サハラ砂漠に青の街シャウエン、迷路のような旧市街——モロッコへの旅を検討しているなら、気になるのが現地の物価ですよね。「ヨーロッパより安いのはわかるけど、日本と比べてどのくらい?」「1週間でいくら用意すればいい?」本記事では、食費・宿泊費・交通費・観光費をカテゴリ別に日本円で解説します。旅行費用のシミュレーションも掲載していますので、予算計画の参考にしてください。

結論
モロッコの物価は日本の1/3〜1/2(ローカル利用時)

地元の食堂や公共交通を使えば食費は1日500〜1,700円、タクシー初乗りは約120円と非常にリーズナブルです。ただし観光客向けレストランや高級リヤドは日本と変わらない価格帯になるため、選び方で旅費は大きく変わります。

節約旅行 ローカル食堂+ホステル泊中心 → 現地滞在費 1日3,000〜4,000円
標準旅行 カフェ・中級リヤド+観光ツアー → 現地滞在費 1日8,000〜15,000円
ゆったり旅行 観光レストラン+高級リヤド中心 → 現地滞在費 1日20,000円〜

モロッコの物価は安い?日本との比較早見表

まずは一目でわかる比較表をご覧ください。モロッコの通貨はモロッコ・ディルハム(MAD)で、2026年初頭時点の目安レートは1 MAD ≈ 17円です(為替は変動しますので、渡航前に最新レートをご確認ください)。

品目・サービス モロッコ価格(MAD) 日本円目安 日本価格(目安)
ミネラルウォーター(500ml) 3 MAD 約50円 約110円
ローカル食堂(タジン等) 30〜100 MAD 約500〜1,700円 約1,000〜1,500円(ランチ)
カフェ(コーヒー・ミントティー) 10〜20 MAD 約170〜340円 約450〜600円
観光客向けレストラン 150〜300 MAD 約2,550〜5,100円 約3,000〜5,000円
ビール(国産) 30 MAD 約510円 約260円(缶ビール)
プチタクシー初乗り 7〜15 MAD 約120〜255円 約500円(東京)
都市間鉄道(カサブランカ〜マラケシュ 2等) 100 MAD 約1,700円 約2,500〜3,500円(JR同距離)
長距離バス(CTM:同区間) 90〜130 MAD 約1,530〜2,210円 約2,000〜3,000円(高速バス)
格安リヤド(1泊1室2名) 7,000円〜 約10,000〜15,000円
バヒア宮殿(入場料) 70〜100 MAD 約1,200〜1,700円 約1,000〜1,500円(主要施設)

アルコール類は例外です。モロッコはイスラム教国のため酒類の流通が限られており、ビールは日本より高い約500円前後します。旅行中にお酒を楽しみたい方は、予算を多めに見ておきましょう。

食費の相場はいくら?ローカルと観光地では大きく違います

モロッコで最もコスパが高いのが食費です。どこで食べるかで価格が大きく変わるのが特徴で、「観光客向け」と「ローカル向け」の差がとくに顕著に出ます。

ローカル食堂・屋台

地元の人たちが通う小さな食堂(ロカンタ)では、モロッコ料理の代表格タジン(煮込み料理)やクスクスが30〜100 MAD(約500〜1,700円)でお腹いっぱい食べられます。街角の屋台では豆のスープ(ビサール)やサンドイッチが10 MAD(約170円)以下で楽しめるものもあります。

ローカル食堂を活用すれば、1日の食費は3食合わせても1,000〜2,000円程度に収まることも。節約旅行をしたい方は、ぜひ積極的に地元の食堂に入ってみてください。

カフェ・ドリンク

モロッコのカフェ文化は豊かで、コーヒーやモロッコ名物のミントティーが10〜20 MAD(約170〜340円)と非常にリーズナブルです。日本のカフェチェーンで同じ飲み物を頼む感覚で考えると、半額以下で楽しめる計算になります。

マラケシュのジャマ・エル・フナ広場周辺では、絞りたてのフレッシュオレンジジュースが10 MAD(約170円)で販売されていることが多く、ぜひ試してみてください。水は街角のキオスクやスーパーで3 MAD(約50円)で購入できますので、観光中はこまめに補充するのがおすすめです。

観光客向けレストラン

マラケシュのフナ広場周辺など、観光地のレストランは話が変わります。ディナーショー付きの高級店では1人あたり250〜1,000 MAD(約4,250〜17,000円)になることもあり、日本の飲食店と変わらないか、それ以上に高いと感じるケースもあります。

旅行中は「ローカル食堂を基本に、特別な日だけ観光レストラン」という組み合わせがコスパ最強です。雰囲気の良いカフェで1杯飲みながら休憩しつつ、食事は地元の人と同じ場所でいただくスタイルが、モロッコらしさを満喫しながら費用を抑えるコツです。

宿泊費の相場はいくら?ゲストハウスからリヤドまで解説

モロッコ旅行の宿泊費は、選ぶ宿のタイプによって大きく異なります。バックパッカー向けのホステルから、モロッコならではの「リヤド」、さらには世界的な高級ホテルまで幅広い選択肢があります。

ゲストハウス・ホステル

とにかく費用を抑えたい方向けのホステル・ゲストハウスは、ドミトリールームであれば1泊1,500〜2,000円程度から見つかります。個室でも3,000〜5,000円台が中心で、日本のビジネスホテルと比較すると半額以下でしょう。

リヤド(モロッコ伝統の宿)

モロッコ旅行のハイライトともいえるのが「リヤド」への宿泊です。リヤドとは、メディナ(旧市街)にある伝統的な邸宅を宿泊施設に改装したもので、中庭(パティオ)を持つ独特の構造が特徴です。外観は地味でも中に入るとタイル装飾が美しく、「見た目より高そうなのにリーズナブル」と感動する旅行者が多いです。

リヤドのランク 1泊の目安(1室2名) 特徴
格安リヤド 7,000〜13,000円 写真映えする内装、サービスは最小限
中級リヤド 13,000〜25,000円 人気価格帯。朝食付きが多く満足度が高い
高級リヤド 25,000〜50,000円〜 スパ・プール完備。日本の高級旅館並み

リヤドは各オーナーのセンスでインテリアが大きく異なります。人気のリヤドは数ヶ月前に満室になることも多いため、旅行予定が決まったら早めの予約をおすすめします。

高級ホテル・5つ星

アマン、マンダリン・オリエンタルなど、世界的な高級ホテルブランドもモロッコに進出しています。これらは1泊30,000円〜が相場で、日本の高級旅館と同水準です。「現地の物価の安さ」はあまり期待できませんが、非日常の体験を求める方には魅力的な選択肢です。

交通費の相場はいくら?タクシー・鉄道・バス別に解説

モロッコの交通費は市内移動・都市間移動ともに日本よりリーズナブルです。ただし、観光客を狙った料金を吹っかけられるケースもあるため、乗車前のルール確認が重要です。

市内移動(プチタクシー・市バス)

モロッコの市内タクシーには「プチタクシー(Petit Taxi)」と「グランタクシー(Grand Taxi)」の2種類があります。市内観光に使うのは主に最大3名乗りのプチタクシーです。

カサブランカでの初乗りは7 MAD(約119円)で、最低料金は15 MAD(約255円)程度です。ただし乗車したら必ず「コンteur(メーター)を使ってください」と伝えてください。メーターを使わないと法外な値段を請求されることがあります。

マラケシュでは市バス(ALSA)が一律7 MAD(約119円)で運行していますが、路線が複雑なため観光客にはやや難易度が高めです。旧市街内の短距離移動はタクシーか徒歩が現実的でしょう。

都市間移動(ONCF鉄道・CTMバス)

複数の都市を周遊するなら、ONCF(モロッコ国鉄)CTM(高品質バス会社)の利用をおすすめします。グランタクシーのチャーターは快適ですが価格が跳ね上がるため、節約したい方には不向きです。

区間 手段 料金(MAD) 日本円目安 所要時間
カサブランカ〜マラケシュ ONCF(2等) 100 MAD 約1,700円 約2時間40分
マラケシュ〜カサブランカ CTMバス 90〜130 MAD 約1,530〜2,210円 約3時間

ONCF鉄道は主要都市(カサブランカ・マラケシュ・フェズ・タンジェ等)を結んでおり、清潔で時間も比較的正確です。鉄道の通っていない場所(シャウエン等)へはCTMバスが便利です。スペインからフェリーでモロッコに渡るルートを利用する方は、スペイン側の交通費も併せて計算しておくとよいでしょう。

観光・アクティビティの費用

モロッコの観光スポット入場料は、総じて日本の観光地と同程度かやや安い水準です。ただし、砂漠ツアーだけは別格で、しっかり予算を確保する必要があります。

主要観光スポットの入場料

スポット 場所 入場料(MAD) 日本円目安
バヒア宮殿 マラケシュ 70〜100 MAD(※要現地確認) 約1,200〜1,700円
ジャルダン・マジョレル マラケシュ 170 MAD 約2,890円
ベルベル博物館(マジョレル内) マラケシュ 60 MAD 約1,020円
ハッサン2世モスク カサブランカ 130 MAD 約2,210円
イヴ・サンローラン美術館 マラケシュ 140 MAD 約2,380円
シャウエン(街歩き) シャウエン 無料 0円

シャウエンの青い街並みは入場料なしで楽しめます。また、フェズやマラケシュの旧市街(メディナ)の散策自体も無料ですので、スーク(市場)を歩き回るだけでもモロッコらしさを存分に体感できますよ。

サハラ砂漠ツアーの費用

モロッコ旅行の最大のハイライト、サハラ砂漠ツアー。マラケシュまたはフェズを発着とする2泊3日のツアーが最も人気で、ラクダに乗り砂漠キャンプに1泊するプランが定番です。

ツアープラン 費用目安(1名) 含まれるもの
2泊3日・標準(現地手配) 14,500〜16,000円 移動・砂漠キャンプ1泊・食事・ラクダ乗り
2泊3日・オンライン予約 19,000円〜 上記+手配の安心感
2泊3日・ラグジュアリーキャンプ 40,000〜60,000円 バストイレ付きテント・豪華食事付き

現地でのツアー手配はフナ広場周辺のツアーデスクで行えます。交渉次第で費用が変わることがあります。ただし近年の円安・モロッコの物価上昇により、「1万円以下で行ける」という情報は実情と乖離していることが多いため、15,000〜20,000円程度を最低ラインとして予算を組んでおくと安心です。

お土産の相場

スークには革製品・陶器・アルガンオイルなど、モロッコならではのお土産が所狭しと並んでいます。物価が安いぶん、お土産代も抑えられるのがうれしいところです。ただし、店頭の提示価格は参考程度で、価格交渉が前提のスタイルです。最初の提示額の1/2〜1/3を目安に交渉してみてください。

品目 相場(MAD) 日本円目安 備考
バブーシュ(革スリッパ) 60 MAD〜 約1,020円〜 交渉次第でさらに安くなることも
アルガンオイル(食用・100ml) 150 MAD前後 約2,550円 品質の差が大きいため信頼できる店で
ミニタジン(陶器・小) 25〜30 MAD 約425〜510円 軽くて荷物になりにくいお土産の定番
絨毯・ラグ(小サイズ) 200 MAD〜 約3,400円〜 交渉幅が大きく数千円の差が出ることも

アルガンオイルは品質差が非常に大きく、格安品にはオリーブオイルや香料が混ぜられているケースもあります。においや粘度を手で試して確かめるか、固定店舗や空港内の正規ショップで購入するのがおすすめです。

通貨(ディルハム)と両替のポイント

モロッコの通貨はモロッコ・ディルハム(MAD)です。為替レートは2026年初頭時点で1 MAD ≈ 17円が目安ですが、為替は変動しますので渡航前に公式サイトで確認してください。「100 MAD ≈ 1,700円」と覚えておくと計算が楽です。

モロッコ・ディルハムは日本国内では両替できません。①日本でユーロまたは米ドルに両替してから現地で再両替、②海外対応デビットカード(Wiseなど)でATM引き出し、③クレジットカードのキャッシング——のいずれかが一般的な方法です。空港の両替レートは不利なことが多いため、市内の両替所やATMを活用しましょう。

通信費はプリペイドSIMカードで節約できます。カサブランカ・マラケシュなどの国際空港や市内のキャリアショップ・タバコ屋でMaroc Telecom・Orange・Inwiの3社のSIMが購入できます。SIMカード本体は20〜50 MAD(約340〜850円)、データプラン(10GB / 30日間)は100 MAD前後(約1,700円)が目安です。空港より市内のショップの方が料金が安い傾向があります。

【日数別】旅行総費用シミュレーション

日本からモロッコへの直行便はなく、ドバイ・イスタンブール・パリ等を経由するフライトが一般的です。片道15〜20時間以上かかるため、2泊3日のような弾丸旅行は非現実的で、最低でも5泊7日は確保したいところです。

5泊7日(マラケシュ中心)

マラケシュを中心に旧市街観光+サハラ砂漠ツアー(2泊3日)を組み合わせたプランです。

費用項目 節約プラン 標準プラン ゆったりプラン
航空券(往復) 13万円〜(安い時期) 18万円〜 25万円〜
宿泊(3泊) 1.5万円〜 3万円〜 7万円〜
サハラ砂漠ツアー 1.5万円〜 1.9万円〜 4万円〜
食費・交通・観光 1万円〜 3万円〜 5万円〜
合計目安 約17万円〜 約26万円〜 約41万円〜

7泊9日〜10日(周遊プラン)

マラケシュ・フェズ・シャウエンなどを鉄道・バスで周遊する、モロッコの魅力を満喫するプランです。都市間移動費が追加されますが、複数都市を体験できる充実感は格別です。

費用項目 節約プラン 標準プラン ゆったりプラン
航空券(往復) 13万円〜 20万円〜 28万円〜
宿泊(7〜8泊) 3.5万円〜 7万円〜 15万円〜
都市間交通費 0.5万円〜 1万円〜 2万円〜
食費・市内交通・観光 2万円〜 4.5万円〜 8万円〜
合計目安 約19万円〜 約32万円〜 約53万円〜

GW・夏休み・年末年始などの繁忙期は航空券が29万〜35万円以上に跳ね上がることもあります。1〜3月(モロッコの冬)は旅行費用が安く抑えられるオフシーズンです。防寒対策をしっかりすれば、旅行者が少ない穴場の時期として快適に観光できます。

モロッコ旅行の費用を抑える節約術

航空券は高くても、現地での出費は工夫次第でかなり節約できます。モロッコ旅行でとくに効果的な節約術を紹介します。

①食費はローカル食堂・市場で抑える観光地のレストランは1食2,550円〜が相場ですが、地元の食堂なら500〜1,000円。1日3食をローカルで食べると1日の食費は2,000円以下に収まります。

②都市間移動はONCF鉄道またはCTMバスを使うグランタクシーのチャーターは便利ですが、カサブランカ〜マラケシュで8,000円以上かかります。ONCFの2等席なら同区間が約1,700円と約5分の1です。

③スーク(市場)では必ず価格交渉をするモロッコのスークでは価格交渉が文化です。提示された値段の1/4〜1/2から交渉を始め、「Ghali Bzaaaf(高すぎる!)」などの現地語を使うと喜ばれます。立ち去るふりが効果的な交渉術です。

④航空券は1〜3月または直前セールを狙うモロッコのオフシーズンである1〜3月は航空券が13万円台に下がることがあります。GW・夏休み期間は29〜35万円以上に高騰するため、旅行時期の調整が最大の節約になります。

費用を賢く抑えて旅するという点では、インドも人気の旅行先の一つです。価格比較の参考にしてみてください。

まとめ

モロッコ物価まとめ

  • 食費はローカル食堂なら1日1,000〜2,000円と格安。観光レストランは日本と変わらない水準
  • 宿泊費は格安リヤドで7,000円〜。中級で13,000〜25,000円が人気価格帯
  • 交通費はプチタクシーで1回120〜255円、都市間鉄道も1,700円程度とリーズナブル
  • サハラ砂漠ツアーは2泊3日で15,000〜20,000円が相場(現地手配)
  • 5泊7日の総費用は標準プランで約26万円〜。航空券が旅費の大部分を占める
  • 1〜3月が最安シーズン。ディルハムは日本では両替できないため事前準備が必要

モロッコの物価は、選び方次第で「日本の1/3」にも「日本と同水準」にもなります。食費と交通費はローカルルートを使うことで大幅に節約でき、その分リヤドや砂漠ツアーに予算を充てるのが満足度の高い旅行術です。プライシーでは世界各地の旅行費用情報を随時発信していますので、旅行計画の参考にしてみてください。

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よくある質問

ローカルな食堂や公共交通を利用した場合、おおむね日本の1/3〜1/2程度です。食費や市内交通費は特に安く感じられます。一方、観光客向けのレストランや高級ホテルは日本と変わらないか、それ以上になるケースもあります。

現地滞在費のみ(航空券除く)の目安です。節約スタイルなら1日3,000〜4,000円、標準的なスタイルで8,000〜15,000円、ゆったり旅行で20,000円以上が目安です。サハラ砂漠ツアーに参加する日は追加費用がかかります。

日本国内ではモロッコ・ディルハムへの両替ができません。一般的な方法は①日本でユーロ・米ドルに両替して現地で再両替、②Wiseなどの海外対応デビットカードでATM引き出し、③クレジットカードのキャッシング、の3つです。空港の両替レートは不利になりがちなため、市内の銀行・両替所やATMの活用をおすすめします。

主要都市のホテル・中級以上のレストランやショップでは使えますが、スークや市場・ローカル食堂では現金のみのケースがほとんどです。旅行中は現金(ディルハム)をある程度手元に持っておくことが必須です。小さい金種(10 MAD、20 MAD札)があると便利です。

航空券・ホテルともに安くなるのは1〜3月(モロッコの冬)です。ただしサハラ砂漠では朝晩の冷え込みが激しく、しっかりした防寒対策が必要です。逆にGW・夏休み・年末年始は航空券が29〜35万円以上に跳ね上がります。ラマダン(断食月)の時期も旅行費用が下がる傾向がありますが、一部の飲食店が閉まることがあるため旅行スタイルの確認が必要です。