iPhoneを買い替えたとき、写真やアプリ、LINEのトーク履歴などのデータをどうやって新しいiPhoneに移すか不安に思う方は多いはず。この記事では、iPhoneのデータ移行で失敗しないための事前準備から、クイックスタートを使った移行手順、個別に引き継ぎが必要なアプリの設定まで、買い替え時にやることを全手順チェックリスト付きで解説します。
iPhone同士のデータ移行は「クイックスタート」で簡単にできる。事前準備を5つ済ませれば、あとは新旧iPhoneを近づけるだけ。
クイックスタートはiOS 12.4以降に対応したApple公式機能で、写真・アプリ・設定をまるごと新しいiPhoneにコピーできます。ただしLINE・Suica・2段階認証アプリなどは個別の引き継ぎ設定が必要なので、移行前に忘れず対応しましょう。
iPhone買い替え時にやること一覧【チェックリスト】
iPhoneの買い替え(機種変更)で必要な作業を、タイミングごとに整理しました。上から順番にチェックしていけば、データの移し忘れや設定漏れを防げます。
| タイミング | やること | 詳細 |
|---|---|---|
| 移行前 | Apple Account(Apple ID)の確認 | メールアドレスとパスワードを控える |
| iOSを最新バージョンに更新 | 新旧両方ともiOS 12.4以上が必須 | |
| バックアップを作成 | iCloud or PCで万が一に備える | |
| 「iPhoneを探す」をオフ | 下取り・売却する場合に必要 | |
| LINE・ゲーム・2段階認証の引き継ぎ準備 | 各アプリで事前設定が必要 | |
| 移行中 | クイックスタートでデータ移行 | 新旧iPhoneを近づけて転送開始 |
| SIMカード(eSIM)の差し替え | 移行の前後どちらでもOK | |
| 移行後 | LINE・Apple Pay・ゲーム等の引き継ぎ完了確認 | データが正常に移行されたか確認 |
| 動作チェック | 電話・通知・アプリの動作を確認 | |
| 旧iPhoneの初期化 | データ全消去して下取り・売却に出す |
それぞれの手順を、以下のセクションで詳しく解説していきます。
データ移行前にやるべき5つの準備
データ移行をスムーズに進めるために、以下の5つを事前に済ませておきましょう。準備不足が移行トラブルの最大の原因です。
1. Apple Account(Apple ID)とパスワードを確認する
新しいiPhoneの初期設定やアプリの再ダウンロードでApple Accountへのサインインが必要になります。メールアドレスとパスワードを事前に確認しておきましょう。
「設定」アプリを開く → 画面上部の自分の名前をタップ
表示されるメールアドレスがApple Account(Apple ID)です。パスワードを忘れた場合は「サインインとセキュリティ」から再設定できます。
2. iOSを最新バージョンにアップデートする
クイックスタートによるデバイス間直接転送にはiOS 12.4以降が必要です。新しいiPhoneのiOSバージョンが旧iPhoneよりも古い場合、データ転送ができないため、旧iPhoneのiOSも最新にアップデートしておくのがおすすめです。
「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」をタップ
アップデートがある場合は「ダウンロードしてインストール」をタップ。Wi-Fi接続と十分なバッテリー残量が必要です。
3. バックアップを作成する(iCloud / PC)
クイックスタートを使えばバックアップなしでも移行できますが、万が一の事故に備えてバックアップを取っておくと安心です。
iCloudでバックアップする場合
「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」→「iCloudバックアップ」をタップ
「今すぐバックアップを作成」をタップ。Wi-Fi接続が必要です。
iCloudの容量が足りない場合
iCloudの無料容量は5GBです。バックアップに容量が足りない場合は、有料プラン(50GB:月額130円 / 200GB:月額400円 / 2TB:月額1,300円)へのアップグレードを検討しましょう。機種変更後に不要になったら解約もできます。
PCでバックアップする場合
macOS Catalina以降のMacでは「Finder」、WindowsやそれよりもmacOSでは「iTunes」または「Apple Devicesアプリ」を使います。PCに接続し、端末のバックアップを選択してください。パスワードやヘルスケアデータも保存したい場合は「バックアップの暗号化」にチェックを入れましょう。
4. 「iPhoneを探す」をオフにする
旧iPhoneを下取りや売却に出す予定がある場合は、「iPhoneを探す」をオフにしておきましょう。
「設定」→ 自分の名前 →「探す」→「iPhoneを探す」をタップしてオフに
2025年以降の仕様
2025年以降のiOSでは、iPhoneを初期化(すべてのコンテンツと設定を消去)する際に「iPhoneを探す」のオフとiCloudのサインアウトが自動で処理されるようになりました。ただし、念のため事前にオフにしておくと安心です。
5. LINE・ゲーム・2段階認証アプリの引き継ぎ設定をする
クイックスタートではアプリのデータも移行されますが、一部のアプリは個別に引き継ぎ設定が必要です。移行前に以下を済ませておきましょう(詳しい手順は後述のセクションで解説します)。
- LINE:iCloudにトーク履歴のバックアップを作成
- Suica・PASMO:旧端末のWalletから削除(サーバーに退避)
- Google Authenticator:アカウントのエクスポート(QRコード作成)
- ゲームアプリ:各アプリのヘルプで引き継ぎ方法を確認
【おすすめ】クイックスタートでデータ移行する手順
クイックスタートは、旧iPhoneと新iPhoneを近づけるだけで写真・アプリ・設定をまるごと転送できるApple公式の機能です。バックアップの作成も不要で、最も手軽なデータ移行方法です。
クイックスタートの条件と事前確認
クイックスタートを使うには、以下の条件を満たす必要があります。
- 新旧両方のiPhoneがiOS 12.4以降であること
- 旧iPhoneのBluetoothとWi-Fiがオンになっていること
- 新しいiPhoneが初期設定状態(未セットアップ or リセット済み)であること
- 両方の端末のバッテリーが十分にあること(充電器に接続推奨)
クイックスタートの手順【7ステップ】
新しいiPhoneの電源を入れる。「こんにちは」画面が表示されたら、言語と地域を選択します。
旧iPhoneを近くに置く。旧iPhoneの画面に「新しいiPhoneを設定」というポップアップが表示されるので、「続ける」をタップします。
新しいiPhoneに表示されるアニメーション(丸い模様)を、旧iPhoneのカメラで読み取る。これで2台のiPhoneが接続されます。
新しいiPhoneに旧iPhoneのパスコードを入力します。
Face ID(またはTouch ID)を設定します。後で設定することもできます。
データ転送方法の選択画面で「iPhoneから転送」を選択します。転送が開始されるので、完了するまで2台を近くに置いたままにしてください。
転送完了。新しいiPhoneが再起動し、アプリの再ダウンロードが始まります。すべてのアプリが使えるようになるまでWi-Fiに接続しておきましょう。
所要時間の目安
データ量やWi-Fi環境によって異なりますが、目安として64GBで約20〜35分、128GBで約40分〜1時間、256GBで1時間半以上かかることがあります。時間に余裕のあるときに行いましょう。
SIMカード(eSIM)の差し替えタイミング
物理SIMカードの場合、データ移行の前後どちらで差し替えてもOKです。新しいiPhoneにSIMカードを差し込めば、自動的に通信が利用できるようになります。
eSIMの場合はSIMカードの物理的な差し替えができないため、以下の手順が必要です。
- iOS 16以降同士の場合:クイックスタートの設定中にeSIMの転送オプションが表示されることがあります。画面の案内に従えばそのまま移行可能です。
- 上記以外の場合:キャリアのマイページ(My docomo、My au、My SoftBank等)からeSIMの再発行手続きを行い、新しいiPhoneでQRコードを読み取って設定します。
クイックスタートの注意点
- 新iPhoneのストレージ容量:旧iPhoneのデータ量より新iPhoneのストレージが小さい場合、移行できません。事前に旧iPhoneの「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」で使用量を確認しましょう。
- 転送中は両方の端末を使えない:転送中は旧iPhoneも操作できなくなります。電話を受ける必要がない時間帯に行うのがおすすめです。
- すべてのデータが移行されるわけではない:Apple Pay(Suica・PASMO)や2段階認証アプリなど、個別に引き継ぎが必要なサービスがあります。
クイックスタートで移行されるデータ・されないデータ
移行される:写真・動画、連絡先、メッセージ(SMS/iMessage)、カレンダー、メモ、アプリ(App Storeからの再ダウンロード)、ホーム画面のレイアウト、壁紙、各種設定、Wi-Fiパスワード
個別対応が必要:LINEトーク履歴(事前バックアップ推奨)、Suica/PASMO(Walletから削除→再追加)、2段階認証アプリ(エクスポート→インポート)、ゲームのセーブデータ(アプリごとに異なる)
クイックスタート以外のデータ移行方法
旧iPhoneが手元にない場合や、クイックスタートがうまくいかない場合は、iCloudバックアップまたはPC(iTunes/Finder)からの復元で移行できます。
iCloudバックアップから復元する方法
旧iPhoneが手元になくても、iCloudにバックアップがあればデータ移行が可能です。
新しいiPhoneの電源を入れ、初期設定を進める
「アプリとデータ」画面で「iCloudバックアップから復元」を選択
Apple Accountでサインインし、復元するバックアップを選択
Wi-Fiに接続したまま復元完了を待つ
注意
iCloudの無料容量は5GBのため、バックアップデータが5GBを超える場合は有料プランへのアップグレードが必要です。
iTunes/Finder/Apple Devicesから復元する方法
PCにバックアップを保存している場合は、有線接続で復元できます。大容量データの移行に適しています。
新しいiPhoneをPCにUSBケーブルで接続
macOS Catalina以降はFinder、それ以外はiTunesまたはApple Devicesアプリを開く
「バックアップを復元」を選択し、復元するバックアップを選ぶ
復元完了までケーブルを外さない
【フローチャート】自分に合った移行方法の選び方
個別に引き継ぎが必要なアプリ・サービス
クイックスタートでデータを移行しても、以下のアプリやサービスは個別に引き継ぎ設定が必要です。移行後に「データが消えた」とならないよう、事前に対応しておきましょう。
LINEのトーク履歴を引き継ぐ方法
iPhone同士の機種変更であれば、クイックスタートでLINEアプリのデータもまとめて移行されます。ただし、より確実にトーク履歴を残すために、事前にiCloudへのバックアップを取っておくことをおすすめします。
事前準備(旧iPhone)
LINEアプリを最新バージョンにアップデート
LINEの「設定」→「トーク」→「トークのバックアップ」→「今すぐバックアップ」を実行
LINEに電話番号・メールアドレス・パスワードが登録されていることを確認
移行後(新iPhone)
クイックスタート後にLINEアプリを開くと、そのまま使える場合がほとんどです。ログインを求められた場合は、電話番号とパスワードでログインし、iCloudからトーク履歴を復元してください。
旧iPhoneが手元にない場合
LINEの「かんたん引き継ぎQRコード」機能を使えば、QRコードを読み取るだけでアカウントを引き継げます。iPhone同士ならトーク履歴も引き継ぎ可能です。
Apple Pay(Suica・PASMO)を引き継ぐ方法
iOS 17以降では、クイックスタートでSuicaやPASMOも自動的に転送されるようになりました。ただし、確実に移行するためには以下の手動手順を推奨します。
手動で引き継ぐ手順
旧iPhoneのWalletアプリでSuica/PASMOをタップ → 「カードを削除」(残高はサーバーに退避されます)
新iPhoneのWalletアプリを開き、「+」→「以前使用したカード」からSuica/PASMOを追加
注意
Suicaの移行は23:45〜翌5:00のメンテナンス時間中は利用できません。日中に作業を行いましょう。また、新旧のiPhoneが同じApple Accountでサインインしている必要があります。
2段階認証アプリ(Google Authenticator等)を移行する方法
Google Authenticatorの認証情報はクイックスタートでは自動移行されません。移行前に必ず以下の手順でエクスポートしてください。
旧iPhoneでGoogle Authenticatorを開き、右上のメニュー(…)→「アカウントのエクスポート」をタップ
エクスポートするアカウントを選択し、QRコードを表示
新iPhoneでGoogle Authenticatorをインストール →「既存のアカウントをインポート」→「QRコードをスキャン」で読み取り
重要
旧iPhoneを初期化する前に必ず移行を完了してください。認証アプリの移行を忘れると、登録しているサービスにログインできなくなる可能性があります。
ゲームアプリのセーブデータを引き継ぐ方法
ゲームアプリの引き継ぎ方法はアプリごとに異なります。クイックスタートでアプリ自体は移行されますが、セーブデータやゲームの進行状況は個別に引き継ぎが必要な場合があります。
各ゲームアプリの「設定」や「ヘルプ」メニュー内に引き継ぎ方法が記載されているので、機種変更前に確認しておきましょう。多くのゲームでは「引き継ぎコード」の発行や、SNSアカウントとの連携でデータを引き継ぎます。
データ移行でよくある失敗と対処法
データ移行がうまくいかない場合の代表的なトラブルと解決策をまとめました。
クイックスタートの画面が表示されない
旧iPhoneに「新しいiPhoneを設定」のポップアップが表示されない場合、以下を確認してください。
- BluetoothとWi-Fiがオンか:「設定」→「Bluetooth」「Wi-Fi」で確認
- iOSバージョンが12.4以上か:「設定」→「一般」→「情報」で確認
- 両端末が十分に近いか:10cm以内に近づける
- 旧iPhoneでApple Accountにサインインしているか
上記を確認しても表示されない場合は、両方のiPhoneを再起動してからやり直してみましょう。
移行中にエラーで中断された
転送中にエラーが発生した場合、新しいiPhoneを初期化してやり直すことができます。
新iPhoneで「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」を実行
初期設定からやり直し、再度クイックスタートを試す
何度も失敗する場合は、iCloudバックアップまたはiTunes/Finderからの復元に切り替えましょう。
移行後にアプリやデータが消えている
クイックスタート後にアプリが表示されない場合は、アプリの再ダウンロードが完了していない可能性があります。Wi-Fiに接続して待ちましょう。ダウンロード状況はホーム画面のアプリアイコンで確認できます(円形のプログレスバーが表示されます)。
写真や連絡先が見当たらない場合は、iCloudとの同期がまだ完了していない可能性があります。「設定」→ 自分の名前 →「iCloud」で各項目の同期がオンになっているか確認してください。
旧iPhoneの処理(初期化・下取り・売却)
新しいiPhoneへのデータ移行が完全に済んだことを確認したら、旧iPhoneを初期化しましょう。初期化せずに下取りや売却に出すと、個人情報が流出するリスクがあります。
旧iPhoneを初期化する手順
新しいiPhoneで全てのデータ・アプリが正常に動作することを確認する
旧iPhoneで「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
Apple Accountのパスワードを入力して確認。「こんにちは」画面が表示されたら初期化完了です。
下取り・売却する場合のポイント
旧iPhoneを手放す方法としては、以下の選択肢があります。
- Apple Trade In(Apple公式下取りプログラム):Apple Storeまたはオンラインで申込可能。下取り額は新しいApple製品の購入代金に充当できます。
- キャリアの下取りプログラム:ドコモ・au・ソフトバンクなど各キャリアが提供。機種変更時に利用できます。
- 中古買取サービス:ゲオやブックオフなどの買取店、またはメルカリ等のフリマアプリで売却。
買取価格はサービスによって大きく異なるため、複数のサービスを比較してから判断するのがおすすめです。プライシーのアプリなら、複数のサービスの価格を簡単に比較できます。
iPhone買い替え・データ移行でよくある質問
データ量やWi-Fi環境によりますが、64GBで約20〜35分、128GBで約40分〜1時間が目安です。256GB以上では1時間半〜2時間以上かかることもあります。転送中は両方のiPhoneが使えなくなるので、時間に余裕のあるときに行いましょう。
はい、クイックスタートを使えば写真・動画を含むほぼすべてのデータが新しいiPhoneに転送されます。ただし、新iPhoneのストレージ容量が旧iPhoneの使用量より少ない場合は、すべてのデータを移行できません。iCloudフォトライブラリを利用している場合は、写真はクラウドにも保存されています。
iPhone同士のクイックスタートでは、LINEのトーク履歴もアプリデータとして移行されることが多いです。ただし、万が一に備えて事前にiCloudへのトーク履歴バックアップを行っておくことを強くおすすめします。異なるOS間(iPhone→Android)の移行では、直近14日間のトーク履歴のみ復元可能です。
旧iPhoneが操作できない場合、クイックスタートは利用できません。事前にiCloudバックアップを取っていた場合は、新iPhoneの初期設定時に「iCloudバックアップから復元」を選択すれば移行可能です。PCにiTunesバックアップがある場合も同様に復元できます。バックアップがない場合は、Apple修理サービスやデータ復旧業者に相談してみましょう。
AndroidからiPhoneへの移行には、Apple公式の「iOSに移行(Move to iOS)」アプリを使います。旧Android端末にアプリをインストールし、新iPhoneの初期設定時に「Androidからデータを移行」を選択すると、連絡先・写真・メッセージなどを転送できます。ただし、LINEのトーク履歴は直近14日分のみ移行可能です。
まとめ
iPhone買い替え時のデータ移行 ポイントまとめ
- iPhone同士のデータ移行は「クイックスタート」が最も手軽で確実
- 移行前に5つの準備(Apple ID確認・iOS更新・バックアップ・「探す」オフ・アプリ引き継ぎ設定)を済ませる
- LINE・Suica・2段階認証アプリは個別に引き継ぎが必要
- 旧iPhoneは全データの移行確認後に初期化して下取り・売却へ
- トラブル時はiCloudまたはiTunes/Finderバックアップから復元可能
iPhoneの買い替え時のデータ移行は、事前準備さえしっかりしておけば失敗するリスクは低いです。この記事のチェックリストに沿って1つずつ進めれば、新しいiPhoneでも今まで通りの環境がすぐに整います。
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