ゆうちょ銀行(証券コード7182)の株を保有すると、配当だけでなく株主優待ももらえることをご存知でしょうか。この記事では、何株からもらえるのか、優待の中身、権利確定日、そして2026年5月に発表された優待拡充の内容まで、投資判断に必要な情報をまとめて解説します。あわせて、株主優待が廃止されるのではという不安の声についても、背景を整理してお伝えします。

結論
ゆうちょ銀行の株主優待は「500株以上で3,000円相当」

ゆうちょ銀行の株主優待は、毎年3月31日時点で500株(5単元)以上を保有している株主が対象です。優待内容は3,000円相当のオリジナルカタログギフトで、ふるさと小包やグルメ、雑貨、寄付、ゆうちょPayポイントなどから好きな商品を1つ選べます。さらに2027年3月末からは、3年以上継続保有すると優待額が5,000円相当にアップする長期保有優遇制度もスタートします。配当利回りは会社予想ベースで3%前後あり、優待とあわせた総合的なリターンを重視する投資家から注目されています。

ゆうちょ銀行(7182)の株主優待の内容とは?

ゆうちょ銀行の株主優待は、500株(5単元)以上を保有する株主に3,000円相当のオリジナルカタログギフトを贈呈する制度です。カタログには、郵便局の「ふるさと小包」で扱われている地域の特産品をはじめ、グルメ、インテリア雑貨、社会貢献団体への寄付、オリジナルフレーム切手、ゆうちょPayポイントなど、幅広い選択肢が用意されています。

項目内容
対象株数500株(5単元)以上
優待内容3,000円相当のオリジナルカタログギフト
権利確定日毎年3月31日(年1回)
カタログ発送時期株主総会後、6月下旬ごろ
申込期限12月31日(Web/郵送とも同日消印有効)

気になる方も多いカタログの選び忘れですが、期限までに商品を選ばなかった場合は、会社側が社会福祉団体などへ寄付する仕組みになっています。2025年の寄付実績は4,103万1,900円にのぼり、優待選択と社会貢献がセットになっているのもゆうちょ銀行の株主優待の特徴といえるでしょう。

株主優待をもらう条件と申し込みスケジュール

株主優待をもらうためには、権利確定日である3月31日時点で500株以上を保有した状態で株主名簿に記載されている必要があります。日本の株式市場では、購入した株が実際に自分名義になるまで数営業日かかるため、権利確定日ぎりぎりに買っても間に合わないことがあります。権利付き最終日(権利確定日の2営業日前が目安)までに購入しておくと安心です。正確な年間スケジュールは、利用している証券会社の取引カレンダーであわせて確認しておきましょう。

年間スケジュールの流れ

  1. 3月31日:権利確定日。この時点で500株以上を保有していることが条件
  2. 6月下旬ごろ:株主総会後、優待カタログが発送される
  3. 12月31日:カタログの申込期限(Web申込・ハガキ返送とも同日消印有効)

優待の申し込み方法は、専用サイトからのWeb申込か、同封のハガキでの申込のいずれかを選べます。Web申込のほうが締切ぎりぎりでも対応しやすいため、迷ったらWeb申込を選んでおくと安心です。

【2027年から拡充】長期保有優遇でカタログギフトが5,000円相当に

ゆうちょ銀行は2026年5月15日、株主優待制度の拡充を発表しました。500株以上を3年以上継続保有した株主を対象に、優待品を3,000円相当から5,000円相当にアップする「長期保有優遇制度」を新設するという内容です。これから投資を検討する方にとっては見逃せないアップデートといえるでしょう。

長期保有優遇制度のポイント

注意点:相続や証券会社間の株式移管、貸株サービスの利用、口座種類の変更などで株主番号が変わってしまうと、それまでの継続保有期間がリセットされ、長期保有優遇の対象外になってしまいます。長期保有を狙う場合は、同じ証券口座で株を動かさずに持ち続けることが大切です。

多くの企業が株主優待を縮小・廃止する流れにあるなかで、あえて優待を拡充する発表を出したことは、ゆうちょ銀行が個人株主を重視する姿勢の表れとも読み取れます。この点は後ほど「廃止の可能性」のセクションでも詳しく触れます。

配当とあわせた総合利回りをシミュレーション

ゆうちょ銀行は安定配当を基本方針とし、2026〜2028年度の中期経営計画では配当性向目標を約50%、利益成長にあわせた累進的な配当を掲げています。実際にここ数年は増配が続いており、配当の推移は以下の通りです。

決算期1株あたり配当区分
2023年3月期50円実績
2024年3月期51円実績
2025年3月期58円実績
2026年3月期74円実績
2027年3月期93円会社予想

出典:IRBANKゆうちょ銀行公式IR(2026年7月時点)

この配当実績をもとに、500株を保有した場合の利回りを試算してみましょう。2026年5月時点の株価3,088円を例にすると、500株の投資額は約154万円です。この場合、2027年3月期の予想配当(93円×500株=46,500円)による配当利回りは約3.01%、優待の3,000円相当をあわせた優待利回りは約0.19%となり、合計の総合利回りはおよそ3.2%という計算になります。

株価は日々変動するため、実際の利回りは購入するタイミングの株価によって変わります。上記はあくまで一時点の参考値として捉え、購入前に最新の株価で計算し直すようにしましょう。

現在の株価と投資に必要な金額の目安

2026年5月25日時点で確認できたゆうちょ銀行の株価は3,088円で、同時点の年初来高値は3,208円(5月21日)、年初来安値は2,238円(1月5日)でした。PER(会社予想)は16.67倍、PBR(実績)は1.19倍という水準です。

保有株数必要投資額の目安(株価3,088円換算)
500株(優待の最低ライン)約154万円
1,000株約309万円

株価は常に変動しており、情報サイトによって表示されているタイミングにも差があります。この記事の数値は2026年5月時点の参考値です。実際に投資を検討する際は、証券会社のアプリやサイトで最新の株価を必ず確認してください。

ゆうちょ銀行株の値動きに影響する要因としては、日本郵政グループによる保有株式の段階的な売却が需給面での重しになりやすい点が挙げられます。株価が今後どう推移しそうかをもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。

また、リアルタイムの株価や投資家同士の意見を確認したい場合は、株価掲示板を活用するのもひとつの方法です。

ゆうちょ銀行の株主優待は廃止される可能性がある?

株主優待付きの銘柄に投資する際、多くの方が気になるのが「将来的に優待が廃止されないか」という点ではないでしょうか。近年は、オリックスが株主優待の廃止を発表したことをきっかけに(通称「オリックス・ショック」)、株主平等の観点から優待を廃止する上場企業が相次いでいます。実際に、後述するようにメガバンクの一角である三菱UFJフィナンシャル・グループもすでに株主優待を廃止しています。

こうした流れのなかで、ゆうちょ銀行の優待についても廃止を懸念する声はあります。ただし、ゆうちょ銀行の優待は金額規模が大きくなく、自社サービスの利用促進を目的としたものでもないため、廃止の主な理由となりやすい「投資家間の平等性」という問題が相対的に小さいと編集部では見ています。

何より、ゆうちょ銀行は2026年5月に株主優待を縮小ではなく拡充する発表を行っています。優待廃止が相次ぐ市場環境のなかで、あえて長期保有優遇を新設したという事実は、少なくとも直近においては廃止観測とは逆方向のシグナルと捉えられます。とはいえ将来の制度変更を確約するものではないため、IR情報は定期的にチェックしておくと安心です。

ちなみに、株主優待が「廃止されない」と明言されつつ制度が続いている銘柄としては、NTTの例も参考になります。気になる方は以下の記事もあわせてご覧ください。

他の高配当・株主優待銀行株との比較

ゆうちょ銀行のほかにも、メガバンク各行の配当・株主優待には特徴があります。投資先を比較検討する際の参考にしてください。

銘柄株主優待配当(予想)
ゆうちょ銀行(7182)継続中・2027年から拡充(500株で3,000〜5,000円相当)93円(2027年3月期予想)
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)廃止済み96円(2027年3月期予想)
みずほフィナンシャルグループ(8411)なし150円(2027年3月期予想)
三井住友フィナンシャルグループ(8316)2026年から新設(Vポイント等、Oliveアカウント契約が必要)180円(2027年3月期予想)

メガバンク3行のうち、株主優待をそのままの形で維持しているのはゆうちょ銀行のみという状況です。三井住友フィナンシャルグループは2026年から優待を新設しましたが、Oliveアカウントの契約や残高条件など利用のハードルがある点は押さえておきたいところです。1株あたりの配当額そのものは他のメガバンクのほうが大きく見えますが、株価水準も異なるため、投資判断の際は配当利回りや優待利回りもあわせて比較することをおすすめします。

優待と株価をセットでチェックしたい銘柄は他にもあります。たとえば人気キャラクターで知られるサンリオも株主優待が注目される銘柄のひとつです。

よくある質問

何株からゆうちょ銀行の株主優待はもらえますか?

500株(5単元)以上の保有が条件です。499株以下では優待の対象になりません。

株主優待はいつ届きますか?

3月31日の権利確定後、株主総会を経て6月下旬ごろにカタログギフトが発送されます。申込期限は同年12月31日です。

権利確定日はいつですか?

毎年3月31日です。この日に株主名簿に記載されているために、権利付き最終日(目安として2営業日前)までに株を購入しておく必要があります。

配当と優待をあわせた利回りはどのくらいですか?

2026年5月時点の株価(3,088円)で試算すると、配当利回りが約3.0%、優待利回りが約0.19%で、合計の総合利回りはおよそ3.2%となります。株価によって変動するため、購入前に最新の株価で計算し直すことをおすすめします。

株主優待が廃止される可能性はありますか?

優待廃止が相次ぐ市場環境のなかでも、ゆうちょ銀行は2026年5月に優待の拡充を発表しており、直近では廃止とは逆方向の動きが見られます。優待金額の規模が小さく、株主間の公平性の観点でも問題になりにくいとの見方もありますが、将来の制度変更を確約するものではないため、IR情報は定期的に確認しておきましょう。

ゆうちょ銀行株はNISAで買えますか?

ゆうちょ銀行(7182)は東京証券取引所プライム市場の上場企業なので、NISAの成長投資枠を使って購入できます。優待や配当を非課税で受け取れる点はメリットですが、非課税投資枠には上限があるため、他の保有銘柄とのバランスを考えて購入株数を検討しましょう。

まとめ

  • ゆうちょ銀行の株主優待は500株以上の保有で3,000円相当のカタログギフトがもらえる
  • 権利確定日は毎年3月31日、カタログは6月下旬ごろに届く
  • 2027年3月末からは3年以上の継続保有で優待額が5,000円相当にアップする
  • 配当とあわせた総合利回りは、2026年5月時点の株価で試算すると約3.2%程度
  • 優待廃止が相次ぐなかでも、ゆうちょ銀行は直近で優待拡充を発表している

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