「模試のたびに偏差値が上がらない」「どうすれば偏差値って上がるの?」そんな悩みを抱えていませんか?偏差値を上げるには、闇雲に勉強時間を増やすのではなく、正しい方向で努力することが大切です。この記事では、偏差値の仕組みから、偏差値帯別の具体的な勉強法まで、実践につながる情報をまとめてご紹介します。
偏差値が上がる仕組みをまず理解しよう
「とにかく勉強すれば偏差値は上がる」と思っていませんか?実は、偏差値の動き方にはしっかりとした仕組みがあります。まずここを理解しておくと、勉強の方向性が定まりやすくなりますよ。
偏差値50=平均点。上げるには「他者との差」を広げるしかない
偏差値とは、あなたの得点が受験者全体の中でどの位置にあるかを示す数値です。計算式は以下の通りです。
偏差値の計算式
偏差値 =(自分の得点 ー 平均点)÷ 標準偏差 × 10 + 50
偏差値50が「ちょうど平均」です。ここから大事なのは、偏差値は「点数が上がったかどうか」ではなく、「他の受験生より相対的に伸びたかどうか」で決まるという点。みんなが同じだけ点数を上げれば、偏差値は変わりません。他者との差を広げることが、偏差値アップの本質です。
偏差値分布表:40/50/60/70はそれぞれ上位何%?
自分の偏差値が集団の中でどのあたりに位置するか、確認してみましょう。
| 偏差値 | 上位からの割合 | 1000人中の順位(目安) |
|---|---|---|
| 70 | 上位 2.3% | 約23位 |
| 65 | 上位 6.7% | 約67位 |
| 60 | 上位 15.9% | 約159位 |
| 55 | 上位 30.9% | 約309位 |
| 50 | 上位 50.0% | 500位(平均) |
| 45 | 上位 69.2% | 約692位 |
| 40 | 上位 84.1% | 約841位 |
たとえば偏差値60なら、1000人の中で上位160番以内。偏差値70になると上位23人以内に入ることになります。「10上げるだけ」でも、集団内での位置が大きく変わることがわかりますよね。
模試によって偏差値が変わるのはなぜ?
同じ点数でも、受験する模試によって偏差値が変わることがあります。これは「母集団(受験者の質)」が異なるためです。たとえば難関大受験者専用の模試は、全国模試より受験者の平均レベルが高いため、同じ点数でも偏差値が低く出やすくなります。偏差値の推移を見る際は、同じ模試を継続して受けて比較するのが正確です。
偏差値を上げる5つの基本ステップ
偏差値を上げる方法は複雑ではありません。やるべきことを正しい順序で、地道に継続することがすべてです。以下の5ステップを意識してみてください。
まず直近の模試・定期テストの結果を見て、「どの科目・単元で失点しているか」を具体的に特定しましょう。「数学が苦手」という漠然とした認識ではなく、「方程式の文章題で立式できない」「関数のグラフ読み取りが弱い」レベルまで絞り込みます。自己分析が甘いと、効果的な対策が立てられません。
「偏差値を上げたい」という曖昧な目標ではなく、「次の模試で偏差値を3上げる」「数学の偏差値を5上げる」のように、期限と数値を決めましょう。目標が明確になると、毎日何をすべきかが自然と定まってきます。長期目標(志望校合格)→ 中期目標(偏差値10アップ)→ 短期目標(今週この問題集を終わらせる)の順で積み上げるのがおすすめです。
偏差値アップで最も効果が大きいのが、基礎固めです。基礎的な問題が解ければ、偏差値50〜55前後まで到達できると言われています。教科書の内容を「なんとなく知っている」ではなく、「なぜその公式・ルールなのかを説明できる」レベルまで理解してください。焦って応用問題に手を出しても、基礎が抜けていては定着しません。
解いて終わりでは学力は上がりません。間違えた問題・迷った問題を「なぜ間違えたか」を理解してから解き直し、自力で正解できるまで繰り返すことが大切です。1冊の問題集を完璧に仕上げる方が、複数の問題集に中途半端に手をつけるより確実に力がつきます。
偏差値は短期間では大きく動きません。毎日コンスタントに勉強する習慣が、長期的な偏差値アップの土台になります。「やる気が出たときだけ頑張る」より、「毎日少しずつ積み重ねる」方が確実です。最初は1日30分でも構いません。まず習慣を作ることが先決です。
伸びしろが大きい単元から着手するのが効率的
すべての弱点を同時に潰そうとすると時間が足りません。「現在の得点が低く、少し勉強すればすぐ上がりそうな単元」から優先的に取り組みましょう。偏差値40台から50台に上げるのは、偏差値60台から70台に上げるより圧倒的に容易です。
現状の偏差値帯別「今やるべきこと」
「基礎が大事」とはよく言われますが、自分が今どのフェーズにいるかによって、やるべきことは変わります。現在の偏差値帯を確認して、今の自分に合った取り組みを選びましょう。
応用問題には手を出さず、教科書の基本を完全に理解することを最優先に。英語なら単語・基本文法、数学なら公式の理解と基本計算問題を反復します。
基礎は固まりつつある段階。模試の結果で苦手単元を特定し、そこを集中的に演習。問題集の解き直しを丁寧に行い、演習量を増やしていきましょう。
基礎は完成している段階。応用問題や志望校の過去問に取り組み、弱点を精密に分析。「解けなかった問題の原因」を深掘りして、次に生かすことが大切です。
偏差値40台:基礎固め一択。応用に手を出してはいけない
偏差値40台のうちは、応用問題や難問に手を出すことはおすすめできません。この段階では基礎の習得が最優先で、そこに集中することが最も効果的な偏差値アップ戦略です。
英語であれば英単語と基本文法を徹底する、数学であれば教科書の公式を「なぜこうなるか」から理解して基本例題を解く、そのサイクルを繰り返しましょう。基礎を固めるだけで、多くの場合は偏差値55前後まで到達できます。
注意:1冊を完璧にする前に次の参考書へ移らない
偏差値40台の段階で多くの参考書に手を出すのは逆効果です。1冊の問題集を完璧に解けるようになるまで繰り返す方が、着実に力がつきます。
偏差値50台:苦手単元の集中攻略と演習量の確保
偏差値50台は、基礎はある程度身についているものの、得意・不得意のムラが大きい段階です。模試・テストの結果を科目別・単元別に細かく分析して、「どこでどう失点しているか」を特定しましょう。伸びしろが大きい単元(特に理科・社会)への集中投資が、偏差値アップへの近道です。
偏差値60台:応用・過去問・弱点の精密チェック
偏差値60台に入ると、ここからさらに上げるのは難易度が上がります。基礎だけでなく、志望校レベルの応用問題や過去問演習が必要になります。「なんとなく解けた」ではなく、解けなかった問題の原因を深掘りして対策する精密さが求められます。模試ごとに弱点をリストアップして潰していく習慣が大切です。
科目別・偏差値アップ勉強法
科目ごとに性質が異なるため、効果的なアプローチも変わります。どこから手をつければよいか迷ったら、以下を参考にしてみてください。
国語:読解力は「文章の論理構造」を掴む練習で伸びる
国語は「なんとなく読む」では伸びません。筆者の主張の展開・根拠・結論という論理の流れを追いながら読む習慣が、読解力向上の鍵です。問題を解いた後は「なぜその答えになるのか」を文中の根拠から説明できるまで確認しましょう。古文・漢文は単語・文法の暗記から、現代文は論説文を中心に演習量を積み上げるのが基本です。
数学:公式の丸暗記NGです。「なぜその公式か」を理解してから演習
数学で偏差値が伸びない多くの原因は、公式を丸暗記して問題に当てはめようとすることです。公式がどこから来ているかを理解すれば、忘れたとき自分で導けますし、応用問題にも対応しやすくなります。基礎問題を完璧にしてから演習問題へ、という順序を守ることが大切です。
また、数学は積み上げ型の科目なので、苦手な単元が出てきたら、その前の単元に戻って確認するのを躊躇わないでください。
英語:単語→文法→長文の順で積み上げる
英語の偏差値アップは「単語→文法→長文」という積み上げの順番を守ることが基本です。単語力が不足したまま長文を読んでも、読み取れる情報が限られてしまいます。まずは頻出単語帳を1冊仕上げ、基本文法を理解してから長文演習に入りましょう。
理科・社会:暗記より「理解してから覚える」順番で短期間に伸ばせる
理科・社会は、数学・英語と違って単元ごとに独立しています。そのため前提知識なしにある単元から学び始められ、比較的短期間で得点を上げやすい科目です。暗記で解ける問題も多いですが、「なぜそうなるか」を理解してから覚える方が定着が早く、応用問題にも強くなります。
偏差値が低い場合、理社から攻める戦略が有効
英語・数学の偏差値を大きく伸ばすには時間がかかりますが、理科・社会は集中して取り組めば比較的早期に偏差値を上げやすい科目です。全体の偏差値底上げを狙うなら、理社への集中投資も有力な作戦です。
偏差値を上げるのに必要な勉強時間の目安
「どのくらい勉強すれば偏差値が上がるの?」という疑問は、多くの方が持っていますよね。目安となる時間を確認しておきましょう。
偏差値を1・5・10上げるのに必要な時間
複数の教育機関・塾の情報を総合すると、以下が目安とされています。
注意:現在の偏差値が高いほど、上げるのに時間がかかります
偏差値40台から50台に上げるのと、偏差値60台から70台に上げるのでは、同じ「10アップ」でも必要な学習量が大きく違います。高い水準ほど、正答率が低い難問まで解ける実力が求められるためです。
また、大学入学共通テストのデータをもとにした試算では、偏差値を1上げるために必要な点数は「標準偏差×0.1点」、具体的には科目にもよりますが約1.5〜2点程度の上乗せが必要とされています(WAYS調べ、2023年度共通テストデータより)。「あと1問正解できれば偏差値が1上がる」と考えると、少し身近に感じられるのではないでしょうか。
学年別の目安勉強時間(高校生)
高校生の場合、以下が志望校を目指すうえで確保したい勉強時間の目安です。
| 学年 | 平日の目安 | 休日の目安 |
|---|---|---|
| 高校1年生 | 1.5〜2時間 | 2〜3時間 |
| 高校2年生 | 2〜3時間 | 3〜4時間 |
| 高校3年生 | 3〜4時間 | 4〜5時間 |
中学生の場合も、学校の宿題に加えて毎日1〜2時間の自習時間を確保できると、着実に積み重なっていきます。大切なのは量より継続性。少なくてもよいので毎日続けることを意識してみてください。
偏差値が上がらないときの原因チェックリスト
「勉強しているのに偏差値が上がらない」と感じているなら、以下の原因に当てはまっていないか確認してみてください。
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インプット(読む・見る)だけで、問題を解いていない参考書を読んだだけでは知識は定着しません。必ずアウトプット(問題演習)をセットで行いましょう。
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間違えた問題を解き直していない問題集を「1回解いて終わり」にするのは時間の無駄です。自力で解けるまで繰り返し解き直すことが定着につながります。
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「数学が苦手」など、弱点が漠然としたまま「どの単元の・どのタイプの問題が解けないか」まで特定できてはじめて、有効な対策が立てられます。
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得意科目ばかり勉強している好きな科目ばかりやりがちですが、偏差値を上げるには「伸びしろが大きい苦手科目」への時間投資が効果的です。
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複数の参考書をつまみ食いしているあれこれ手を出すより、1冊を完璧に仕上げる方が確実に力になります。「完璧に解けるまで使い倒す」が鉄則です。
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勉強時間が十分に確保できていない偏差値1アップには1科目あたり30〜50時間が必要とされています。毎日の積み重ねが足りていない可能性も確認しましょう。
中学受験・高校受験・大学受験で偏差値の見方が変わる
実は同じ「偏差値60」でも、受験の種類によってまったく意味が変わります。志望校を判断するうえで、ここは必ず押さえておきましょう。
【中学受験・小学生】偏差値が低く出やすいので注意
中学受験の偏差値は、母集団が「受験対策をしている小学生」に限られます。つまり学力の高い子どもが集まった集団での比較なので、全国平均と比べると偏差値が低く出やすい傾向があります。中学受験の偏差値50は、全国の小学生の中では上位層に相当することも多いです。中学受験特有の傾向を正しく理解して、数値を志望校判断に活かしましょう。
【高校受験・中学生】最も一般的な偏差値感覚に近い
文部科学省の学校基本調査(令和5年度)によると、約99%の中学生が高校に進学しています。そのため母集団が最も幅広く、偏差値50=全体の平均という感覚が最も当てはまりやすいのが高校受験です。努力した分だけ偏差値が上がりやすく、正しい勉強法で取り組めば伸びを実感しやすい段階でもあります。
【大学受験・高校生】母集団が絞られるため偏差値が低く出る
大学受験の場合、文部科学省・学校基本調査(令和5年度)によると、大学に進学する高校生は全体の約60%です。さらに中高一貫校の生徒や浪人生も含まれるため、高校受験の偏差値より低く出る傾向があります。全国模試と難関大専用模試では偏差値が大きく変わることも多いため、同じ模試を継続して受けることで自分の推移を正確に把握することが大切です。
模試選びのポイント
偏差値を追うなら、受験する模試を年間通じて固定するのが基本です。難易度や母集団の異なる模試の偏差値を比較しても、正確な学力推移はわかりません。
よくある質問
1科目あたり30〜50時間程度の追加学習が目安とされています。ただし、現在の偏差値が低いほど(40台→50台の移行など)比較的短期間で効果が出やすく、高い水準(60台→70台)ほど時間がかかります。
1教科のみで、かつ現在の偏差値が40台前半であれば、1ヶ月での偏差値10アップも不可能ではありません。ただし、5教科全体で10上げるには通常6ヶ月〜1年の継続学習が必要です。短期間での大幅アップを狙うより、計画的に続けることが確実です。
はい、基本的な問題が解ければ偏差値50〜55前後までは到達できます。基礎を徹底して固め、解き直しを繰り返すだけで、多くの場合は偏差値50台に乗ることができます。偏差値55を超えるあたりから、応用問題への対策も必要になってきます。
「伸びしろが大きい科目・単元」から着手するのが最も効率的です。特に理科・社会は単元ごとに独立しているため、前提知識なしに点数を上げやすく、短期間で効果が出やすい傾向があります。英語・数学は積み上げ型なので、基礎から着実に固める必要があります。
主な原因は①インプットだけでアウトプット(問題演習)が不足している、②間違えた問題を解き直していない、③自分の弱点を具体的に特定できていない、の3つです。勉強時間を増やすだけでなく、「解いて・間違えて・復習する」サイクルを徹底することが大切です。
まとめ
偏差値を上げるための重要ポイント
- ✓偏差値は「他者との相対的な差」で決まる。点数が上がっても、全員が上がれば偏差値は変わらない
- ✓偏差値50〜55前後までは、基礎固め+解き直しの繰り返しだけで到達できる
- ✓偏差値帯別のアクションを意識する。40台は基礎一択、50台は苦手攻略、60台は応用・過去問
- ✓理科・社会は比較的短期間で偏差値を上げやすい。全体底上げに有効
- ✓偏差値1アップに1科目30〜50時間、10アップには6ヶ月〜1年の継続が必要
- ✓上がらないときはインプット過多・解き直し不足・弱点の特定不足を疑う
偏差値を上げるのに近道はありませんが、正しい方向で継続すれば必ず動かすことができます。まずは自分の弱点を特定して、今日から1歩ずつ取り組んでみてください。プライシーでは価格情報のほか、勉強環境を整えるためのコスパ情報も発信しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
