後も変動する可能性があります。過去の推移を見ると、2〜3円の間を行き来していることが多いですが、NTT東西の加入電話減少が続く場合は将来的に費用が増加する可能性も否定できません。ただし、2009〜2011年の8円を超えるような急騰は近年見られていません。
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ブロードバンドユニバーサルサービス料は全員が払う?
スマートフォンや光回線など、下り1Mbps以上のインターネット接続サービスを利用していれば対象となります。2026年の金額は年間2.2円(税込)で年1回の請求です。電話番号を持たないデータ通信専用SIMでも、通信速度の条件を満たしていれば対象になる場合があります。詳しくは各通信事業者にご確認ください。
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電話リレーサービス料とは?ユニバーサルサービス料との違いは?
電話リレーサービス料は、聴覚や発話に困難のある方が通訳オペレーターを介して電話を利用できる「電話リレーサービス」を維持するための費用です。ユニバーサルサービス料と同様、法令に基づいて電話番号を持つすべての利用者が負担します。毎月の料金明細ではユニバーサルサービス料の近くに記載されており、混同されることがありますが、別々の制度です。金額は年間で数円程度で、TCAが年1回見直しを行います。
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ユニバーサルサービス料は明細のどこで確認できる?
各通信事業者のオンライン明細・請求書に記載されています。キャリアによって「その他サービス料」「付加サービス料」など表示される場所や名称が異なります。ドコモなら「dアカウント」でのログイン後、楽天モバイルなら「my 楽天モバイル」の請求明細から確認できます。ユニバーサルサービス料は月末にご契約中のサービスに課金されるため、解約月は日割りにはならない点に注意してください。
まとめ
ユニバーサルサービス料 ポイントまとめ
- ✓ 2025年7月〜2025年12月:月額3.3円(税込)に値上がり
- ✓ 2026年1月〜:月額2.2円(税込)に戻る(2025年6月以前と同水準)
- ✓ 番号単価は半年ごとに見直し。変動するのが制度の特徴
- ✓ 格安SIM・MVNO含むすべての電話番号付きサービスが対象
- ✓ 2026年3月〜:新たにBBユニバーサルサービス料2.2円/年が追加(別途)
ユニバーサルサービス料は1回線あたりわずか数円ですが、スマートフォンを複数台持っている場合はその分だけかかります。月々の携帯料金を少しでも抑えたいという方は、格安SIMへの乗り換えも選択肢のひとつです。
