「キャッシュパスポートプラチナ」は、1枚のカードに9通貨をチャージして海外のMastercard加盟店やATMで使える海外専用プリペイドカードです。留学やワーキングホリデー、海外旅行の準備で名前を見かけた方も多いのではないでしょうか。この記事では、通常版との違いや手数料の実質コスト、申し込み方法から使い方まで、申し込む前に知っておきたい情報を2026年7月時点の最新情報でまとめています。
目的別に見ると、こんな判断になります。
キャッシュパスポートプラチナとは?
キャッシュパスポートプラチナは、1枚のカードで9通貨(日本円・米ドル・ユーロ・英ポンド・豪ドル・NZドル・カナダドル・シンガポールドル・香港ドル)の残高を保有できる海外専用のプリペイドカードです。日本円をチャージしておき、渡航先のMastercard加盟店での支払いや対応ATMでの現地通貨引き出しに使う仕組みで、トラベラーズチェックの安全性とクレジットカードの利便性を兼ね備えた商品として案内されています。
発行体制の概要
この商品はもともと2019年8月19日に株式会社クレディセゾンが募集を開始したカードです。その後、2023年8月7日以降の新規申込分から発行会社がトラベレックスジャパン株式会社に切り替わり、旧クレディセゾン発行カードは同年12月28日にサービスを終了しています。つまり現在申し込めるのは、トラベレックスジャパンが発行し、Mastercard Prepaid Management Services Japan株式会社が販売するプラチナ版のみということになります。移り変わりが多い商品なので、この点は覚えておくと安心です。
対応9通貨と対応エリア
対応エリアは世界210以上の国・地域のMastercard加盟店・対応ATMと案内されています。日本円を含む9通貨をアプリ上のマイアカウントで管理でき、渡航先が複数国にまたがる旅行や留学でも、通貨ごとにカードを持ち替える必要がありません。
キャッシュパスポートプラチナの特徴
マルチカレンシー機能
1枚のカードで9通貨分の残高を同時に保有でき、マイアカウント上で通貨間の入れ替えも可能です。次の渡航先が変わっても、同じカードをそのまま持っていけるのは大きな安心材料ですよね。
タッチ決済・キャッシュバック
プラチナ版からの新機能として、Mastercardコンタクトレス対応店舗でのタッチ決済に対応しました。さらにMastercardの「トラベラーリワードプログラム」により、対象の海外加盟店(百貨店・レンタカー・ホテル等)でキャッシュバックを受けられる場合があります。
スペアカード・サポート体制
初回申込時にスペアカードが1枚無料で付いてくるほか、24時間365日の日本語サポートも用意されています。海外で万一トラブルに遭っても日本語で相談できるのは、語学に自信がない方には特にありがたいポイントです。
通常版「キャッシュパスポート」とプラチナ版の違い
「プラチナ」と名前が付いているので、通常版との違いが気になる方も多いはずです。実は、この違いを知っておくことがそのまま最新情報のチェックにもつながります。
| 項目 | 通常版(旧) | プラチナ版(現行) |
|---|---|---|
| 還元方式 | Vポイント還元(0.5%) | キャッシュバック(トラベラーリワード) |
| タッチ決済 | 非対応 | 対応 |
| 入金手数料 | 仕送り時1% | 無料 |
| 現在の新規申込 | 2023年10月2日に新規販売終了 | 申込可能 |
還元方式は、通常版がVポイント還元0.5%だったのに対し、プラチナ版はキャッシュバック方式に変更されタッチ決済にも対応しました。さらに入金手数料もプラチナ版から無料化されています。
ポイントは表の最後の行です。旧来の「マルチカレンシーキャッシュパスポート(通常版)」は2023年10月2日をもって新規販売を終了しており、既存会員のみが利用を続けられる状態です。つまり2026年7月時点で新しく申し込めるのはプラチナ版だけなので、「どちらを選ぶべきか」で迷う必要はもうありません。
キャッシュパスポートプラチナのメリット・デメリット
メリット
- 無審査・年齢制限なしで申込可能。15歳以下の未成年でも本人名義でカードを作れた実例があり、留学中の子どもの生活費管理にも使いやすい設計です
- 銀行口座がなくても発行でき、最短1週間程度で手元に届きます
- プリペイド方式なので使いすぎの心配がありません
- スペアカードが標準で付いてくるので、紛失時もすぐに切り替えられます
デメリット
- 海外専用のため、日本国内では使用できません
- 為替手数料が4%とやや高めで、頻繁に使うほどコストがかさみます
- 一定期間(12ヶ月)カードを使わないと、月次の管理手数料が発生します
- 2016年1月1日以降の申込者はマイナンバー(個人番号)の確認が必要です
為替手数料と未使用時の管理手数料は見落としがちなポイントです。「とりあえず作っておく」というより、渡航スケジュールが決まってから申し込むのがおすすめです。
手数料まとめ
キャッシュパスポートプラチナの手数料体系を、公式ご利用ガイドの情報をもとに整理しました。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年会費・入会金 | 無料 |
| 発行手数料 | 無料 |
| チャージ(入金)手数料 | 無料 |
| カード再発行手数料 | 無料 |
| ショッピング利用手数料 | 無料 |
| 海外ATM引出手数料 | 200円相当/回(通貨により異なる) |
| 為替手数料 | 4%(基準為替レートに上乗せ) |
| 月間カード管理手数料 | 12ヶ月未利用の場合、13ヶ月目以降は月100円(税抜)程度 |
| カード払戻(精算)手数料 | 500円(税抜) |
限度額についても確認しておきましょう。最小入金額は10,000円、1回あたりの入金限度額は1,000,000円、残高限度額は全通貨合計で2,000,000円相当、12ヶ月間の入金限度額は5,000,000円相当です。ATM引出しは1回・24時間あたり150,000円相当、ショッピング利用は24時間あたり850,000円相当が上限になります。
実質コスト試算(10万円をチャージして現地ATMで引き出す場合)
手数料を並べられても実感が湧きにくいと思うので、具体的な金額でシミュレーションしてみます。
チャージ額の約4.2%が実質コストになる計算です。ATMで何度も少額を引き出すと、そのたびに200円がかかるので、まとめて引き出す方がコストを抑えられます。
申し込み方法・必要なもの
申し込みはインターネットで完結し、無審査・年齢制限なしで進められます。
公式サイトの申込フォームから氏名・住所などの必要事項を入力します。
2016年1月1日以降の申込者はマイナンバー確認書類の提出が必要です。
本人限定受取郵便などで手元に届きます。到着まで日数に余裕を見ておきましょう。
マイアカウントでカードを有効化し、銀行振込またはインターネットバンキングでチャージすれば利用開始です。
渡航直前だとカード到着が間に合わない可能性があります。出発の2〜3週間前を目安に申し込んでおくと安心です。
使い方
チャージ(入金)方法
銀行振込またはインターネットバンキングでチャージします。最低入金額は10,000円で、1回あたりの入金上限は1,000,000円(全通貨合計)です。チャージ手数料は無料なので、まとめてチャージしておくと振込の手間を減らせます。
海外ATMでの現地通貨引き出し
渡航先のMastercard対応ATMで現地通貨を直接引き出せます。1回・24時間あたりの引出限度額は150,000円相当、ATM引出手数料は200円相当/回です。前述の通り、少額を何度も引き出すより、まとめて引き出す方が手数料を抑えられます。
店舗での決済(タッチ決済含む)
Mastercard加盟店であれば、通常のカード決済に加えてタッチ決済にも対応しています。24時間あたりのショッピング利用限度額は850,000円相当です。
他の海外資金管理手段との比較
キャッシュパスポートプラチナ以外にも、海外でお金を使う方法はいくつかあります。それぞれの手数料感を比べてみましょう。
| 手段 | 為替関連の手数料 | 年会費 | 審査 |
|---|---|---|---|
| キャッシュパスポートプラチナ | 為替手数料4%+ATM手数料200円相当/回 | 無料 | なし |
| 一般的なクレジットカード | 海外事務手数料1.6〜3.85% | カードによる | あり |
| 海外対応デビットカード(Wise等) | 両替手数料0.68%〜(通貨ペアによる) | 無料が多い | 口座開設要 |
クレジットカードの海外事務手数料は1.6%〜3.85%が相場とされ、国際ブランドやカード会社によって差があります。一方でWiseのようなサービスは0.68%〜という低い両替手数料が特徴ですが、事前に口座開設が必要になる点は考慮しておきたいところです。クレジットカードの審査に通らない方や未成年の方にとっては、審査なしで作れるキャッシュパスポートプラチナの手軽さが大きな価値になります。
また、国内向けのプリペイドカードとして知られる「Vプリカ」との違いも気になる方がいるかもしれません。Vプリカは国内オンライン決済向け、キャッシュパスポートプラチナは海外の実店舗・ATM向けと、そもそも使う場面が異なります。
こんな人におすすめ
ここまでの情報を踏まえて、どんな人に向いているかを整理します。
- クレジットカードの審査に通らない・未成年で作れない
- 長期の留学・ワーキングホリデーで現地の生活費を管理したい
- 現金の盗難・紛失リスクを避けたい
- 複数国を周遊する予定があり、通貨を使い分けたい
- すでに海外事務手数料の低いクレジットカードを持っている
- 渡航が数日程度で、少額しか使わない
- 頻繁に少額のATM引き出しを繰り返す予定がある(手数料がかさみやすい)
特に留学やワーキングホリデーを控えている方は、渡航先での生活費全体を見積もっておくと、キャッシュパスポートプラチナだけで足りるかどうかの判断がしやすくなります。
紛失・盗難時の対応
カードを紛失・盗難に遭った場合は、24時間365日対応の日本語サポートに連絡することで、カードの利用を一時停止できます。初回申込時に無料で付いてくるスペアカードがあれば、そちらに切り替えることでスムーズに利用を再開できます。海外滞在中は特に、サポート窓口の連絡先を事前にメモしておくと安心です。
よくある質問
はい、無審査・年齢制限なしで申込可能です。15歳以下の未成年が本人名義でカードを作った実例もあり、留学中の子どもの生活費管理に使われるケースもあります。ただしマイナンバー確認書類の提出が必要です。
いいえ、キャッシュパスポートプラチナは海外専用のプリペイドカードのため、日本国内では利用できません。
年会費・入会金は無料です。発行手数料やチャージ手数料も無料ですが、ATM引出手数料と為替手数料(4%)は利用のたびに発生します。
いいえ、旧来の通常版(マルチカレンシーキャッシュパスポート)は2023年10月2日に新規販売を終了しています。2026年7月時点で新しく申し込めるのはプラチナ版のみです。
最短1週間程度が目安とされています。渡航スケジュールが決まったら早めに申し込んでおくのがおすすめです。
24時間365日対応の日本語サポートに連絡してカードの利用を一時停止し、無料付属のスペアカードに切り替えることで利用を再開できます。
まとめ
- キャッシュパスポートプラチナは9通貨対応の海外専用プリペイドカードで、現在はトラベレックスジャパンが発行しています
- 通常版は2023年10月2日に新規販売終了。今申し込めるのはプラチナ版のみです
- 年会費・発行・チャージ手数料は無料ですが、為替手数料4%とATM手数料200円相当/回がかかります
- 無審査・年齢制限なしで、未成年でも本人名義で申し込める点が大きな強みです
- 渡航スケジュールが決まったら、出発の2〜3週間前を目安に申し込んでおきましょう
