「iPadを買おうと思ったら、気づけばずいぶん高くなっていた」——そう感じている方は多いのではないでしょうか。2021年と比べると、iPadのモデルによっては価格が120%以上(約2.2倍)上昇しています。
このページでは、iPadの値上げがいつ・なぜ起きたのかを解説し、今買うべきかどうかの判断材料をお伝えします。
2022年7月〜10月に円安を受けて一斉値上げが行われ、iPad miniは約22%(7月分)、iPad Proは約31〜33%(7月と10月の合計)値上がりしました。
さらに2026年6月25日には、メモリー・ストレージ価格の高騰を主因として、iPad全モデルが再び大幅値上げされています(無印+27.2%、mini+26.6%、Air 11インチ+31.4%、Pro 11インチ+24.3%など)。
この流れは2026年7月18日のiPhone・Apple Watch・AirPods値上げにも波及しており、2026年8月10日時点でも値上げが一巡したとは言い切れない状況です。
iPadの値上げ、価格はいくら?【2026年6月25日改定後の最新価格】
まず各iPadモデルの価格を確認しましょう。以下は2026年6月25日の価格改定後、Apple公式(税込)に掲載されている定価です(2026年8月10日時点で確認)。
| モデル | 画面サイズ | 最小構成(Wi-Fi・128GB) | 発売 |
|---|---|---|---|
| iPad(A16) | 11インチ | 74,800円 | 2025年3月 |
| iPad mini(A17 Pro) | 8.3インチ | 99,800円 | 2024年10月 |
| iPad Air(M4)11インチ | 11インチ | 129,800円 | 2026年3月 |
| iPad Air(M4)13インチ | 13インチ | 169,800円 | 2026年3月 |
| iPad Pro(M5)11インチ | 11インチ | 209,800円(256GB〜) | 2025年10月 |
| iPad Pro(M5)13インチ | 13インチ | 269,800円(256GB〜) | 2025年10月 |
iPad無印はA16世代で74,800円となり、2022年時点の第10世代(68,800円)より約6,000円高くなりました。
2026年6月25日の価格改定で全モデルが値上がりしており、エントリーモデルであっても「以前より高くなった」と感じる状況が続いています。
Amazonや楽天では、Apple公式価格より数千円〜1万円以上安く購入できるケースがあります。セール時期や出品者の価格変動をチェックしてみましょう。
iPadが値上がりした3つの理由
iPadの値上げは一時的な現象ではなく、複数の構造的な要因が重なって起きています。
①円安・為替レートの影響
最も大きな原因は急激な円安です。2022年春ごろまでは1ドル=約115円前後で推移していたドル円レートが、2022年秋には約150円台まで急落しました。
これはAppleにとって、日本向けの価格を見直さざるを得ない水準です。実際、2022年7月1日にはiPadをはじめiPhone・MacBookなど主要製品の価格が一斉に値上げされました。
その後も円安基調は続いており、2026年8月10日時点のドル円レートは1ドル=157円台。2022年の値上げ時と比べて大幅な円安水準が続いています。円安が続く限り、値上げリスクは常にあると考えておく必要があります。
②トランプ関税と製造コスト上昇
2025年4月2日、米トランプ政権が中国製品を中心に高率の相互関税を定める大統領令に署名し、同年4月5日に発動しました。iPadの多くは中国で製造されているため、当初は大きな影響が懸念されました。
ただし2025年4月11日にスマートフォン・PCなどが暫定的に関税免除となり、iPadへの直撃は回避されました。
その後、2026年2月20日には米連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税は発動できないと判断し、相互関税は同年2月24日に適用停止となりました。
ただし米国はその代替として、1974年通商法122条に基づく関税(2026年7月24日に失効)、続いて同法301条に基づく追加関税を導入しています。2026年8月10日時点でも、中国製品への関税は形を変えて残っている状況です。
Appleはリスク分散のため、中国以外への製造移管を進めています。米国向けiPadの主な生産地はベトナム、iPhoneはインドです。この移行コストも価格に転嫁される可能性があります。
そして2026年6月25日には、iPad・Mac・HomePod・Apple TVなど幅広い製品ラインで新たな一斉値上げが実施されました。この時点ではiPhone・Apple Watch・AirPodsは対象外でした。
Appleはロイターなど複数メディアの取材に対し、生成AI向けデータセンター建設が世界的に拡大し、メモリー・ストレージチップの需要が急増していることを理由に挙げています。
半導体メモリー市場の分析(TrendForce調べ、2026年7月3日発表)では、2026年第3四半期のDRAM契約価格は前四半期比13〜18%、NANDフラッシュメモリーは同10〜15%の上昇と見込まれています。上昇ペースは鈍化する見通しですが、上昇基調そのものは続いています。
実際に2026年7月18日には、これまで対象外だったiPhone・Apple Watch・AirPodsも値上げされました。部品コスト高騰の影響は、Apple製品全体に広がっています。
③Appleの「設定レート」の仕組み
Appleは独自の為替レートを設定し、各国の価格を決めています。実勢レートが変動しても、ある程度バッファを持たせた設定レートで価格を維持します。
ただし、円安が一定水準を超えると一括で大幅値上げを行う傾向があります。2022年の値上げもこのパターンで起きました。
2022年の値上げは、ドル円レートが150円台に達した局面で実施されました。
2026年8月10日時点のレートも157円台と、当時を上回る円安水準にあります。2026年6月25日の値上げ(主因はメモリー価格高騰)に加えて、為替を理由とした追加値上げが発生する可能性も引き続き残っています。
iPadの値上げ推移|モデル別に発売時と今を比較
2021年(円安前)の定価と2026年8月時点の定価を比較すると、値上がりの大きさがよくわかります。
| モデル | 2021年当時の定価 | 2026年8月時点の定価 | 差額 | 変化率 |
|---|---|---|---|---|
| iPad(無印) | 39,800円(9代目) | 74,800円(A16) | +35,000円 | +87.9% |
| iPad mini | 59,800円(6代目) | 99,800円(7代目) | +40,000円 | +66.9% |
| iPad Air(11インチ) | 69,080円(4代目・10.9インチ) | 129,800円(M4) | +60,720円 | +87.9% |
| iPad Pro(11インチ) | 94,800円(M1) | 209,800円(M5) | +115,000円 | +121.3% |
特にiPad Proの値上がり幅が大きく、2021年と比べて2倍を超える価格になっています。iPad AirとiPad無印も約1.9倍の水準まで上昇しました。
なおiPad無印は、2022年に第10世代で68,800円まで上がった後、2025年のA16世代でいったん58,800円に引き下げられています。しかし2026年6月25日の改定で74,800円となり、過去最高値を更新しました。
年別の主な値上げタイミングは次の通りです。
| 時期 | 対象 | 変更前 | 変更後 | 値上げ幅 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年7月1日 | iPad mini(6代目) | 59,800円 | 72,800円 | +13,000円(+21.7%) |
| 2022年10月19日 | iPad Pro 11インチ(M2) | 117,800円 | 124,800円 | +7,000円(+5.9%) |
| 2022年10月19日 | iPad Pro 12.9インチ(M2) | 159,800円 | 172,800円 | +13,000円(+8.1%) |
| 2022年10月19日 | iPad mini(6代目) | 72,800円 | 78,800円 | +6,000円(+8.2%) |
| 2024年5月8日 | iPad mini(6代目) | 78,800円 | 84,800円 | +6,000円(+7.6%) |
| 2026年6月25日 | iPad(無印・A16) | 58,800円 | 74,800円 | +16,000円(+27.2%) |
| 2026年6月25日 | iPad mini(A17 Pro) | 78,800円 | 99,800円 | +21,000円(+26.6%) |
| 2026年6月25日 | iPad Air 11インチ(M4) | 98,800円 | 129,800円 | +31,000円(+31.4%) |
| 2026年6月25日 | iPad Pro 11インチ(M5) | 168,800円 | 209,800円 | +41,000円(+24.3%) |
価格推移の詳細はプライシーの価格チャートでも確認できます。過去の最安値や最高値も把握できるので、購入タイミングの参考にしてみてください。
今後のiPad値上げはある?2026年の見通し
円安・関税・部品コストの動向
ドル円レートは2026年8月10日時点で1ドル=157円台で推移しています。2026年7月の162円台からはやや円高方向に戻したものの、依然として歴史的な円安水準です。
日本銀行の金利正常化のペースは緩やかで、日米の金利差はなお大きく、円安がすぐに解消する材料は乏しい状況です。
関税については、2026年5月の米中首脳会談で「貿易委員会」の設置と双方300億ドル規模の関税引き下げが合意されました。2026年7月23日時点でも、中国商務部が具体的な内容の協議が続いていると表明しています。
ただし米国は先端技術分野を対象とした関税を維持する方針で、中国製品への関税が完全になくなる見通しは立っていません。
部品コストについては、TrendForceの分析(2026年7月3日発表)で、2026年第3四半期のDRAM契約価格は前四半期比13〜18%、NANDフラッシュメモリーは同10〜15%の上昇と見込まれています。
上昇ペースは鈍化する見通しですが、2026年7月18日にはiPhone・Apple Watch・AirPodsにも値上げが及んでおり、部品コスト高の影響は続いています。
Appleは生産地の分散を進めており、米国向けiPadの主な生産地はベトナムです。一方、日本を含む米国外向けのiPadは中国生産が大半を占めます。
つまり日本の販売価格に対しては、米国の関税よりも為替と部品コストの影響のほうが大きいと考えられます。
次期iPadモデルの発売予測と価格動向
海外メディアの供給網報道によると、次期モデルの発売時期は以下のように見込まれています。
- 有機ELディスプレイ搭載の新型iPad mini(第8世代)… 2026年10月ごろ
- iPad無印の次世代モデル … 2027年第1四半期
- iPad Air・iPad Proの次世代モデル … 2027年春ごろ
新モデル発売時には旧モデルが値下がりするケースもあります。ただし部品コストの上昇が続く局面では、新モデルが現行モデルより高い価格で登場する可能性もあります。
iPadの値上げは2022年・2024年・2026年6月と繰り返し発生しており、今後も為替や部品コストの動向次第で追加の値上げが起こり得ます。
急ぎで必要な場合は値上がり前の購入を検討し、半年〜1年待てる場合はモデル更新後の旧世代値下がりや、ブラックフライデーなどのセール時期を狙うのも選択肢です。
iPadは今買うべき?値上がり前に賢く購入する方法
今すぐ買うべき人・待っていい人のチェックリスト
「今買うべきか、待つべきか」はご自身の状況によって変わります。
- 仕事・学習で今すぐiPadが必要
- 使用中の端末が故障・動作不良
- 円安のさらなる進行が心配
- 半導体メモリー価格の高騰による再値上げが心配
- 現行モデルのスペックで十分満足できる
- Amazon・楽天のセールで値下がりを確認済み
- 急ぎでなく、半年以上余裕がある
- 有機EL搭載のiPad mini(2026年10月ごろ発売見込み)など次世代モデルを待っている
- 旧モデルの値下がりを狙いたい
- 年末商戦・ブラックフライデーを待てる
2022年の値上げ前と比較すると、2026年6月25日の改定を経た価格は一段と高い水準になっています。
一方でAmazon・楽天などのECサイトでは、公式定価より安く購入できるケースも見られます。複数サイトの価格を比較してから購入するのがおすすめです。
プライシーで値下がり通知を受け取る方法
お目当てのiPadが値下がりするタイミングを逃したくないなら、プライシーアプリの「値下がり通知」機能が便利です。
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングなど複数のECサイトの価格を横断的にチェックし、値下がった瞬間にプッシュ通知が届きます。
App StoreまたはGoogle Playからプライシーアプリをダウンロードしてください。
モデル名で検索し、気になる商品をお気に入り登録します。
「この価格になったら通知」という目標価格を設定しておくと、条件を満たした瞬間に通知が届きます。
プライシーはスマートフォン専用アプリ(iOS / Android)です。PCからは利用できませんのでご注意ください。
この記事のまとめ
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✓iPadは2022年以降、円安・関税・メモリー価格高騰を背景に段階的に値上げ。モデルによっては2021年比で120%超(約2.2倍)の値上がり
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✓値上がりの主因は①円安(1ドル150〜160円台)②トランプ関税リスクや生成AI需要によるメモリー・ストレージ価格高騰などの製造コスト上昇(2026年6月25日の値上げの主因)③Appleの設定レート一括改定の3つ
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✓2026年6月25日にiPad全モデルが再値上げされ、2026年7月18日にはiPhoneなど他製品にも値上げが波及。今後も値上げリスクが残る
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✓急ぎで必要な方は値上がり前の購入を検討し、待てる方はモデル更新後の旧世代値下がりや年末セールを狙うのも◎
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✓プライシーアプリの値下がり通知を使えば、最安値のタイミングを逃さず買える
よくある質問
大きな値上げは2022年に2回ありました。1回目は2022年7月1日でiPad miniなどが、2回目は2022年10月19日でiPad ProなどAppleのほぼ全製品が値上がりしています。
その後、2024年5月8日にiPad miniがさらに値上がり。2026年6月25日には、メモリー・ストレージ価格の高騰を理由に全モデルが再び大幅値上げされています。
主な理由は3つです。
①2022年以降の急激な円安(1ドル115円→160円台)
②トランプ関税リスクや、メモリー・ストレージチップ価格の高騰などの製造コスト上昇(2026年6月25日の値上げは主にこちらが要因)
③Appleが独自に設定する為替レートの仕組み
為替やコストが一定水準を超えると、一括で値上げを行う傾向があります。
実際に2026年6月25日には全iPadモデルが値上げされ、2026年7月18日にはiPhone・Apple Watch・AirPodsにも値上げが及んでいます。
ドル円レートも2026年8月10日時点で157円台と歴史的な円安水準が続いており、円安・関税・部品コストのいずれの面からも値上げ圧力は続いています。価格が下がる材料は乏しいため、必要なタイミングでの購入検討をおすすめします。
公式定価より安く買う方法としては、以下の4つがあります。
①Amazon・楽天・Yahoo!などECサイトの値下がりタイミングを狙う
②ブラックフライデーや楽天スーパーセール等の大型セールを活用する
③型落ちモデルを選ぶ
④認定整備済製品(Appleリファービッシュ)を利用する
プライシーアプリを使えば複数ECの価格を一括管理できるので便利です。
