「最近SDカード高くない?」と感じた方、正解です。2024年までじわじわ下がっていたSDカード(microSD含む)の価格が、2025年秋から一気に急騰しています。この記事では、価格.comの実データをもとに容量別の価格推移を追いかけ、なぜ値上がりしているのか、そして今が買い時なのか待つべきなのかをプライシー編集部が整理しました。

結論

SDカードは2025年秋から急騰中。2026年も高値継続の見込みです

価格.comの推移データを見ると、microSDXC 128GBは2024年秋の底値から約2倍、SanDiskの256GB microSDに至っては約3倍まで跳ね上がっています。原因はAIデータセンター向けNAND需要の急拡大。専門家の予想では需給の改善は2027年以降で、今年中の大幅な値下がりは期待しにくい状況です。

SDカードの価格推移(容量別の実データ)

まずは「どれくらい変わったのか」を数字で見ていきましょう。今回は価格変動が大きいmicroSDXCの128GBと256GBを例に、価格.comの実際の推移データを使って整理します。

microSDXC 128GB 底値
約909円
2024年11月時点
現在の最安値
1,980円
2026年4月時点
上昇率
約2.2倍
約15ヶ月で

128GBクラスの推移

microSDXC 128GB(メーカー問わず最安値ベース)は、2024年春に1,700〜1,800円台で推移していましたが、2024年7月に1,500円台、2024年11月には最安で909円まで下がりました。「1,000円切った!」と話題になったのがこの頃です。ところが2025年後半から流れが逆転し、2026年に入ってからは1,399円→1,499円→1,980円と階段を駆け上がっています。

底値で買えた人と今買う人では、同じ1枚で倍以上の差があるわけです。思い返せば当時「安すぎて逆に怖い」と言われていたのが、結果的には絶好の買い時だったことになります。

256GBクラスの推移

大容量になるほど上昇率は大きくなります。SanDiskの人気モデル SDSQUA4-256G-GN6MNは、2024年4月時点で最安2,383円でしたが、2026年4月時点の最安値は7,280円、平均価格に至っては9,600円台まで上昇しています。約2年で約3倍というインパクトのある動きです。

容量が大きいほど値上がり幅も大きい

NAND不足の影響は「同じ容量でも単価が上がる」というより、「大容量品の単価上昇率が特に大きい」形で現れます。256GB・512GBを検討していた方は、価格感覚のアップデートが必須です。

小容量(32GB/64GB)の推移

32GBや64GBの小容量クラスも値上がりの波は同じく押し寄せていますが、元の単価が低い分だけ体感は緩やかに感じる方が多いようです。とはいえ実店舗ではワゴン特価で見かけた500円以下の32GBなどはほぼ姿を消しました。ドライブレコーダー用途や予備カードのまとめ買いをしたい方は、次のセクションの「買い方のコツ」もあわせて読んでみてください。

なぜSDカードは値上がりしているのか — 3つの構造要因

「いくらなんでも2〜3倍は極端では?」と感じる値上がりですが、実はきちんとした構造要因があります。一時的な品切れではなく、需給構造そのものが変わったというのが正しい理解です。

1. AIデータセンター需要によるNAND・DRAM逼迫

最大の要因は、生成AIブームに伴うデータセンター向けメモリ需要の爆発です。高帯域メモリ(HBM)は標準DRAMよりも大幅に多くのウェハーと製造リソースを消費するため、AIアクセラレータ向けの生産が増えるほど、スマホ・カメラ・SDカード向けの民生用メモリが後回しになっていきます。

同じ記事では、Samsungが特定メモリチップの価格を2025年9月比で最大60%引き上げ、DDR5/DDR4に至っては94〜115%も上昇したと報告されています。同じ原料を取り合う以上、SDカード向けのNANDも無傷ではいられません。

2. メーカーの協調減産と民生向け撤退

もう一つの要因は、メーカー側の供給調整です。2022〜2023年のメモリ不況で各社は大きな赤字を出しており、収益性回復のため協調的な減産に踏み切りました。さらに、Micronが民生向けNANDビジネスから事実上撤退したことも、SDカードや民生向けUSBメモリの供給余力を大きく削っています。

実際、SanDiskは2025年9月4日、SSD・USBメモリ・microSDを含む全フラッシュ製品を10%以上値上げすると発表しました。同社の発表コメントからは「AI・データセンター向けの高性能フラッシュへ投資を続けるため」という意図が読み取れます。つまり民生向けだけが安く売られる時代は、メーカー側の事情としても終わりつつあるわけです。

3. 円安の影響

3つ目が為替です。SDカードのフラッシュチップはほぼすべて海外製造で、国内販売価格はドル建ての原価に大きく左右されます。2025年秋以降にユーザーが「1年半で2〜3倍になった」と体感した背景には、NAND自体の値上げに円安が上乗せされる二重のインパクトがあったと考えるのが自然です。

「一時的な品薄」ではなく「構造的な変化」

過去のHDD洪水被害やコロナ禍の半導体不足とは性質が違います。AI需要という新しい巨大顧客が現れ、生産ラインの配分そのものが変わったため、「すぐ元に戻る」とは考えにくいのが現状です。

SDカードとmicroSDで価格の動きは違う?

「フルサイズSDとmicroSDで値動きは変わる?」という疑問もよく聞きますが、基本的には同じ方向に動いています。中身のNANDチップが同じ市場で調達される以上、値上げ圧力はほぼ共通だからです。

ただし次のような違いは観測されています。

  • microSDの方が値動きが大きい: 民生向けの販売量が圧倒的に多く、メーカーのプライスリストの影響をダイレクトに受けやすい傾向があります
  • プロ向けフルサイズSDは比較的落ち着いている: 業務用カメラ・シネマカメラ需要が主で、在庫の回転が遅いため一時的な値動きがワンテンポ遅れて出ます
  • 並行輸入品は為替の影響を即反映: 国内正規品よりも値動きの振れ幅が大きく、安い瞬間と高い瞬間の差が目立ちます

2026年〜2027年の価格見通し

ここからは「いつ戻るの?」という一番気になる話です。結論から言うと、2026年中の大幅な値下がりは期待しにくいというのが現時点の専門家コンセンサスです。

時期想定される相場感根拠
2026年春〜夏高値安定〜じわじわ上昇NAND減産・AI需要継続
2026年後半横ばい〜小幅下落の可能性一部メーカーの増産効果が出始める
2027年〜反動で下落の可能性専門家予想では需給改善はこの時期から

CineDの記事では「利用可能なビット生産量は少なくとも2027年までは不足解消に十分な伸びを見込めない」と指摘されています。メーカーも一度の過剰投資で痛い目を見ているため、新工場への設備投資には慎重です。

一方で明るい兆しもあります。GetNaviの記事では、一度姿を消したスマホのmicroSDカードスロット復活の動きが紹介されており、早ければ2026年後半にも一部機種で復活する見込みとのこと。需要面で業界が動けば、メーカー側も供給を増やす判断をしやすくなります。

編集部の見立て

「2027年頃までは高値圏、以降は反動下落の可能性」というのがプライシー編集部の見方です。ただし予想は予想。毎日の価格をウォッチしながら、自分の使い方に合ったタイミングで動くのが現実的です。

今は買い時? 用途別の判断

値上がり時代で悩ましいのは「今買うか、待つか」ですよね。絶対的な正解はありませんが、用途によって判断軸は明確に変わります。プライシー編集部の整理をどうぞ。

今すぐ買うべき人
  • すでに使っているカードの容量が限界
  • ドラレコ・防犯カメラで「動いていないと困る」用途
  • 旅行・撮影予定が近く、データ記録先が必要
  • Switchなど、カードがないと機器自体が使えない
待ってもよい人
  • 今のカードでまだ余裕がある
  • 将来のバックアップ用にストックしたいだけ
  • 特定の大容量品(512GB以上)を狙っている
  • 「最安」で買えないと気が済まないタイプ

今すぐ必要な人

使用中のカードが埋まっていたり、Switchのように「カードがないと起動しない」端末を使っている方は、価格変動を理由に購入を遅らせるメリットは基本ありません。高くても必要な容量を確保した方が、日々のストレスや機会損失を考えるとトータルで安く済みます。

買い替え検討中の人

スピード重視の新モデルに買い替えたい方は、「今持っているカードで困っていないか」を一度冷静に点検してみましょう。多くの場合、数年前の手持ちカードでも最新機器の運用には十分です。もし本当に必要な買い替えなら、次のセクションの値上がり時代の買い方のコツを参考にしてください。

ストック目的の人

「将来のために予備を買っておきたい」レベルなら、今は急がない方が賢明です。ピンポイントで値上がり真っ最中の時期に予備品を仕込む必要はありません。アプリで価格推移を追いかけておき、相場が横ばいになってきたタイミングや、セール時の瞬間的な値下がりを狙いましょう。

値上がり時代の賢い買い方

相場全体が上がっている時期でも、「買い方」で数百〜数千円単位の差がつきます。損しないコツを整理しました。

1. 価格推移アプリで常にウォッチする

今は「常に上がり続けている」わけではなく、短期間の上下動を繰り返しながら全体として上昇しています。つまり瞬間的な値下がりは起きるということ。価格推移を毎日追うのは面倒ですが、アプリに任せればプッシュ通知1つで拾えます。プライシーのスマホアプリ(iOS / Android対応)では、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングの横断比較と値下がり通知が使えるので、この時期は特に活躍します。

2. セールイベント狙いは引き続き有効

Amazonプライムデー・ブラックフライデー・楽天スーパーSALEなど、大型セールのタイミングでは依然としてSDカードが値引きされることがあります。ただし「底値からの割引」ではなく「今の高値からの割引」なので、割引率より実売価格を見る癖をつけましょう。

3. 信頼できる国内正規品を優先する

並行輸入品の安いカードに飛びつきたくなりますが、値上がり時代は偽造品や中古リマーク品の流通も増えがちです。保証のある国内正規品をベースに、価格を比較した上で選ぶのが結局は安心です。ドラレコ用途など書き込みが多い使い方なら、次のような高耐久モデルが推奨されます。

4. 容量を買いすぎない

高騰期にやってはいけないのが「どうせなら大容量を」という発想です。容量が2倍になると価格は2倍以上になりやすいため、本当に必要な容量にサイズダウンすることで、総支出を大きく抑えられます。スマホ写真メインなら128GB、4K動画をたくさん撮るなら256GB、というように用途の実態に合わせて選びましょう。

よくある質問

SDカードは今後さらに値上がりしますか?

2026年中はじわじわ上昇、または高値安定の見込みです。専門家予想では需給改善は2027年以降とされており、大幅な値下がりは期待しにくい状況です。

値上がり前の価格に戻ることはありますか?

2024年秋の「microSDXC 128GBで909円」のような底値が戻るかは不透明です。メーカーが協調減産や民生向け撤退を進めているため、過剰供給フェーズが来ない限りは元の安値に戻りづらいと考えられます。

どのくらい値上がりしたのですか?

価格.comのデータでは、microSDXC 128GBで約2.2倍(909円→1,980円)、SanDiskの256GB microSDで約3倍(2,383円→7,280円)の上昇が確認できます。いずれも2024年〜2026年4月の実データです。

今買うなら何GBがおすすめですか?

用途の実態に合わせて選ぶのが基本です。スマホ写真メインなら128GB、4K動画を多用するなら256GB、Switch・大容量データ保存なら512GBが目安。値上がり時代は「無駄に大きい容量」を買わないのが鉄則です。

SDカードの寿命は何年くらいですか?

用途・書き込み頻度によりますが、一般的な使い方なら数年単位で使えます。ドラレコ用途は高耐久モデルを選ぶのが基本です。詳しくは関連記事「SDカードの寿命は何年?」をご覧ください。

まとめ

この記事のポイント

  • SDカード(microSD含む)は2025年秋から急騰し、microSDXC 128GBで約2.2倍、SanDisk 256GB microSDで約3倍まで上昇
  • 原因はAIデータセンター向けNAND需要の拡大、メーカー協調減産、円安の3つの構造要因
  • 2026年中の大幅な値下がりは期待しにくく、専門家予想では2027年以降に需給改善の見込み
  • 「今すぐ必要な人」は待たずに買う、「ストック目的」は急がず価格ウォッチで動くのが賢明
  • 買う時は容量を買いすぎず、国内正規品を軸に、価格推移アプリで瞬間的な値下がりを拾う

価格推移はプライシーでチェック

SDカードのような変動の激しいカテゴリこそ、毎日の価格をアプリに任せるのが近道です。Amazon・楽天・Yahoo!の横断比較と値下がり通知で、高騰期でも損のないタイミングを見つけられます。

プライシーアプリをチェック