個人事業主として開業したものの、「クレジットカード決済を導入したいけれど、自分でも申し込めるのか」「どのサービスを選べばいいのか」と迷っていませんか。この記事では、個人事業主がクレジットカード決済を導入する方法と、手数料・入金サイクル・審査のしやすさを軸にしたおすすめサービスの比較、導入の流れまでまとめて解説します。

結論
個人事業主でもクレジットカード決済は導入できます

開業届を提出していれば、多くの決済代行サービスに申し込めます。あとは「何を優先するか」で選ぶサービスが変わってくるので、目的別の目安を見てみましょう。

初期費用0円で始めたい Square・楽天ペイ ターミナルなら初期費用・月額固定費なしで始められます
入金サイクルの速さ重視 Square(対象銀行なら決済翌営業日入金)や楽天ペイ(楽天銀行なら翌日自動入金)が候補
手数料の安さ重視 STORES決済スタンダードプラン(Visa/Mastercard1.98%〜)が有力

個人事業主でもクレジットカード決済は導入できる?結論と導入のポイント

結論からお伝えすると、個人事業主でもクレジットカード決済は問題なく導入できます。近年はSquareやSTORES決済のように、個人事業主・小規模事業者を主なターゲットにした決済代行サービスが増えており、法人でなければ申し込めないという時代ではなくなりました。

ただし「誰でも無条件で使える」わけではなく、各社が設けている加盟店審査を通過する必要があります。まずはこの審査のポイントを押さえておきましょう。

個人事業主が加盟店審査に通るための条件

決済代行サービスに申し込むと、犯罪収益移転防止法や割賦販売法の観点から、加盟店としての適性を確認する審査が行われます。一般的に求められる書類・確認事項は次の通りです。

  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 開業届の控え(または登記簿謄本などの事業を証明する書類)
  • 許認可が必要な業種の場合は許可証・届出書
  • 取扱商品・サービスの内容がわかる資料(ホームページ、パンフレット、メニュー表など)

審査では業種や営業実態のほか、ウェブサイトがある場合は特定商取引法に基づく表記が整っているかといった点もチェックされます。特にネットショップで導入する場合は、この表記を先に整えておくと審査がスムーズに進みやすくなります。

開業届のみ・屋号だけでも申し込みできるか

「まだ確定申告をしたことがなく、開業届しか出していない」という状態でも、多くの決済代行サービスでは申し込み自体は可能です。ただし、開業届のみで審査に通るかどうかの基準はサービスによって差があり、統一されたルールがあるわけではありません。副業段階なのか、本業として継続的に営業しているのかによっても判断が変わることがあるので、迷ったら申込前にサポート窓口へ事業内容を伝えて確認しておくと安心です。

編集部からのアドバイス:審査に不安がある場合は、1社に絞らず複数のサービスで見積もり・仮審査を並行して進めるのがおすすめです。手数料や入金サイクルの条件を比較しながら、通りやすいサービスを探せます。

個人事業主のクレジットカード決済「導入方法」は2種類

個人事業主がクレジットカード決済を使えるようにする方法は、大きく分けて2つあります。それぞれメリット・デメリットが異なるので、自分の事業規模に合った方を選びましょう。

カード会社と直接契約する方法

VISAやMastercardなど、各カードブランドと個別に加盟店契約を結ぶ方法です。手数料をブランドごとに交渉できる可能性がある一方、契約する手間がブランドの数だけ発生し、審査基準も個人事業主にとってはハードルが高めです。売上規模がある程度大きい事業者向けの方法といえます。

決済代行サービスを利用する方法

SquareやSTORES決済、Airペイのような決済代行サービスを介して導入する方法です。1つの契約で主要なカードブランドやQRコード決済、電子マネーまでまとめて導入できるのが最大の魅力で、個人事業主が新規で導入する場合はこちらが主流になっています。この記事で紹介するおすすめサービスも、すべて決済代行サービスです。

個人事業主におすすめのクレジットカード決済サービス比較

ここでは、個人事業主でも申し込みやすく、公式サイトで手数料・入金サイクルが明確に確認できる決済代行サービスを比較します。手数料はプランや年間取扱高によって変わるので、あくまで目安として参考にしてください。

サービス名 決済手数料の目安 初期費用・月額費用 入金サイクルの目安
Square(対面決済) 2.5%〜(年間3,000万円未満の場合) 初期費用・月額費用0円 対象銀行なら決済翌営業日、その他は毎週金曜
Square(オンライン決済) 3.6%(非対面3.75%) 初期費用・月額費用0円 Square(対面)と同様
STORES決済(フリープラン) Visa/Mastercard等2.48% 月額0円(端末は購入制) 自動入金は月末締め翌月20日
STORES決済(スタンダードプラン) Visa/Mastercard1.98%〜 月額3,300円〜(端末1台無料貸出) STORES決済(フリープラン)と同様
Airペイ クレジットカード3.24% 振込手数料は口座問わず無料 指定金融機関により月3〜6回
楽天ペイ ターミナル 2.95%〜(条件次第で2.20%まで引き下げ可) 初期費用・月額固定費なし(端末代34,800円) 楽天銀行なら翌日/月1回/月2回から選択可

※ 2026年7月13日時点の各社公式サイト情報をもとに作成。手数料・入金サイクルはプラン・条件によって変動するため、最新の詳細は各社公式サイトでご確認ください。stera pack・PAYGATE・GMOイプシロン等、料率が非公開で要問合せとなっているサービスは表に含めていません。

手数料シミュレーション:月商50万円だといくら引かれる?

比較表の料率だけだと、実際の負担額がイメージしにくいですよね。月商50万円をすべてクレジットカード決済で受け取ったと仮定して、手数料の負担額を計算してみました。

サービス名 手数料率 月商50万円あたりの手数料
STORES決済(スタンダードプラン) 1.98% 約9,900円
Square(対面決済) 2.5% 約12,500円
楽天ペイ ターミナル 2.95% 約14,750円
Airペイ 3.24% 約16,200円

※ 公式サイトに記載の手数料率をもとに編集部で算出した目安額です(消費税別・月商50万円全額をクレジットカード決済で受け取った場合の単純計算)。実際の負担額は決済ブランドの内訳やプランによって変わります。

手数料率が1%違うだけで、月商50万円なら年間で6万円前後の差になります。売上規模が大きくなるほどこの差は無視できなくなるので、開業したてで取扱高が読みにくい時期はいったん低コストなプランで始めて、軌道に乗ってから見直すのも一つの手です。

用途別のおすすめの選び方

こんな人にはSTORES決済がおすすめ
  • とにかく決済手数料の低さを重視したい
  • フリープランで小さく始めてみたい
  • ネットショップと実店舗の両方で使いたい
こんな人にはSquare・楽天ペイがおすすめ
  • 初期費用・月額固定費を一切かけたくない
  • 入金サイクルの速さを優先したい
  • 楽天銀行の口座を持っている(楽天ペイの場合)

決済サービスを選ぶときにチェックすべきポイント

比較表だけでは決めきれないという方のために、選ぶときに見ておきたい4つのポイントを整理しました。

決済手数料

売上に対して数%が引かれる決済手数料は、長期的に見ると経営への影響が大きい項目です。取扱高が増えるほど、わずかな料率差が金額に響いてきます。年間の想定売上に手数料率をかけて、実際の負担額をシミュレーションしてから比較すると判断しやすくなります。

入金サイクル

決済してから実際に口座へお金が振り込まれるまでの期間です。入金が早いサービスほど資金繰りが安定しやすくなるので、キャッシュフローに余裕がない開業初期は特に重視したいポイントです。月1回入金のプランは手数料が安い代わりに資金化が遅れる傾向があるので、自分の事業の資金繰りに合わせて選びましょう。

初期費用・月額費用

端末代・月額固定費がかからないサービスも増えていますが、無料の分、決済手数料がやや高めに設定されているケースもあります。「固定費を抑えたいか」「手数料を抑えたいか」、どちらを優先するかで選ぶサービスが変わってきますよね。

対応決済ブランド・タッチ決済対応

VISA・Mastercard・JCBなど主要ブランドへの対応はもちろん、近年は端末にかざすだけで支払いが完了するタッチ決済への対応状況も要チェックです。会計時間の短縮にもつながるため、対面販売がメインの方は必ず確認しておきましょう。

クレジットカード決済を導入するメリット

経済産業省の発表によると、2025年の日本のキャッシュレス決済比率は58.0%(162.7兆円)に達し、そのうちクレジットカード決済が82.7%(134.6兆円)を占めています。現金を持たずに買い物をする人が増え続けている今、クレジットカード決済に対応していないだけで機会を逃してしまう可能性があります。

  • 機会損失を防げる:手持ちの現金が足りないお客様でも購入・利用してもらえます
  • 客単価の向上が期待できる:現金の持ち合わせを気にせず購入を決断してもらいやすくなります
  • 会計業務が効率化できる:レジ締めの現金管理の手間や、釣り銭ミスのリスクを減らせます
  • 信頼感の向上につながる:キャッシュレス対応をしていること自体が、事業者としての信頼材料になります

導入前に知っておきたい注意点・デメリット対策

導入前に確認しておきたい注意点

決済手数料が売上から差し引かれること、入金までにタイムラグが発生すること、通信障害時には決済できなくなるリスクがあることは、あらかじめ理解しておきましょう。

特に個人事業主の場合、入金サイクルの遅れがそのまま資金繰りの不安につながりやすいので注意が必要です。「手数料が安いから」という理由だけで月1回入金のプランを選んでしまうと、開業初期の運転資金が想定以上にタイトになることがあります。売上規模が安定するまでは、多少手数料が高くても入金サイクルが早いサービスを選ぶという判断もありです。

また、不正利用対策として、決済代行会社によっては本人確認や利用限度額の設定を求められることがあります。これは事業者を不正利用の被害から守るための仕組みでもあるので、必要な手続きとして対応しておきましょう。

個人事業主がクレジットカード決済を導入する流れ・必要書類

決済代行サービスを利用する場合の、一般的な導入の流れです。サービスによって細部は異なりますが、大まかな流れはどこも共通しています。

1
サービスを選んで申し込む

公式サイトの申込フォームから、事業内容・希望プランを入力して申し込みます。

2
必要書類を提出する

本人確認書類、開業届の控え、事業内容がわかる資料などをオンラインでアップロードします。

3
加盟店審査を受ける

提出書類をもとに審査が行われます。審査にかかる期間はサービスや事業内容によって差があるため、余裕を持って申し込んでおくと安心です。

4
端末・システムを設定する

審査通過後、決済端末が届いたら初期設定を行います。オンライン決済の場合はショップサイトへの組み込み作業が必要です。

5
運用を開始する

実際に決済を受け付け、設定した入金サイクルに沿って売上金が口座に振り込まれます。

よくある質問

個人事業主でもクレジットカード決済は導入できますか?

はい、導入できます。開業届を提出していれば、Squareをはじめとする決済代行サービスの多くに申し込み可能です。ただし各社の加盟店審査を通過する必要があります。

開業届を出していなくても申し込めますか?

サービスによって基準が異なるため、断定はできません。開業届の控えの提出を求められるケースが多いので、まだ提出していない場合は先に済ませておくと審査がスムーズです。

導入にかかる期間はどれくらいですか?

サービスや事業内容によって幅がありますが、最短即日〜1週間程度を目安にしているサービスが多い傾向です。書類に不備があると審査が長引くことがあるので、事前に必要書類を揃えておきましょう。

初期費用が無料のサービスはありますか?

あります。SquareやSTORES決済のフリープラン、楽天ペイ ターミナルなどは初期費用・月額固定費が0円です(端末代が別途必要な場合があります)。

複数の決済サービスを併用してもいいですか?

基本的に問題ありません。実店舗用とオンラインショップ用で別のサービスを使い分けている個人事業主も多くいます。それぞれの手数料・入金サイクルを踏まえて、用途に合わせて選ぶとよいでしょう。

手数料はどれくらいが相場ですか?

今回比較したサービスでは、おおよそ2%台前半〜3%台半ばが目安です。プランや年間の取扱高によって料率が変わるサービスもあるので、実際の売上規模に近い条件で見積もりを取ることをおすすめします。

まとめ

  • 個人事業主でも、開業届があれば多くの決済代行サービスに申し込める
  • 直接契約より、複数ブランドをまとめて導入できる決済代行サービスが主流
  • 手数料・入金サイクル・初期費用のどれを優先するかで、選ぶべきサービスが変わる
  • 資金繰りに不安がある開業初期は、入金サイクルの速さも重視して選ぶと安心

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