アメリカへ渡航する際に必要な電子渡航認証「エスタ(ESTA)」の申請料金が、2025年9月に大幅に値上がりしました。さらに2026年1月にも追加の値上げが行われており、「今いくらかかるの?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。この記事では、エスタの現在の料金・値上げの経緯と背景・今後の見通し・旅行者が気をつけるべきポイントをまとめて解説します。

エスタ(ESTA)の現在の申請料金(2026年最新)

結論
エスタの申請料金は現在40.27ドル(2026年1月1日〜)

日本円では約6,040〜6,400円が目安です(為替レートにより変動)。申請は必ずCBP公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)から行いましょう。

2026年1月1日から40.27ドルに(インフレ調整)

2026年1月1日より、エスタの申請料金が米国連邦官報(90 FR 52085)の規定に基づき、40ドルから40.27ドルに引き上げられました。27セントというわずかな値上げですが、これはHR-1法(One Big Beautiful Bill Act)で定められた「毎年のインフレ連動調整」が初めて適用された結果です。今後も毎年この仕組みが動き続けます。

なお、申請が却下(Denied)された場合でも、10.27ドルの申請処理費用は返金されませんので、申請内容に間違いがないかよく確認してから申請するようにしましょう。

2025年9月30日に21ドルから40ドルへ大幅値上げ

それ以前の大きな変化が、2025年9月30日(米国時間)のCBP公式発表による値上げです。従来の21ドルから一気に40ドルへ、約90%もの大幅な値上げとなりました。1ドル=150円換算で、約2,850円から6,000円への負担増となり、アメリカ渡航を計画している方にとっては見逃せないポイントです。

既存のエスタを持っている方へ2025年9月30日以前に申請・承認済みのエスタは、有効期間内であれば料金改定後も再申請は不要です。今持っているエスタはそのままお使いいただけます。

ESTA申請料金の値上げ推移一覧(2009年〜2026年)

エスタの料金は、制度開始から現在まで段階的に引き上げられてきました。以下の表で全体の流れを確認してみてください。

時期 申請料金 値上げの背景・根拠
2009年1月〜2010年9月7日 無料 ESTA制度の義務化開始時(制度スタート)
2010年9月8日〜2022年5月25日 14ドル 有料化(Travel Promotion Act 2009 に基づく)
2022年5月26日〜2025年9月29日 21ドル 観光促進費(Travel Promotion Fee)の増額
2025年9月30日〜2025年12月31日 40ドル One Big Beautiful Bill Act(HR-1法)成立
2026年1月1日〜 40.27ドル CPI連動によるインフレ年次調整(FY2026)

2022年の21ドルへの値上げはジェトロのビジネス短信でも報じられています。そして2025年9月の40ドルへの大幅値上げ、2026年1月のインフレ調整と、近年は値上げのペースが加速しています。

なぜ値上げされたのか?HR-1法とインフレ調整の仕組み

「なぜ急に40ドルに?」と疑問に思う方も多いでしょう。値上げの背景には、2025年7月に成立したアメリカの新しい法律があります。

One Big Beautiful Bill Act(HR-1法)とは

2025年7月4日にアメリカ大統領の署名により成立した連邦法「One Big Beautiful Bill Act(公法119-21、通称HR-1法)」が、今回の値上げの直接的な根拠です。この法律は国境管理・移民制度の見直しを目的とした包括的な立法パッケージで、エスタ申請料のほか、I-94(出入国記録)やEVUS(電子ビザ更新システム)の手数料も同時に引き上げられました。

HR-1法の正式名称「One Big Beautiful Bill Act」は、法律の通称として使われています。国境警備の強化に必要な財源確保が主な目的です。

申請料の内訳:なぜ40.27ドルなのか

エスタの申請料は、3つの要素の合計で構成されています。2026年の料金がなぜぴったり40.27ドルになるのか、その内訳をご確認ください。

観光促進費
$17
変更なし(調整対象外)
申請処理費用
$10.27
インフレ調整で+$0.27
連邦予算拠出金
$13
変更なし(調整対象外)
2026年1月1日〜 合計
$40.27

インフレ調整の対象となるのは「申請処理費用」の部分だけで、そこに2024年7月〜2025年7月のCPI上昇率(2.70%)が適用されます。計算式は「10ドル × 2.70% = 0.27ドル」。これが10.27ドルとなり、合計で40.27ドルになるわけです(連邦官報 90 FR 52085より)。

インフレ連動調整のルール(毎年自動的に変動する)

HR-1法には、毎年度(FY)ごとに「前年7月のCPI-U」と「その前年7月のCPI-U」を比較し、差分に応じて申請処理費用を自動調整する仕組みが盛り込まれています。つまり、エスタの料金は今後も毎年変わる可能性があるということです。2026年のインフレ調整はその最初の適用例でした。

今後もエスタは値上がりするのか

「これからもっと高くなるの?」と気になりますよね。現時点で確認できることをお伝えします。

①毎年のインフレ調整は確定しているHR-1法の規定により、申請処理費用(現在10.27ドル)は毎年度のCPIに連動して自動調整されます。アメリカのインフレ率が近年2〜3%台で推移していることを踏まえると、毎年数十セント程度の小幅な値上げが続く見込みです。

②観光促進費・連邦予算拠出金の改定も可能性ゼロではない今回調整対象外となった17ドル(観光促進費)と13ドル(連邦予算拠出金)は、HR-1法の規定上は自動調整されません。ただし、将来的な法改正によってこれらの部分が再び引き上げられる可能性はあります。

節約のヒント:有効期間を活用するエスタは承認日から最長2年間有効で、期間中は何度でも渡航できます。近いうちにアメリカへ複数回訪れる予定がある方は、早めに申請しておくと、次回の値上げが適用される前のレートが使えてお得です。

値上げ後にアメリカ渡航者が気をつけること

必ず公式サイト・公式アプリから申請する(代行サイト注意)

エスタの申請は、CBP(米国税関・国境警備局)の公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)または公式アプリ(Mobile Blue App)から行うのが大原則です。公式サイトはすでに日本語に対応しているため、代行サービスを使う必要はありません。

代行サイトにご注意ください検索エンジンには公式サイトに似せた代行サイトが多数存在します。これらのサイトでは、正規の申請料に加えて数千〜1万円以上の手数料が上乗せされるケースが報告されています。URLが「.gov」ドメインであることを確認してから申請しましょう。

有効な既存エスタは再申請不要

2025年9月30日より前に申請・承認済みのエスタをお持ちの場合、今回の料金改定による再申請は不要です。有効期間内であれば引き続き使用できます。有効期間は、エスタ申請サイト(esta.cbp.dhs.gov)にログインして確認できます。

パスポート更新時はエスタも再取得が必要

エスタはパスポートと紐付いています。パスポートを更新した場合(有効期限が切れた場合も含む)は、新しいパスポートでのエスタ再申請が必ず必要です。古いエスタはそのまま使えないのでご注意ください。氏名・性別・国籍に変更があった場合や、申請時の適格性質問への回答が変わった場合も再申請が必要です。

有効期間(2年間)を活かして計画的に申請する

エスタの有効期間は在日米国大使館の案内によると、承認日から最長2年間(またはパスポートの有効期限のいずれか早い方)です。この期間中は何度でもアメリカへ渡航できます。複数回の渡航を計画している場合は、早めに申請しておくとコスト面でも効率的です。

また、申請はCBP公式FAQによると渡航の72時間前までに行うことが推奨されています。直前の申請は避けて、余裕を持って手続きしておきましょう。

まとめ

エスタ値上げのポイントまとめ

  • 現在の申請料は40.27ドル(2026年1月1日〜)。円安が続く場合は日本円での負担も増える
  • 2025年9月30日に21ドルから40ドルへ大幅値上げ。HR-1法(One Big Beautiful Bill Act)が根拠
  • 料金はインフレ連動で毎年自動調整される。今後も小幅な値上がりが続く見込み
  • 申請は必ず公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)から。代行サイトは高額手数料に注意
  • 有効期間内の既存エスタは再申請不要。パスポート更新時は再申請が必要
  • 有効期間は2年間。複数回の渡航を計画している方は早めの申請がおすすめ

アメリカへの渡航費用は、エスタ申請料以外にも航空券・宿泊費・現地での物価上昇など、さまざまなコストが絡んできます。プライシーでは旅行・生活関連の価格動向を随時チェックできます。賢くコストを把握して、充実したアメリカ旅行を楽しんでください。

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よくある質問

ESTAはいつ申請すればよいですか?

渡航の72時間前までに申請することが推奨されています(CBP公式FAQ)。通常は数分〜数時間で承認が下りますが、追加審査が必要な場合はそれ以上かかることもあります。即日承認は保証されていないため、空港の直前に気づいて申請しても間に合わないケースがあります。渡航が決まったら早めに手続きを済ませておきましょう。

すでに取得したエスタはそのまま使えますか?

はい、有効期間内(承認日から2年間またはパスポートの有効期限の早い方)であれば、料金改定後も再申請は不要です。ただし、パスポートを更新した場合は新しいパスポートでのESTA再申請が必要です。有効期間の確認は公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)にログインして確認できます。

実際に日本円でいくらかかりますか?

2026年1月1日以降の申請料は40.27ドルです。1ドル=150円換算で約6,040円、1ドル=160円換算で約6,443円が目安です。支払いはクレジットカード・デビットカード・PayPalで行うため、カード会社の為替手数料も加わります。実際の請求額は申請時点の為替レートによって変わります。

ESTAの有効期間はいつからいつまでですか?

ESTAの有効期間は、承認日から2年間(またはパスポートの有効期限のいずれか早い方)です。有効期間内は何度でもアメリカへ渡航できます。パスポートを更新した場合や、氏名・性別・国籍が変わった場合、申請時の適格性質問の回答が変わった場合は再申請が必要です(在日米国大使館)。

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