デビットカードを使っていてETCカードが欲しい、でもクレジットカードの審査が不安……そう感じている方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、デビットカードでETCカードを作れるケースは、ほぼありません。ただし、例外と代替手段があります。この記事ではその全てを解説します。

結論
デビットカードでETCカードは基本作れない。状況別の最適解はこちら
北陸3県在住 北國VISAデビットカードでETCカードを発行 → 年会費無料・審査なし
クレカ審査が不安 ETCパーソナルカードを発行 → 審査なし・年会費1,257円+デポジット
個人事業主・法人 ETCコーポレートカードを発行 → 年会費629円・高速割引あり
それ以外の方 審査が通りやすいクレジットカード経由でETCカードを作る → 年会費無料のカードも多い

デビットカードでETCカードは基本的に作れない

高速道路の料金所をスムーズに通過できるETCカード。できれば手持ちのデビットカードに付帯させたいところですが、ほぼすべてのデビットカードでETCカードは発行できません。その理由を理解しておきましょう。

理由①:ETCは後払い、デビットカードは即時引落

そもそもETCカードは、クレジットカード会社が高速道路の利用料金をいったん立て替え、後日まとめて請求する「後払い」の仕組みで動いています。つまり、ETCカードは実質的にクレジットカードの付帯機能として設計されています。

一方のデビットカードは、カードを使った瞬間に銀行口座から即時引き落とされる仕組みです。この決済タイミングの違いが、ETCカードと根本的に相性が悪い原因です。

また、年齢基準の違いも一因です。クレジットカードは高校生を除く18歳以上を対象にしていますが、デビットカードは中学生を除く15歳以上から作れます。普通自動車免許の取得年齢が18歳以上であることを考えると、デビットカードの想定ユーザー層にはETC機能の必要性が低いと判断され、付帯サービスとして設定されてこなかった背景があります。

理由②:残高不足でETCゲートが開かないリスク

もしデビットカードでETCを決済しようとした場合、銀行口座の残高が不足していると決済できません。高速道路の料金所でゲートのバーが開かずに車が立ち往生してしまうと、後続車との事故や深刻な渋滞を引き起こす危険があります。

安全上の理由が大きい:ETCゲートで止まることは、想像以上に危険です。後続車は通常速度で接近してくるため、追突事故のリスクが非常に高くなります。このようなリスクを避けるため、大半のカード会社はデビットカードへのETC付帯を認めていません。

ETCカードが作れない主なデビットカード

下記の主要デビットカードではETCカードを発行できません。審査不要で使いやすいデビットカードですが、ETCカードの付帯という点では対応していないのが現状です。

  • 楽天銀行デビットカード
  • イオン銀行キャッシュ+デビット
  • ソニー銀行Visaデビット付キャッシュカード
  • 三菱UFJデビット
  • SMBCデビット(三井住友銀行)
  • みずほJCBデビット
  • ゆうちょVISAデビットカード

唯一の例外|北國VISAデビットカード(石川・富山・福井限定)

「デビットカードでETCカードが作れないなら諦めるしかない?」と思われるかもしれませんが、実は唯一の例外があります。石川県に本店を置く地方銀行・北國銀行が発行する「北國VISAデビットカード」です。

ETCカード申込みは北陸3県(石川・富山・福井)限定:北國VISAデビットカード自体は北陸以外でも口座開設できる場合がありますが、ETCカードの新規申込み受付は石川県・富山県・福井県にお住まいの方のみが対象です。

なぜこのカードだけETCが使えるのか

理由はシンプルで、北國ETCカードのご利用料金はETCご利用日の翌月末に引き落とされるからです。通常のデビットカードの即時引落とは異なり、後払い方式を採用しているため、ETCゲート通過時に残高不足でバーが開かないリスクがありません。

たとえば4月8日と4月17日に高速を利用した場合、その利用料金はまとめて5月末に引き落とされます。これにより、クレジットカードと同様の安心感でETCを利用できます。

北國ETCカードはETCシステム対応の有料道路での通行料金のお支払いにのみ利用できます(サービスエリアでのショッピング等には使えません)。北國銀行公式ページで最新情報をご確認ください。

クラシックとゴールドの比較

項目 北國VISAクラシックデビット 北國VISAゴールドデビット
年会費 無料 初年度無料、2年目以降5,500円(税込)
ETCカード年会費 無料 無料
基本ポイント還元率 0.5% 1.0%
家族カード 5枚まで無料 5枚まで無料
海外旅行傷害保険 なし 最高5,000万円
国内旅行傷害保険 なし 最高5,000万円
お買い物安心保険 なし 最高300万円
おすすめの方 とにかくコスト不要の方 旅行保険や高還元も欲しい方

コストを抑えたい方にはクラシック、旅行や保険を重視する方にはゴールドがおすすめです。どちらもETCカードは年会費無料で追加できます。

申込み条件・手順

北國VISAデビットカードを申込むには、まず北國銀行の口座開設が必要です。ETCカードは18歳以上が申込み対象(デビットカード本体は15歳以上)となっています。

1
北國銀行の口座を開設する

北陸3県の店舗または北國銀行のWebから口座開設を行います。

2
北國VISAデビットカードを受け取る

口座開設完了後、約2週間で届出住所に簡易書留で郵送されます。

3
ETCカードを申込む

カード受取り後、北國銀行のWebまたは窓口からETCカードを申込みます(石川・富山・福井在住者限定)。

4
ETCカードを受け取る

申込みから約2週間で届出住所に簡易書留で郵送されます。紛失・盗難時は60日前に遡って補償される「会員補償制度」も付いています。

デビットカード以外でETCを使う方法

北陸3県以外にお住まいの方でも、ETCカードを手に入れる方法は複数あります。状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

① ETCパーソナルカード(審査なし・デポジット必要)

ETCパーソナルカードは、高速道路6社(NEXCO東日本・中日本・西日本、首都高速、阪神高速、本州四国連絡高速道路)が共同で発行するETCカードです。クレジットカード不要・審査なしで発行できるのが最大のメリットです。

項目 内容
年会費 1,257円(税込)
審査 なし
デポジット(保証金) 月平均ETC利用額の4倍が目安(コンビニで振込)
利用限度額 デポジット額まで
引落日 毎月27日(金融機関休業日の場合は翌営業日)
本人確認書類 運転免許証またはマイナンバーカード

デポジットはプリペイドカードの前払金とは違い、解約時に全額返金される保証金です。高速道路の月平均利用額が少ない方であればデポジット額も小さく済みますが、年会費が毎年かかる点は注意しましょう。

1
申込書を作成する

ETCパーソナルカード公式サイトの入力フォームで申込書を作成。プリンターがない方は電話で紙の申込書を取り寄せることも可能です。

2
申込書と本人確認書類を郵送する

〒222-8519 ETCパーソナルカード事務局 宛に郵送します(郵便番号と宛名のみでOK)。

3
デポジットを振込む

事務局から届くデポジット払込用紙を使い、コンビニエンスストアで振込みます。

4
カードが届く(約2週間)

デポジット入金確認後、簡易書留で郵送されます。届いたその日からすぐに利用できます。

③ ETCコーポレートカード(個人事業主・法人向け)

個人事業主や法人の方で高速道路を業務で頻繁に使う方には、ETCコーポレートカードが非常にお得です。クレジット審査なしで作れて、なおかつ高速料金の割引も受けられます。

項目 内容
年会費(発行手数料) 629円(税込)
出資金(デポジット) 10,000円(脱退時返還)
クレジット審査 なし
対象 月約5,000円以上高速を利用する個人事業主・法人
割引 深夜・休日の一般的な割引 + 首都高・阪神高速の利用額割引(最大20%)
必要書類(個人事業主) 所得税確定申告書・車検証・ETC車載器セットアップ証明書

首都高速・阪神高速では月の利用額が上がるほど割引率が増え、月額50,000円以上の利用で20%割引を受けられます。業務で高速を多用する方には特におすすめです。

② レンタカー利用時はETCカードをレンタルする

ふだんあまり車を使わず、年に数回のドライブ旅行のときだけETCを使いたいという方には、レンタカーのETCカードレンタルも選択肢のひとつです。大手レンタカー各社では、車両と一緒に法人用ETCカードを貸し出してくれます。

注意点:ETCカードのレンタルはレンタカーとセットでの利用に限られます(ETCカード単体のレンタルは不可)。また在庫がない場合もあるので、事前に予約・確認が必要です。個人間でのETCカードの貸し借りは規約違反になるのでご注意ください。

④ 審査に通りやすいクレジットカードで作る

「クレジットカードの審査が心配」という方でも、年会費無料で審査のハードルが比較的低いカードを選ぶことで、ETCカードを無料または低コストで作れます。ETCカードをポイント還元付きでお得に使えるのもクレジットカード経由の大きなメリットです。

自分に合った方法の選び方

ここまでの情報を整理して、あなたの状況に合った方法を選びましょう。まずは以下の判断フローで確認してください。

Q1 石川・富山・福井県に在住ですか?
Yes → 北國VISAデビットカードでETCカードを発行。年会費無料・審査なし!
No → Q2へ
Q2 個人事業主または法人で、業務で高速を頻繁に使いますか?
Yes → ETCコーポレートカードが最もお得。割引も受けられます。
No → Q3へ
Q3 クレジットカードの審査が不安ですか?
Yes → ETCパーソナルカードへ。審査なしで発行できます(年会費1,257円+デポジット)。
No → 年会費無料クレジットカードからETCカードを発行。最もコスパが良く、ポイントも貯まります。

より詳しく各方法を比較したい方は下表を参考にしてください。

方法 審査 年会費 デポジット 対象者
北國VISAデビットカード なし 無料(クラシック) 不要 北陸3県在住者のみ
ETCパーソナルカード なし 1,257円(税込) 必要(月平均利用額×4倍) 誰でも(全国)
ETCコーポレートカード なし(書類審査あり) 629円(税込) 10,000円(出資金・返還あり) 個人事業主・法人
クレジットカード付帯ETC あり 無料カードも多い 不要 審査通過者(全国)

よくある質問

ゆうちょVISAデビットカードでETCカードは作れますか?

作れません。ゆうちょ銀行のVisaデビットカードはETCカードの発行に対応していません。北陸3県にお住まいでない場合は、ETCパーソナルカードまたはクレジットカード経由でのETC作成をご検討ください。

三菱UFJデビットでETCカードは作れますか?

作れません。三菱UFJデビット(MUFGデビット)はETCカードの発行に対応していません。三菱UFJ銀行が発行するクレジットカード(三菱UFJカードなど)であればETC付帯が可能です。

ETCパーソナルカードのデポジットはいくら必要ですか?

デポジット額は「月平均ETC利用額の4倍」が目安です。たとえば月5,000円利用するなら20,000円が目安になります。デポジットは保証金のためカード解約時に全額返金されます。ETCパーソナルカード公式サイトのシミュレーターでご自身の目安額を確認できます。

北國VISAデビットカードのETCカードは北陸以外の方でも申込めますか?

ETCカードの新規申込み受付は石川県・富山県・福井県にお住まいの方のみが対象です。北陸3県以外にお住まいの方は、ETCパーソナルカードやクレジットカード経由でのETC発行をご検討ください。

この記事のまとめ

  • デビットカードでETCカードは基本的に作れない(即時引落とETCの後払い方式が非互換)
  • 唯一の例外は北國VISAデビットカード(石川・富山・福井限定・ETCは翌月末引落)
  • 全国どこでも審査なしで作れる選択肢はETCパーソナルカード(年会費1,257円+デポジット)
  • 個人事業主・法人には年会費629円のETCコーポレートカードがお得で割引も充実
  • クレジットカードが作れるならETC付帯カードが最もコスパ良く、ポイントも貯まる

プライシーで高速料金をもっとお得に

プライシーはAmazon・楽天など複数ECの価格を横断比較・値下がり通知ができるアプリです。日々の買い物のコストを賢く抑えましょう。

プライシーを無料で使う