スーパーで冷凍食品をカゴに入れたとき、「あれ、また高くなってる?」と感じたことはないでしょうか。実際に、2026年にかけて冷凍食品の値上げが相次いでいます。この記事では、いつから・どれくらい上がっているのか、なぜ値上がりしているのか、そして少しでも家計への影響を抑えるための節約術をわかりやすく解説します。

結論
冷凍食品の値上がり、どれくらい?

2025〜2026年にかけて、ニチレイ・ニッスイ・マルハニチロ・味の素冷凍食品・テーブルマークなど主要メーカーが2〜34%の値上げを実施しました。主な原因は原材料費・人件費・物流費の高騰で、特に米飯系(チャーハン・おにぎり等)は値上げ幅が大きい傾向です。2026年後半も月1,000品目前後の値上げが続く見通しで、当面は高止まりが続きそうです。

冷凍食品の値上がり実態|2024〜2026年の価格推移

値上げが相次いだ時期と品目数

冷凍食品の値上げが本格化したのは2025年から2026年にかけてです。帝国データバンクの調査によると、2025年通年の食品値上げは2万609品目(前年比64.6%増)と過去最大規模を記録しました。

2025年2月単月では、加工食品カテゴリだけで589品目が値上げされ、全食品分野の中で最多でした。冷凍食品はこの「加工食品」に分類されており、値上げが特に集中したカテゴリのひとつです。

2026年1〜4月の食品値上げは3,593品目(前年同期6,121品目から約4割減)と一見ペースが落ち着いているように見えますが、加工食品だけでも947品目が対象になっており、依然として高い水準が続いています。2026年の月間値上げ品目数は「1,000品目前後が常態化」している状況です。

月別で見ると、冷凍食品の値上げが特に集中したのは2月と3月です。ニチレイ・テーブルマークは2月、ニッスイ・マルハニチロは3月と、主要メーカーが相次いで値上げを実施しました。

食品全体の品目数 冷凍食品への主な影響
1月 52品目 油脂・ドレッシング中心。冷凍食品への直接影響は小さい
2月 615品目 冷凍食品ラッシュ:ニチレイ(8〜20%)、テーブルマーク(2〜15%)が実施
3月 648品目 冷凍食品ラッシュ:ニッスイ(2〜34%)、マルハニチロ(3〜22%)が実施
4月 2,278品目 調味料・即席麺・酒類が中心(年度替わり効果)
合計 3,593品目 前年同期6,121品目から約4割減

出典:帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2025年12月) / edenred.jp(2026年4月更新)

「2026年になって落ち着いた」は要注意

前年比では品目数が減っていますが、これは2025年に一気に値上げが行われた反動です。実際の店頭価格は高止まりしており、今後も値上げが続く見通しです。

代表的な冷凍食品の価格チャート(プライシーデータ)

「値上がりしている」と言葉で聞いても、実感しにくいですよね。プライシーの価格データで、実際によく買われる冷凍食品の価格推移を確認してみましょう。値上げの波がチャートにどう表れているか、ぜひご覧ください。

なぜ冷凍食品はこんなに値上がっているの?

「なぜ冷凍食品ばかり高くなるの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。冷凍食品の値上がりには、食品全般に共通する要因に加え、冷凍食品特有のコスト構造も絡んでいます。大きく分けると「原材料費」「エネルギーコスト」「物流費・人件費」の3方面からコストが上昇しています。

原材料費の高騰(米・肉・水産物・野菜)

最大の要因は原材料費の高騰です。帝国データバンクの調査では、2026年の値上げ品目のうち99.9%が「原材料高」を理由に挙げており、4年連続で9割超が続いています。

冷凍食品に特に影響が大きいのは原料米の価格急騰です。チャーハン・おにぎり・ピラフなどの米飯系商品は原料コストのうち米の占める割合が高いため、2024年産米の価格高騰がそのまま価格転嫁につながりました。ニチレイや味の素冷凍食品が2026年2月に米飯系商品の値上げ幅を特に大きく設定(15〜25%)した背景には、この米価高騰があります。

肉類(鶏肉・豚肉)や水産物(エビ・魚介類)、野菜なども国際相場の上昇と円安の影響を受けており、餃子・から揚げ・魚介系商品のコストを押し上げています。

エネルギーコストの上昇(冷凍食品特有のコスト構造)

冷凍食品は「冷やして作り、冷やして運び、冷やして保存する」という特性上、エネルギーコストへの依存度が他の食品カテゴリより高いのが特徴です。

製造工程での急速冷凍設備、輸送中の冷凍トラック、小売店でのショーケース維持—これらすべてに電力・燃料が必要です。電気代・ガス代の上昇は、冷凍食品メーカーにとって直撃のコスト増となります。ニッスイもプレスリリースで「燃料・包装資材費の上昇」を値上げ理由のひとつに明記しており、エネルギーコストが無視できない要因となっています。

物流費・人件費の増加

物流コストと人件費の上昇も、じわじわと価格に影響しています。帝国データバンクによると、2026年の値上げにおいて人件費を理由に挙げた割合は66.0%で過去最高を記録。物流費は61.8%、包装・資材費は81.3%となっています。

ドライバー不足による運賃上昇(いわゆる「2024年問題」の余波)と最低賃金の上昇が重なり、製品が工場から食卓に届くまでのコストが膨らんでいます。これらは一度上がると下がりにくい「固定費的」な性質を持っており、今後も値下がりしにくい構造的な要因と言えるでしょう。

円安の影響は実は小さくなっています

2026年の値上げにおいて「円安」を理由に挙げたのはわずか1.6%(過去最低)。円安よりも、国内の人件費・物流費・原材料高の方がはるかに大きな要因になっています。

主要メーカー別 値上げ一覧と値上げ率(2025〜2026年)

「具体的にどのメーカーが、いつ、どれくらい値上げしたの?」という疑問に答えるために、主要冷凍食品メーカーの直近の値上げ情報をまとめました。

メーカー 実施時期 値上げ幅 主な対象品目
ニチレイフーズ 2026年2月1日納品分〜 家庭用:8〜20%業務用:5〜25% 米飯商品全て、麺商品、お弁当向け一部
味の素冷凍食品 2026年2月2日納品分〜 15〜25% 業務用米飯類19品目
テーブルマーク 2026年2月2日納品分〜 2〜15% 家庭用・業務用冷凍食品、パックごはん
ニッスイ 2026年3月2日納品分〜 家庭用冷凍:2〜34%家庭用加工:3〜10% 米飯類・食卓惣菜類・弁当惣菜類・冷凍野菜など計105品
マルハニチロ 2026年3月2日納品分〜 3〜22% NB商品の約5割(調理品・農産品中心)
日清製粉ウェルナ 2026年3月〜 11%(冷凍食品) 冷凍そば類(伊藤久右衛門 宇治茶そばなど)

ニッスイの家庭用冷凍食品では最大34%と非常に大きな値上げ幅の品目もあります。一方でテーブルマークは2〜15%と比較的抑えられています。ただし、いずれも「納品価格(メーカー→小売)」の値上げであり、実際の店頭価格は小売店の判断によって変わることがあります。

2026年6月以降の値上げ情報は随時更新されています。最新の月別値上げ情報はこちらでご確認ください。

消費者の反応と家計への影響

値上がりが続いているにもかかわらず、冷凍食品の需要は依然として高い水準を維持しています。日本冷凍食品協会の統計によると、2024年の冷凍食品国内消費量は302万9千トン(前年比103.6%)で、史上初めて300万トンを突破しました。1人当たりの年間消費量も24.6kgと過去最高水準です。

また、日本冷凍食品協会の2024年実態調査では、冷凍食品のおいしさへの満足度が女性82.2%・男性76.2%と約8割が「満足」と回答。値段が多少上がっても「使い続ける」という選択をしている家庭が多いことがわかります。

一方で、年間の出費への影響は無視できません。仮に毎月3,000円分の冷凍食品を購入していた家庭が10%の値上げを受けると、年間で約3,600円の追加出費になります。ちりも積もれば、家計への影響はじわじわと効いてきます。

「店頭価格はそこまで上がっていない」という感覚のカラクリ

スーパーは特売や特価対応で値上げを吸収することがあります。しかし、セール頻度が減ったり、内容量が減ったり(ステルス値上げ)している場合もあります。「同じ価格なのに量が減った」という変化にも注意が必要です。

値上げでも賢く節約する方法

「値上がりは仕方ない」と諦める前に、賢く対処する方法があります。ちょっとした工夫で、年間数千円〜数万円の節約につながることもあります。

価格比較アプリで安値アラートを活用(プライシーの活用)

最もシンプルで効果的な方法が、価格追跡アプリを使うことです。プライシーなどのアプリを使えば、気になる冷凍食品の価格推移をチャートで確認でき、「いつが一番安かったか」「今は高いのか安いのか」が一目でわかります。

特に便利なのが「値下がり通知」機能です。お気に入り商品を登録しておくと、価格が下がったタイミングでスマホに通知が届きます。セールを見逃さず、一番お得なタイミングで購入できるようになります。

複数ECサイト(Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど)の価格を横断比較できるので、「どこで買うのが一番安いか」もすぐに確認できます。

セール・特売日に合わせてまとめ買い

スーパーの特売日やAmazonのセール(プライムデー、ブラックフライデーなど)を活用して、まとめ買いするのも有効な手段です。冷凍食品は賞味期限が長く(多くは製造から1〜2年)、冷凍庫に余裕があれば安い時期にまとめ買いしても無駄になりません。

特に「値上げ実施直前のタイミング」は、旧価格で購入できる最後のチャンスです。メーカーの値上げ発表があったら、その納品日(上記の表参照)の前にまとめ買いするのも賢い選択です。

業務スーパー・コストコを活用

業務スーパーやコストコは、大容量パックで販売しているため単価が抑えられています。一人暮らしや少人数家族には量が多すぎる場合もありますが、友人・家族と分け合う「共同購入」も選択肢のひとつです。

購入場所ごとの価格差についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

今後の見通し|冷凍食品の値上がりはいつまで続くか

「いつになったら落ち着くの?」という疑問は、多くの方が持っているのではないでしょうか。残念ながら、すぐに元の価格に戻るという楽観的な見通しは立てにくい状況です。

帝国データバンクの予測では、2026年の食品値上げ平均率は約14%(2025年の15%とほぼ同水準)で、年間値上げ品目数は1万5千品目前後(2024年と同水準)と予測されています。2026年後半にかけてペースは鈍化傾向にあるものの、月1,000品目前後の値上げは「常態化」した状況が続く見込みです。

値上がりが収束するには、原材料費・物流費・人件費のいずれかが大幅に改善される必要がありますが、特に人件費と物流費は構造的な要因が強く、短期での改善は期待しにくい状況です。一方で、2026年の円安圧力が以前ほどでなくなっていることは、原材料コストの一部緩和につながる可能性があります。

現実的な見方としては、2026年後半から2027年にかけて値上げのペースは鈍化するものの、価格が大幅に下がるシナリオは想定しにくく、当面は「現在の高い水準が続く」と考えておくのが賢明でしょう。

食品全体の値上げ動向と対策については、こちらの記事もあわせてご覧ください。

よくある質問
冷凍食品の値上がりの主な理由は何ですか?

主な理由は「原材料費の高騰」「物流費・人件費の増加」「エネルギーコストの上昇」の3つです。帝国データバンクの調査(2025年12月)によると、2026年の値上げ品目のうち99.9%が原材料高を理由に挙げています。特に米飯系の冷凍食品は原料米の価格急騰の影響が大きく、値上げ幅が2〜34%と大きくなっています。

冷凍食品の値上がりはいつまで続くのでしょうか?

帝国データバンクの予測では、2026年の年間値上げ品目数は1万5千品目前後で、月1,000品目前後の値上げが常態化する見込みです。2026年後半にかけてペースは鈍化傾向にあるものの、人件費・物流費といった構造的なコスト増は続いており、価格が大幅に下がるシナリオは短期的には考えにくい状況です。当面は現在の高い水準が続くと見ておくのが現実的です。

値上がりしている冷凍食品をお得に購入する方法はありますか?

主に3つの方法が有効です。①プライシーなどの価格追跡アプリを使って値下がりアラートを設定し、安くなったタイミングで購入する。②スーパーの特売日やAmazonのセールに合わせてまとめ買いをする(冷凍食品は賞味期限が長いため有利)。③業務スーパーやコストコの大容量パックを活用する。特に価格追跡アプリは、どのタイミングが本当に安いかを客観的に判断できるため、賢い買い物に役立ちます。

この記事のまとめ

  • 2025〜2026年にかけて冷凍食品の値上げが相次ぎ、主要メーカーが2〜34%の値上げを実施
  • 主な原因は原材料費(99.9%が原因と回答)・物流費・人件費の高騰。特に米飯系は値上げ幅が大きい
  • 冷凍食品特有のエネルギーコスト(冷凍製造・輸送・保存)も値上げを後押し
  • 2026年後半もペース鈍化はするものの、月1,000品目前後の値上げが常態化の見通し
  • 対策は「価格追跡アプリの活用」「セール時のまとめ買い」「業務スーパー・コストコの活用」が効果的

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