ベトナムの物価は安い?日本との比較でわかる2026年の実態

ベトナムの物価は、一般的に日本の約2分の1〜3分の1と言われています。ローカルの屋台や食堂、地元のバイクタクシーなどを基準にすると、この感覚はかなり正確です。

ただし、一点注意が必要なのが「ローカル価格」と「観光客向け価格」の二重構造です。旧市街の観光スポット周辺や外国人が多いカフェ・レストランは、ローカルの2〜3倍の価格設定になっていることも珍しくありません。「ベトナムは全然安くなかった」という感想の多くは、観光客向けの価格帯で過ごしていたことが原因です。

日本の半額〜3分の1が基準——ただしローカル価格と観光客価格の二重構造がある

カテゴリ ローカル価格帯 観光客向け価格帯
フォー(1杯) 50,000〜90,000ドン(300〜540円) 120,000〜200,000ドン(720〜1,200円)
コーヒー(1杯) 20,000〜40,000ドン(120〜240円) 90,000〜130,000ドン(540〜780円)※スタバ等
ビール(1本) 15,000〜25,000ドン(90〜150円) 60,000〜100,000ドン(360〜600円)※観光地バー
ホテル(1泊・1室) 80,000〜300,000ドン(480〜1,800円)※格安宿 800,000ドン〜(4,800円〜)
市内移動(Grab・3km) 30,000〜60,000ドン(180〜360円) 流しタクシーは2〜3倍になることも

旅行でコスパを最大化するには、昼時にサラリーマンで賑わっているローカル食堂と、ちょっと贅沢したいときの観光客向けレストランを上手に使い分けることがポイントです。

円安の影響——5年前より約31%割高になった現実

円安が進んだことで、日本円に換算すると以前より割高になっています。キベリンブログの実地調査(2026年2月時点)によると、直近5年でベトナムドンに対して日本円は約31%も価値が下がっています

さらに、ベトナム国内のインフレも続いており、2020年に屋台で60,000ドン(当時約300円)だったブンチャーが2026年には80,000〜90,000ドン(約480〜540円)になっているケースも報告されています。かつてほどの「びっくりするほど安い」感覚は薄れてきていますが、それでも東南アジアの中ではコスパが高い旅行先であることは変わりません。

ベトナムドンの換算方法ベトナムドンはゼロが多く直感的にわかりにくいですが、ゼロを3つ取って6倍すると日本円の概算になります。例:100,000ドン → 100 × 6 = 約600円(2026年5月時点レートで試算)。

ベトナムの食事代の相場

ベトナム旅行の楽しみのひとつが、本場のローカルフードです。フォーやバインミーをはじめとした定番グルメは、屋台や食堂なら日本と比べて圧倒的に安く楽しめます。

ローカル屋台・食堂のメニュー別価格(2026年5月時点)

メニュー 価格(ドン) 日本円換算
フォー(Phở) 50,000〜90,000 300〜540円
ブンチャー(Bún Chả) 60,000〜90,000 360〜540円
バインミー(Bánh Mì) 25,000〜50,000 150〜300円
ベトナムコーヒー(アイス) 20,000〜40,000 120〜240円
国産ビール(333・Saigon) 15,000〜25,000 90〜150円
ビアホイ(立ち飲みビール) 10,000〜15,000 60〜90円
ミネラルウォーター(500ml) 5,000〜10,000 30〜60円

バインミーは小腹が空いたときの最強コスパ食で、行列のできる人気店でも驚くほどリーズナブルです。夕方に路地裏でビアホイ(立ち飲みビール)を楽しむのも、ベトナムらしい体験のひとつですよね。

観光客向けレストランとの価格差——見分け方と使い分けのポイント

旧市街のメインストリートや観光スポット周辺に並ぶレストランは、英語・日本語対応で入りやすい反面、ローカル食堂の2〜3倍の価格設定になっていることが多いです。これはぼったくりではなく、内装・清潔感・サービスに対する正規の観光客向け価格です。

ローカル食堂の見分け方:昼時にスクーターに乗ったベトナム人のサラリーマンや学生が並んでいる店を選ぶのが、コスパ最良のコツです。メニューが英語しかない店や、観光客だらけの店は避けると費用を抑えられます。

旅行スタイル別・1日の食費シミュレーション

スタイル 1日の食費目安 内訳イメージ
節約スタイル 1,000〜1,500円 朝:コンビニパン(200円)、昼:バインミー(250円)、夜:ローカル食堂フォー+ビール(600円)
標準スタイル 2,000〜3,000円 朝:カフェ(500円)、昼:ローカルレストラン(700円)、夜:観光客向けレストラン(1,500円)
ゆったりスタイル 4,000〜7,000円 朝:ホテルビュッフェ(1,500円)、昼:観光地周辺(1,500円)、夜:ワイン付きおしゃれな店(3,000円)

コンビニ活用もおすすめハノイやホーチミンには「VinMart」などのローカルコンビニが多数あります。パン・ヨーグルト・カットフルーツを組み合わせれば100〜200円で朝食が済みます。節約しつつも現地の食文化を楽しめますよ。

ベトナムの宿泊費の相場

ベトナムのホテルは価格帯の幅が非常に広く、1泊数百円の格安ドミトリーから数万円の5つ星ホテルまで揃っています。特に4〜5つ星帯は、日本の同グレードのホテルと比べて半額以下になることも珍しくなく、コスパ最良の価格帯として旅行者から人気です。

グレード別ホテル価格(1泊・1室あたり目安)

格安ゲストハウス・ドミトリー
1,000〜3,000円
バックパッカー向け。旧市街中心部に多い。相部屋なら1,000円以下も
エコノミー(3つ星相当)
3,000〜8,000円
清潔感あり。口コミスコアの確認が必須
スタンダード(4つ星相当)
8,000〜20,000円
コスパ最良。朝食込みプランも多い
ハイエンド(5つ星)
20,000〜50,000円
日本の同ランクの半額以下になることも

都市別の宿泊費比較(ハノイ・ホーチミン・ダナン・ホイアン)

都市によっても価格帯に差があります。おおまかな傾向として「ホーチミン>ハノイ≒ダナン>ホイアン」の順に高くなる傾向があります。

都市 3つ星(1室) 5つ星(1室) 特徴
ホーチミン 8,000〜15,000円 20,000〜50,000円 4都市で最も高め。選択肢は最大
ハノイ 5,000〜10,000円 15,000〜40,000円 外観が古くても内部きれいな物件が多い
ダナン 5,000〜10,000円 20,000〜80,000円 リゾートエリアは別格。市街地は割安
ホイアン 4,000〜8,000円 10,000〜30,000円 4都市で最も安い。世界遺産の旧市街に近い物件多数

コスパ重視で旅行したいなら、ハノイやホイアンがおすすめです。ハノイの旧市街には「チューブハウス」と呼ばれる間口が狭く縦に長い建物が多く、外観は古く見えても内部が丁寧に改装された快適なホテルが多いのもポイントです。

ベトナムの交通費の相場

ベトナムを旅する日本人旅行者にとって、移動の主役は配車アプリ「Grab(グラブ)」です。アプリで目的地を入力するだけで事前に料金が確定し、支払いもスムーズなため、ぼったくりの心配がありません。

配車アプリGrabが旅行者の最強の移動手段

移動手段 料金目安 特徴
GrabBike(バイクタクシー) 10,000〜20,000ドン(60〜120円) 最安。渋滞を抜けやすい。雨天・荷物多めは不向き
GrabCar(市内3km) 30,000〜60,000ドン(180〜360円) 明朗会計。荷物があっても安心
市内バス 7,000〜9,000ドン(42〜54円) 最もローカル。路線把握が必要
ノイバイ空港→ハノイ旧市街 300,000〜400,000ドン(1,800〜2,400円) Grab利用の場合(約35km)
タンソンニャット空港→ホーチミン1区 150,000〜250,000ドン(900〜1,500円) Grab利用の場合

荷物が少ない昼間はGrabBike、雨天や夜間・スーツケースがあるときはGrabCarを使い分けるのが旅行者の定番スタイルです。この使い分けだけで、移動コストをかなり抑えられます。

ぼったくりタクシーと正規タクシーの見分け方

Grabが普及した現在でも、街中では流しのタクシーが走っています。その中にはメーター改ざん(通常より速くメーターが回るよう細工されたもの)や遠回りをするものが混在しています。

正規タクシーを選ぶ際のポイントやむを得ず流しタクシーを使う場合は、ハノイなら「Mai Linh」「Taxi Group」、ホーチミンなら「Vinasun」「Mai Linh」などの大手正規会社を選びましょう。乗車時にメーターが起動しているか必ず確認してください。空港で白タクに声をかけられてもついていかないように注意しましょう。

ベトナム旅行の費用シミュレーション(2泊3日〜1週間)

旅行費用は「旅行前にかかる費用(航空券・保険・SIM)」と「現地でかかる費用」に分かれます。まず各費用項目の基本相場を整理しておきましょう。

費用項目 相場 備考
航空券(往復) LCC:30,000〜60,000円
フルキャリア:80,000〜150,000円
時期・出発地で大きく変動
海外旅行保険 2,000〜5,000円 カード付帯保険で代替も可
Wi-Fi・SIM 200〜500円/日(現地SIM) 空港で即購入が最もお得
ホテル(1泊1室) 3,000〜20,000円 グレード・都市により異なる
食費(1日) 1,000〜5,000円 スタイルにより大きく変動
交通費(1日) 500〜2,000円 Grab中心で十分
観光・ツアー費用 日帰り:8,000〜18,000円 ハロン湾日帰り(ハノイ発):10,000〜18,000円、チャンアン(ニンビン):8,000〜12,000円

2泊3日の旅行費用(格安・標準・ゆったり別)

スタイル 航空券 ホテル2泊 食費3日 交通費 観光費 合計(1人)
格安 3〜5万円 3,000〜6,000円 3,000〜4,500円 1,500〜3,000円 5,000〜8,000円 約6〜8万円
標準 5〜8万円 10,000〜20,000円 6,000〜9,000円 3,000〜5,000円 8,000〜15,000円 約9〜13万円
ゆったり 8〜12万円 20,000〜40,000円 12,000〜20,000円 5,000〜8,000円 15,000〜30,000円 約14〜22万円

3泊4日あれば、ハノイからハロン湾やニンビン(チャンアン)への日帰りツアー、ホーチミンからメコン川クルーズなどを組み込めます。現地費用が1〜1.5万円ほど増えますが、旅の満足度は大きく上がります。

スタイル 合計目安(1人) ポイント
格安 約7〜10万円 LCC利用・格安宿・ローカル食堂中心
標準 約11〜16万円 中堅航空会社・3〜4つ星・日帰りツアー1本
ゆったり 約16〜25万円 フルキャリア・4〜5つ星・ハロン湾宿泊クルーズ

1週間(5泊7日)で複数都市を周遊する場合は、国内線の費用が加算されます。

区間 飛行機(片道) 移動時間
ホーチミン〜ハノイ 15,000〜25,000円 約2時間15分
ハノイ〜ダナン 10,000〜20,000円 約1時間20分
ホーチミン〜ダナン 10,000〜20,000円 約1時間20分

1週間の複数都市縦断プランは、1人あたり20〜30万円程度が標準的な相場です(国際線往復8〜12万円+国内線2〜3本3〜6万円+宿泊5〜6泊3〜7万円+現地費用4〜8万円)。

テト(旧正月)・GW・年末年始は費用が跳ね上がるテト期間(例年1〜2月頃)はホテル価格が通常の1.5〜3倍になることも。ローカル飲食店の大半が数日間閉店するため食事の選択肢も激減します。コスパを重視するなら繁忙期を外した旅程がおすすめです。

ベトナムの物価は今後も上がる?インフレ・円安の実態

「ベトナムは安い」というイメージがある一方で、近年は物価上昇が続いていることも事実です。旅行前にインフレの実態を把握しておくと、予算計画がより現実的になります。

ベトナムのCPI上昇率——インフレ率は日本以上

ジェトロのビジネス短信(2026年4月)によると、2026年第1四半期のCPI上昇率は前年同期比+3.51%(3月単月は+4.65%)です。

ベトナム在住者の実地調査では、2023年〜2026年の4年間で食品の合計価格がドン建てで約39%、日本円換算では約49%も値上がりしています。日本の同期間の物価上昇率と比べても、ベトナムの方が高い水準が続いています。

カテゴリ 4年間の値上がり率(ドン建て) 日本円換算での値上がり率
飲料品 約24% 約33%
食料品 約39% 約49%
日用品 約23% 約32%

ベトナム財務省は2026年のCPI上昇率について3.6〜4.6%の3シナリオを提示しており、国会は年間目標を4.5%程度に設定しています。

それでもベトナムがまだ安い理由

インフレと円安のダブルパンチで「以前よりお得感が薄れた」のは確かですが、東南アジアの中でもベトナムは依然としてコスパの高い旅行先です。ローカル食堂でのランチは300〜500円、Grabで市内移動しても200〜300円、3つ星ホテルに2人で泊まっても1泊6,000〜8,000円程度という水準は、東南アジアの主要観光地の中でも安い部類に入ります。

「かつてほど安くはないが、まだ十分にお得」という認識で旅の予算を組むのが、2026年のベトナム旅行では最もリアルな感覚といえるでしょう。

コスパを最大化する旅行節約のポイント

ちょっとした工夫で旅行費用は大きく変わります。特に効果の高いポイントを、費用のインパクトが大きい順に整理しました。

渡航時期——雨季(オフシーズン)を狙うと航空券が安い

ベトナム旅行の費用で最も大きな割合を占めるのが航空券です。ベトナムの雨季にあたる5〜10月頃(地域によって異なる)はオフシーズンで、LCCの航空券が格安で購入できる傾向があります。また、テト(旧正月)・GW・年末年始の繁忙期を避けるだけで、航空券代を3〜5万円節約できることもあります。

食費・交通費・通信費の具体的な節約術

カテゴリ 節約のポイント 節約効果の目安
食費 ローカル食堂・屋台を中心に、節目にだけ観光客向けレストランへ 1日あたり1,000〜2,000円の差
交通費 GrabBikeをメインに活用。市内なら1回60〜120円 流しタクシー比で1移動あたり数百円の差
通信費 空港で現地SIMを購入(旅行全期間で200〜500円/日程度) 日本のキャリアの海外ローミングより大幅節約
両替 現地の貴金属店で両替(ハノイ:Ha Trung通り、ホーチミン:ベンタイン市場周辺) 空港両替より1万円あたり500円前後お得
お土産 スーパーや市場を活用。市場では値交渉もOK 観光スポット周辺の店より30〜50%安いことも

両替は現地で!日本での両替は損日本の空港や銀行でベトナムドンに両替すると、1万円あたり2,000円近く損することもあります。旅行当日は空港で最低限(初日の交通費分程度)だけ両替し、残りは現地の街中で両替しましょう。

旅行の準備段階では、日本のAmazonでコスパよく旅行グッズを揃えておくと節約になります。プライシーでは商品ごとの価格推移チャートが確認できるので、購入のタイミングも見極められます。

ベトナム旅行の準備に——価格推移チャートで購入タイミングを確認

よくある質問(FAQ)

ベトナムの両替はどこでするのが得ですか?

現地の街中での両替が最もお得です。ハノイならHa Trung通りの貴金属店、ホーチミンならベンタイン市場周辺の金行(ゴールドショップ)が良質なレートで知られています。空港での両替はレートが悪いため、初日の交通費分程度に留め、残りは市内で両替するのがおすすめです。日本国内での両替は最も不利になるので避けましょう。

ベトナムでチップは必要ですか?

ベトナムにはもともとチップ文化は根付いていませんが、観光地や高級ホテル・スパなどでは徐々に一般的になっています。ローカルの屋台や食堂ではチップ不要です。高級レストランやマッサージ店など、サービスに満足した場合は5,000〜50,000ドン(約30〜300円)程度を渡すと喜ばれます。

ベトナム旅行は現金とクレジットカード、どちらが便利ですか?

「クレジットカード+現金のハイブリッド運用」がおすすめです。ホテルや航空券などの高額決済にはクレジットカード、屋台・ローカル食堂・Grab・市場・チップなど日常の支出には現金(ドン)が必要です。都市部でも「カード不可」や端末の不具合が起こることがあるため、必ず現金も持ち歩いてください。

ベトナムドンから日本円への簡単な換算方法は?

「ゼロを3つ取って6倍」が簡単な換算方法です(2026年5月時点のレートで試算)。例:50,000ドン → 50 × 6 = 約300円。100,000ドン(10万ドン)なら約600円です。メニューや値札で「50K」「200K」という表記を見かけたら、Kが千ドン単位の省略なので「50,000ドン(約300円)」「200,000ドン(約1,200円)」と読みましょう。

ベトナム観光にビザは必要ですか?

在ベトナム日本国大使館の公式情報によると、日本国籍者は45日以内の滞在であればビザなしでベトナムに入国できます(ビザ免除措置は2025年3月15日〜2028年3月14日まで適用)。入国時にパスポートの有効期限が6か月以上残っていること、帰国または第三国へのチケットを保持していることが条件です。観光目的の短期旅行であれば追加費用は一切かかりません。

この記事のまとめ

  • ベトナムの物価は日本の約2〜3分の1(ローカル基準)。ただし観光客向け価格はローカルの2〜3倍になることも
  • 円安とインフレで日本円換算での割高感は進んでいるが、東南アジアの中では依然コスパが高い
  • ローカル食堂のフォーは300〜540円、ビアホイは60〜90円、GrabBikeは60〜120円など、ローカルを使えば圧倒的に安い
  • 2泊3日の旅行費用は格安約6〜8万円・標準約9〜13万円・ゆったり約14〜22万円(1人あたり)が目安
  • 節約のカギは「航空券の時期選び」「ローカル食堂の活用」「Grab利用」「現地での両替」の4点
  • 2026年Q1のベトナムCPI上昇率は前年同期比+3.51%(3月単月は+4.65%)。物価上昇は継続中

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