横浜市営バスの運賃値上げが迫っています。2027年1月頃を目標に、現行220円から240円への値上がりが予定されています。1997年以来28年ぶりとなる実質的な値上げで、気になっている方も多いのではないでしょうか。このページでは実施時期・新運賃・値上げの理由・定期券への影響をまとめてお伝えします(2026年5月現在の情報です)。
横浜市営バスの値上げはいつから?実施スケジュールと手続きの流れ
「いつから値上がりするの?」という疑問が一番多いかと思います。現時点(2026年5月)での見込みをお伝えします。
2026年5月時点の見込みです実施時期は国土交通省の認可手続きの進捗によって変わる可能性があります。確定後は横浜市交通局の公式サイトでご確認ください。
2026年5月15日開会の市会第2回定例会で条例改正案を審議
横浜市は2026年3月11日の市会委員会で「令和8年第2回定例会での提案に向けて準備を進める」と明言しました。第2回定例会は2026年5月15日に開会しており、条例改正案はすでに審議に入っています。
条例改正案の内容は「大人の上限運賃を270円とする」こと。これはいわゆる「上限認可制度」によるもので、実際に利用者が払う「実施運賃」は240円が予定されています。上限が270円となるのは、将来的にさらなる値上げが必要になった場合に再度手続きを踏まずに対応できるようにするためです。
市会可決後→国交省認可→2027年1月頃の実施見込み
市会で条例改正案が可決されても、すぐに値上げが実施されるわけではありません。路線バスの運賃は国が認可する制度のため、複数のステップが必要です。
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1市会で条例改正案を可決(2026年5〜6月頃)
上限運賃を270円とする条例改正案の審議・可決
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2国土交通大臣へ認可申請
実際に収受できる運賃の上限認可を国交省へ申請
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3運輸審議会・消費者庁協議・関係閣僚会議
公聴会・意見聴取・答申など複数の審査を経る
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4認可取得→実施運賃届出
認可後、240円の実施運賃を届出
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5運賃改定実施(2027年1月頃の見込み)
新運賃240円でサービス開始。乗車券類も同時改定
この一連の手続きのため、条例可決から実際の値上げまで半年程度かかると見込まれています。神奈川新聞の報道によると、実際の料金改定は2027年1月ごろを見込んでいますが、手続きの進み具合によって前後する可能性があります。
値上げ後の新運賃はいくら?大人・小児・定期券まとめ
気になる新しい運賃を確認しておきましょう。横浜市が発表している内容をまとめました。
大人:220円→240円(現金・ICカード共通)
現在の均一区間運賃220円が、240円に値上がりする予定です。他の多くの民間バス会社では現金とICカードで運賃を分けていますが、横浜市営バスは現金・ICカードとも同額の240円になる見込みです。
上限運賃は270円条例で定める上限運賃は270円になります。実際に支払う運賃(実施運賃)は240円ですが、将来的にバス事業の経営状況によってはさらに値上がりする可能性も否定できません。
小児の特別措置:ICカードなら100円に値下げ
注目したいのが小児運賃の扱いです。現金払いでは10円値上がりして120円になりますが、ICカード(PASMO・Suicaなど)を使えば逆に100円に値下がりします。子育て世代の負担を軽減するための特別措置です。
お子さんの通学・通院などで市営バスを利用している場合、ICカードに切り替えることで実質10円の節約になります。小さなお子さんがいるご家庭はぜひ活用してみてください。
定期券の新料金は?通勤・通学の影響
定期券の正確な新料金は、条例可決・国交省認可後に正式発表される見込みです。現時点では公式な数字は出ていません。
| 区分 | 現行(220円ベース) | 改定後(予定) | 概算増加分 |
|---|---|---|---|
| 通勤定期 1か月 | 9,900円 | 正式発表待ち | 約+900円目安※ |
| 通勤定期 3か月 | 28,220円 | 正式発表待ち | 約+2,600円目安※ |
| 通勤定期 6か月 | 53,460円 | 正式発表待ち | 約+4,800円目安※ |
| 通学定期(中学生以上) | 6,920円(1か月) | 据え置き | 変更なし |
※概算は220円→240円(約9.1%増)を基に試算。実際の新料金は公式発表までお待ちください。
通学定期は据え置き!子育て世帯・学生への配慮として、通学定期券の料金は据え置きとなる予定です。小児ICカードの値下げと合わせて、子どもが多い家庭にとっては一定の配慮がされています。
なぜ今、値上げするのか?3つの理由
「なぜ今になって急に?」と疑問に思う方もいるかもしれません。実は横浜市営バスには値上げに至るまでの深刻な事情があります。
①28年ぶりの実質値上げ——運賃の変遷
横浜市営バスの普通運賃が実質的に値上がりするのは、平成9年(1997年)9月1日以来のことです。消費税率の改定に伴う価格転嫁を除けば、実に28年以上の間、運賃が据え置かれていたことになります。
その間、日本の物価や人件費は大きく変化しました。220円という運賃は1997年の水準のまま止まっていたと言えます。
| 時期 | 運賃 | 変更の理由 |
|---|---|---|
| 平成9年9月(1997年) | 210円→220円(IC216円) | 消費税3%→5% |
| 平成26年4月(2014年) | 216円→220円(現金も220円) | 消費税5%→8% |
| 令和元年10月(2019年) | 220円(据え置き) | 消費税8%→10%(据え置き) |
| 2027年1月頃(予定) | 220円→240円 | 経営改善(28年ぶりの実質値上げ) |
②人件費・燃料費・物価の上昇が直撃
バスを走らせるためのコストが年々上がっています。横浜市の資料によると、特に人件費の上昇が顕著です。
- 令和5年度のバス乗務員等のベースアップは平均6.65%(令和6年度は7.72%)
- 軽油単価は平成30年比で約14%上昇
- 公共工事の設計労務単価は令和4〜6年の2年で約12%上昇
バス運転士の不足が全国的な問題となるなか、処遇改善による人件費増は避けられない状況です。
③赤字拡大:令和10年度に経営健全化基準超えの懸念
最も深刻なのは中長期的な財政見通しです。横浜市の試算では、現状のままでは令和10年度(2028年度)に、公営企業の経営健全化基準となる資金不足比率20%を超えると見込まれています。当初の計画から2年前倒しとなっており、対策の緊急性が高まっていました。
バスネットワークを維持していくために、値上げによる増収(年間約11億円の増収効果を見込む)は必要不可欠な措置とされています。ただし、11億円の増収を見込んでもバス事業の収支は依然として厳しいとも報告されており、今後の動向に注目が必要です。
横浜市内の他のバス会社はどうなっている?
横浜市内を走るバス会社は市営だけではありません。神奈中・東急・京急など民間各社の状況も気になりますよね。
実は横浜市内の民間バス各社はすでに値上げを完了しているケースがほとんどです。横浜市営バスはその中で最後まで220円を維持してきた存在です。
| バス事業者 | 改定前 | 改定後(実施運賃) | 実施日 |
|---|---|---|---|
| 小田急バス | 220円 | 240円(1回目)→IC240・現金250円(2回目) | 2024年6月〜 |
| 東急バス | 220円 | IC240円・現金250円(2段階で改定) | 2024年3月〜2025年10月 |
| 相鉄バス | 220円 | 240円 | 2025年3月15日 |
| 京急バス | 220円 | 240円(横浜市内均一)※ | 2025年3月18日 |
| 川崎鶴見臨港バス | 220円 | 240円 | 2025年3月18日 |
| 神奈川中央交通 | 220円 | 240円 | 2026年4月4日 |
| 江ノ電バス | 220円 | 未実施 | — |
| 横浜市営バス | 220円 | 240円(予定) | 2027年1月頃(予定) |
※京急バスは2026年3月18日に川崎・東京都内の均一区間をさらに250円に改定しましたが、横浜市内均一区間は240円を維持しています。
上記のとおり、横浜市内のほぼ全ての路線バス会社が240円前後に改定済み、または改定予定となっています。横浜市営バスの240円は、周辺の民間バスと同水準の運賃と言えます。
値上げ後の交通費を賢く節約する方法
値上げは避けられないとしても、知っておくと得をする制度がいくつかあります。
①子育て世帯はICカードが断然お得
前述のとおり、小児はICカード払いで100円に値下がりします。現金払いの120円と比べて1乗車20円安く、往復で40円の差です。月に20回利用する場合は月800円の節約になります。ICカードをお持ちでない場合は、これを機に切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。PASMOはスマートフォンのアプリ(モバイルPASMO)でも作れます。
②65歳以上はシニアパスが有利
65歳以上の方には「シニアパス」という3か月・6か月の定期券があります。値上げ後の正確な料金は未定ですが、頻繁にバスを利用する高齢の方は通勤定期同様に活用できます。詳細は横浜市交通局の公式サイトでご確認ください。
③環境定期券制度で家族の外出もお得に
通勤定期券またはシニアパスを持っている方は、土日祝やお盆・年末年始に最大5人の同伴者が大人100円・小児50円で乗車できる「環境定期券制度」を利用できます。定期券保有者本人の乗車は定期区間内であれば無料です。家族でのお出かけに活用すると交通費をかなり抑えられますよ。
紙の定期券は2026年9月30日に発売終了紙式の定期券は2026年9月30日をもって発売が終了します。すでに購入済みの紙定期は有効期間内は使えますが、今後はICカード(PASMO・Suica)またはスマートフォンアプリ(モバイルPASMO・RYDE PASS)での購入に切り替えましょう。
よくある質問
2026年5月15日開会の横浜市会第2回定例会に条例改正案が提出されており、審議中です。正式に確定するのは市会での可決後となります。条例が可決されたあとも国交省への認可申請など手続きが必要なため、実施は2027年1月頃の見込みです(変更の可能性あり)。
大人は現金・ICカードとも240円で同額の予定です。東急バスや小田急バスのように現金とICで金額が違うケースと異なります。一方、小児は現金120円に対しICカードなら100円とICカードの方が安くなる特別措置が予定されています。
通学定期券は据え置きとなる予定です。子育て世代の負担軽減策の一環として、通学定期の料金は変更しない方針が示されています。なお通勤定期については正式な新料金は未発表で、条例可決・認可後に発表される予定です。
敬老特別乗車証の利用制度自体は引き続き維持される見込みです。ただし、市が交通局に支払う負担金の単価は見直しが行われており、市の財政負担が増える可能性があります。具体的な利用条件の変更については、横浜市の公式発表をお待ちください。
条例で定める「上限運賃」が270円で、実際に乗客が払う「実施運賃」は240円です。上限が270円まで設定されているため、将来的に経営状況が悪化した場合、再度の条例改正なしに270円まで値上げできる仕組みになっています。神奈中バスが上限270円・実施240円で申請しているのと同様の構造です。今後の市営バスの収支状況しだいでは、さらなる値上げの可能性もゼロではありません。
この記事のまとめ
- 横浜市営バスは2027年1月頃に220円→240円への値上げを予定(2026年5月時点)
- 市会第2回定例会(2026年5月15日開会)で条例改正案を審議中
- 大人は現金・ICカード共通で240円。小児はICカードなら100円に値下げ
- 通学定期券は据え置き。通勤定期の新料金は認可後に正式発表
- 1997年以来28年ぶりの実質値上げ。人件費・燃料費上昇と赤字拡大が背景
- 横浜市内の民間バス各社はすでに240円前後に改定済み
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